【Q】 ● 2009年度の保険福祉事業概要によれば、特定高齢者対象の介護予防ケアプラン作成数766人とあるが、特定高齢者の人数、実際に介護予防事業を利用した人は何人か。
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NPO法人の調査では、特定高齢者の介護予防ケアプランを作成しない理由、また、プランをたてても介護予防事業を利用しない理由は、ニーズにあってないとしている。この状況を区としてはどうとらえているか。
【A】 特定高齢者の人数ですが、平成21年度は6,482人で、このうち延べ754人の方が、特定高齢者施策に参加しる。
次に、介護予防ケアプランの作成が少ない理由は、特定高齢者と判定されても介護予防事業には参加したくないと考える方が大半だ。また、プランを立てても介護予防事業を利用しないとのご指摘だが、介護予防ケアプランは、事業に参加するときに作成するので、杉並区ではそういうことはない。 区としては、制度発足後、使いやすい事業となるよう、毎年見直しを行ってきており、今後も様々な工夫をしていきたいと考える。
【Q】 ● 特定高齢者となった方が、介護予防事業を利用しないときにも要支援・要介護とならないようなフォローが必要と考えるが、いかがか。
● 特定高齢者施策として行っている栄養改善教室への参加者が少ない、少ない理由を区としてどうとらえているか。
● 他の自治体では、特定高齢者施策の事業への参加者が少ないため、一般高齢者施策で事業を提供していると聞くが、当区においても見直しが必要と考えるが、いかがか。
【A】 介護予防事業を利用していない特定高齢者に対しては、地域包括支援センターから、様々な高齢者向けの事業を紹介するなど、介護予防事業への理解を深めてもらうよう、情報提供に努めている。
栄養改善教室は低栄養状態にある高齢者を対象として、栄養状態の改善を目的としており、もともと対象となる特定高齢者が少ないことから、事業の参加者も少数にとどまっている状況にある。
また、本区でも、特定高齢者の方が一般高齢者施策の事業に参加できる仕組みになっている。
【Q】 ● 社会参加や閉じこもり施策、介護予防の視点から効果があるといわれている会食サービスを区としても取組ん
ではどうか。
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地域の介護予防拠点としてゆうゆう館があるが、その取組みの一つとしてゆうゆう館を会食サービスの会場としたらどうか。
【A】 食事をしながら、会話を楽しむことは、閉じこもり対策や介護予防に効果があると認識しており、区内にはいくつかの民間団体が、そのような取組みを自主的に行っている。すべてのゆうゆう館において、直ちに会食サービスを実施するのは、設備、担い手の問題等から困難な状況だが、今後、各団体や他自治体の取組み状況等を参考にしつつ、区としての考え方を整理していく。
【Q】 ● 21年度介護保険事業会計の介護予防関連歳出予算の執行状況を伺う。
【A】 平成21年度の決算では、当初予算額に対する介護予防関連事業の執行率は、96.2%である。
【Q】 ● 介護保険の要支援認定者のうち、実際に介護保険のサービスを利用している者は何人か。
● 日常生活を円滑に行うためには、介護予防給付のサービスでは足りないと感じている利用者が多いが、区の認識
を伺う。
【A】 要支援認定者のうち、介護保険のサービスを利用している方は、本年5月末現在、3,393人で、利用率は
59%である。次に、予防給付では、「本人ができることはできる限り本人が行う」ことを基本に、原則ヘルパーが利用
者とともに行い、利用者の持っている機能をできる限り維持改善することを目指している。しかし、この主旨が、利
用者に十分PRできていないことが背景に考えられるので、今度はこの主旨が周知できるよう努めていく。
【Q】 ● 区は昨年度から外出支援サービスを実施したが、生活援助についても独自サービスを検討していくべきと考えるが、
いかがか。
【A】 区長が所信表明で述べたように、在宅介護者の高齢化や介護の長期化が進む中で、介護保険サービスだけでは要介護高齢者の在宅生活全般を支え切れないことは明白だ。区は、介護保険サービスを基本としながらも、配食サービスなど各種の日常生活支援サービスを実施しており、昨年度からは新たに、介護保険では対応しない外出支援サービスを開始した。今後も、区民や在宅介護に携わる方々の意見や要望を組み入れながら、要介護高齢者の在宅生活を支援するしくみとして、介護者の負担軽減策を含めた総合的な支援策を検討していく。
