【Q】 ● 区が放射線を測定することにした目的を伺う。また、この間の区民からどのような声が寄せられていたか伺う。
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放射線計測について補正予算で経費として927万5千円が計上されているが、その内訳とともに、どこをいつまで計測する予定か具体的に示されたい。
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区民の不安解消には、測定データに加えて放射線を理解する学習会や情報交換の場を設けることが必要と考えるが、区の考えはいかがか。
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区民が放射線を正しく理解するためホームページの充実が必要です。区の取り組み予定を伺う。
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子どもを放射能から守るため区は最大限の努力をすべきと考えます。区の決意を伺う。
【A】 はじめに、測定実施の目的と区民の声ですが、小さな子供をお持ちの保護者などから、区内の大気や学校の校庭・プール、公園の砂場などの放射線量を測定してほしいという要望がありました。区では、こうした声を受け、放射線問題の対応は広域的な調査と対応が必要と考え、区長会が都に広域的な対応をするよう緊急要請を求めてきましたが、なかなか動きが見られないので、区民の安全安心を確保することを目的に区独自に測定することにしました。
次に、補正予算の内訳と測定の場所・期間ですが、区内の大気や運動場・砂場の土壌、プールの水について、区内を東西南北に区切り、それぞれから1か所ずつ計4か所を、月1回ずつ継続的に測定する費用を計上しています。また、場所については、運動場は小中学校・保育園から4か所、砂場は保育園・公園から4か所、プールは小中学校から4か所と和田堀公園プールを加えた計5か所、大気は当面、運動場と砂場の土壌測定に合わせその空中線量を測定します。期間は来年3月まで、プールは9月までです。
今後、区では測定結果が出次第、順次、公表していきますので、その結果を見ながら、学習会や情報交換の場の設定を考えていきます。
ホームページの充実は、区として測定結果を評価するにあたり専門家から指導をいただきますので、それをふまえ分かりやすい内容としていきます。
最後に、区民の安全・安心を確保するために最大限努力していくことは当然とことと考えています。
【Q】 ● 測定結果について、評価を行い公表するとしているが、どのような専門家が評価を行うのか。また、庁内の対応体制について伺う。
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今回は検査等を外部に委託しているが、原発事故は収束の見通しが立たず、長期にわたって放射能と付き合うことになると予想される中、長期的な視野に立って取り組むことが必要と考えるが、今後、どのように取り組むか、伺う。
【A】 今回の放射線量測定については、子供をお持ちの保護者の方などからの切実な心配をふまえて、区として独自に実施します。測定結果の公表は、その数値の意味する評価を、信頼できる専門家からの指導を受けて、区民の皆さまにできるだけ分かりやすくお知らせしたいと思います。その専門家は、大学共同利用機関法人「高エネルギー加速器研究機構」の名誉教授であり、NPO法人放射線安全フォーラムの理事長、加藤和明先生にお引き受けいただきました。加藤先生は、国の放射線審議会の委員をされていたなど、放射線の専門家として長年活躍されており、既に本区のプール水の測定結果公表にも、ご指導いただいています。
また、庁内体制ですが、危機管理対策会議のもとに、杉並保健所長を部会長として関係部課長で構成する「放射線量測定等対策部会」を設置し、横断的体制を整えたところです。
原発問題の解決の見通しがつかない中にあって、今後については予断を許しませんが、周辺状況を見定めつつ適切に対応していきます。
【Q】 ● 学校や保育園の給食に使用する食材について、放射能に関わる安全確保のためどのような取組みを
されているのか伺う。
【A】 給食の食材については、国の基準に基づき安全が確認され市場に流通しているものを使用してお
り、給食における安全性は確保されていると考えます。
【Q】 ● 学校給食を食育の機会として区が積極的に取り組んでこられたことを評価しています。いま直面し
ている放射能汚染の問題についても、食の問題のひとつとして子どもも考えることが必要です。区の
見解をうかがいます。
【A】 現在、各学校では、給食の時間や各教科等において、食に関する指導内容の充実を図るなど、児童
生徒の発達段階を踏まえた食育が進められています。
今後、各学校において行われている食育の指導を一層充実させていくことで、放射線を含め、食品の品
質及び安全性について正しい情報に基づき、自ら判断できる力を身に付けることができると思います。