【Q】 ● 健康づくりと介護予防を繋ぎ、地域の様々な社会資源を連携させていくためには、5か所の保健センターが健康
づくりの拠点として担う役割は大きいものの、高齢者に対する視点が弱いと考えるが、いかがか。
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保健センターが、例えば、ゆうゆう館で活動するNPOや市民団体等の地域資源とも協力し、連携を図っていくことが大切と考えるが、いかがか。
【A】 保健センターは各種健康講座や自主グループ活動支援など、区民に身近な健康づくり事業を実施しており、一方、高齢者対象の介護予防事業は、高齢者部門が所管している。なお、「ものわすれ相談」や「筋力アップ応援教室」等の介護予防事業は、保健所や保健センターの場も活用するなど、高齢者部門と保健部門との連携を図っている。
また、今後も活動案内や情報提供も含め、健康づくりの視点から、ゆうゆう館で活動する団体等と、支援・協力を図っていく。
【Q】 ● ゆうゆう館が、NPO等に委託された協働事業の目的の一つに健康づくり(介護予防)があげられ、各館で様々な企画が進められている。ここにケア24や保健センターの持つ専門性や情報が有効に繋げられるべきであると考えるがいかがか。
【A】 協働事業を実施しているゆうゆう館では、NPO法人等の特色を生かした健康づくり事業が行われており、中には、既に地域包括支援センターと連携して共同事業を行っているゆうゆう館もある。今後は、更に、地域包括支援センターや保健センターとの連携を図り、ゆうゆう館における健康づくり事業の効果的な推進に努めていく。
【Q】 ● 地域包括支援センターケア24には、かなり広範囲にわたる業務内容があるが現状と課題は何か。
【A】 地域包括支援センターは、以前は在宅介護支援センターといい、介護保険制度が始まる以前からあり、制度発足後にさらに役割が増え、今では地域包括センターと名称を変えて現在に至っている。
制度や名称を変更するたびに、地域の中で果たす役割もいろいろと変わってくるが、この間の高齢者不在問題の一連の対応の中で、関係者の話を聞くと、地域包括支援センターは随分と大きな役割を担っている。
これから、高齢者の訪問面接調査のあり方検討会で議論していくが、調査や見守りの担い手をどう確保していくかという点で、地域包括支援センターの機能を強化していくことも、重要な論点になると考える。
【Q】 ● 業務内容の中に地域のネットワークづくりがあり、保健福祉サービスを総合的に利用できるよう様々な社会資源を結びつける役割が求められているが、十分機能しているか。
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ケア24は区民にとって高齢者福祉の最も重要かつ身近な窓口である。ケア24を地域づくりの拠点として位置づけ、区の連携がより一層必要と考えるが、区の見解を伺う。
【A】 ケア24では、介護保険や福祉サービスの申請受付とともに、高齢者や介護者の多様な相談に対しても適切なサービスの利用や関係する窓口につながるよう専門性を生かした役割を発揮している。また、地域ケア会議やあんしん協力員の連絡会などの開催を通して、関係する方々との連携強化に向けた地域ネットワークづくりに努めている。
区は、そうした活動を支援するため、ケア24の職員を対象に「地域づくり」研修を実施しており、個々の事例においても、訪問指導事業や老人福祉法、高齢者虐待防止法等に基づく支援などを通して連携した対応に努めている。
また、定期的に開催するセンター長会、ブロック会などにおいても、ケア24との意見交換の場を設けているが、今後とも、日常的な連絡や情報共有の機会を十分に持ちながら、区としてもケア24との連携を一層強化していく。
【Q】 ● 健康づくりや地域包括支援センターの地域づくりの視点を入れ、総合的な介護予防に取組むために、保健福祉計画に介護予防の考え方をしっかりと位置付け、施策の体系化と総合化を行うことが必要であると考えるが、いかがか。
【A】 区としては、介護予防事業について、現在でも保健福祉計画の中で、体系的に位置付けて実施している。
今後の介護予防施策については、本年8月、国の要綱改正により、特定高齢者を把握する際の医師の診察や介護予防プラン作成を省略することも可能となったことを受け、特定高齢者の把握方法を含め、介護予防事業全般を見直すとともに、従来からの生きがい対策との整合性を図り、計画的に推進していく。