第3回定例会一般質問と答弁 2020.9.11 そね文子

Q1-1-1,2,3,4)〇パリ協定から3年経ち、世界の動き、国の動きに対して杉並区はどのような認識を持っているのか。

〇杉並区環境基本計画の基本目標Ⅰの「低炭素・循環型のまちをつくる」の目標値である、エネルギー消費量や再生可能エネルギー等の目標に対する進捗状況はどうなっているか。

〇来年は環境基本計画の策定年度にあたる。この新たな計画の中で、長期目標に2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを設定し、長期目標達成のための中間目標を定める必要があると思うがいかがか。

〇パリ協定は平均気温上昇を産業革命以前に比べて2°C以内に保ち、1.5°Cに抑える努力をすることなどが目標である。こらからの10年がもっとも大事だとの認識を持って、早く手を打つための目標を設定する必要があると思うが区の考えを問う。

A1-1-1,2,3,4 区長)地球温暖化が進展すると気象災害のリスクは高まると予想される。しかし、社会、経済活動の進展は人間活動の増大につながり、結果として地球環境に大きな負荷をかけ、気候変動等の環境問題として顕在化して私たちの生活に影響を及ぼしている。この間、世界各地において気象災害が発生しており、わが国でも平成30年の西日本豪雨や昨年の台風15号、19号など気候変動の影響が否定できない深刻な気象災害が発生していることから、パリ協定が掲げる世界的な取り組みの必要性が私たちに突きつけられていると感じている。

このような気候変動という課題に対し、次世代が豊かに暮らしていける社会を実現するためにも、基礎自治体である杉並区として、しっかり取り組むことが重要と考えている。こうした考えのもと、この間区立学校等の太陽光発電機器や蓄電池の設置、低炭素化推進機器の導入助成など、温暖化対策を進めてきた。これらの取り組みにより、区内の電力消費量に対する再生可能エネルギー及び家庭燃料電池の発電量の割合は、平成22年度の0.2%から令和元年度は1.6%と着実に上昇するとともに、エネルギー消費量においては、平成22年度比12%削減の目標に対し令和元年度で約15%削減となり、すでに目標を達成している。

これらの取り組みの基盤となる環境基本計画については、令和3年度が秋期となることから、新たな基本構想策定に向けた議論を踏まえながら、令和4年度を始期とする新たな計画として策定する予定だ。気温上昇を2℃以内に抑えるというパリ協定の長期目標から考えれば、今後10年の取り組みは重要である。そのため、計画策定に当たってはこれまでの取り組みを評価・検証するとともに、パリ協定が目指す長期的な目標に留意し、今後の10年を見据えて区として目指すべき目標の設定や新たな取り組みについて検討していく。

Q1-1-5)〇環境基本計画に書かれている地域エネルギービジョンについて今後のCO2削減を強化していくために長期的な目標・ビジョンを明確にして取り組む必要がある。環境基本計画の外に出し、中長期のエネルギービジョンや温室効果ガス削減計画を策定して取り組むことが求められるが区の見解は。

A1-1-5 環境部長)区のエネルギー政策については、現環境基本計画において、環境保全や地球温暖化対策と密接な関係にあることから、今後は環境基本計画kの一部に位置付けて取り組むこととしている。エネルギー政策については、新たな環境基本計画においても重要な要素であると考えるので、どのように整理していくか、策定に向けた作業の中で検討していく。

Q1-1-6) 東京都は「ゼロエミッション東京戦略」を策定した。杉並区もこれと整合を図り、目標を定め環境基本計画策定の際には表記してほしいがいかがか。

A1-1-6 環境部長)区の計画策定に当たり国や都の計画と一定の整合性を図る必要があると考える。都のゼロエミッション東京戦略は市部を含む都全体を対象とした取り組みであることから、これを踏まえ表記などは検討していく。

Q1-1-7)温室効果ガスの排出量のうち、自動車からのCO2排出量が大きな割合を占めることから、区は庁有車に電気自動車など次世代自動車の導入を検討するとしてきたが、進捗状況はいかがか。

A1-1-7 総務部長)公用車の入れ替えの際に、次世代自動車の車種と価格を踏まえて導入の検討を行っており、これまでに職員用貸し出し車や地域安全パトロール車の一部をハイブリット車とした。今後はCO2排出量が少ないクリーンディーゼル車や、急速充電が可能で、災害時に非常電源として利用できる電気自動車の採用についても検討していく。一方で、現在保有している天然ガス車については燃料の補給場所が少ないなどの課題があることから入れ替え後の導入は見送っている。

Q1-1-8) 電気自動車普及のための充電設備を増やすことが必要である。区では助成を行っているが、これにより設置された充電設備の種類と数を問う。

A1-1-8 環境部長)電気自動車充電設備助成については平成28年度から実施しているが、本年8月末時点までの申請件数は累計31件である。いずれも急速充電器ではなく、3件は車から家庭への給電が可能なV2H機器である。

Q1-2-1)原発事故あるいは電力自由化から、新電力会社と契約する自治体が増えているが、当区本庁舎の電力調達は東京電力と随意契約しているがその理由は。

A1-2-1 総務部長)区は災害時に本庁舎が停電した場合に備え、非常用発電機を設置しているが、変電所やケーブル線そのものにトラブルが生じる場合にも備える必要がある。そのため本庁舎の電力供給は、東京電力と2系統の異なる回線で受電できる契約を結び、本線が故障した場合は予備線に切り替えることにより停電時間を極力短時間にするようにしている。

一方平時においては、東京ガスと契約し都市ガスをエネルギー源とするガス・コジェネレーションシステムにより自家発電を行い、本庁舎の使用電力の2割を供給するとともに、発電時の排熱を冷暖房利用することによりエネルギーの省力化を図っている。これらの契約には専門的な知識・技術が求められることからいずれも随意契約としている。

Q1-2-2)〇区では「電力調達に係る環境配慮方針」を定めているが、今後10年間でCO2を半減させていくためにこの基準を引き上げるように見直すべきと考えるが、区の見解は。

〇再生可能エネルギーの調達を進めるためにつながりのある他自治体との連携も視野に入れる必要がある。交流自治体で生産される再生可能エネルギーを購入している区もあり、当区でも検討すべきと考えるがいかがか。

〇自治体は主体的に温暖化対策・エネルギーシフトに取り組むべきである。電力調達は自治体のエネルギー政策や気候変動政策と密接にかかわるので、環境政策の一環として取り組む必要があり、担当部署が連携、関与していくことが望ましいがいかがか。

A1-2-2 環境部長)温暖化対策の取り組みを推進するうえで、環境に配慮して電力を調達することは重要である。そのため区立施設の電力については、施設の規模や用途、災害対応等を勘案し、検討を行ったうえで調達を行っている。電力調達契約評価基準の引き上げについては、国は再生エネルギーの主力電源化を目指していることから、「二酸化炭素排出係数、環境への負荷の低減に関する取り組み状況に関する条件例」の得点例についても、これを踏まえて見直していると認識している。基準の改定に当たっては、当面国が示す例を参考にするが、他自治体の実態も注視しながら研究していく。

また、他自治体が実施している交流自治体からの再生可能エネルギー購入事例は承知している。その実施に向けては相手自治体のエネルギー政策を踏まえた交渉や調達コスト等かだいもあることから今後研究していく。区立施設の電力調達は、区のエネルギー施策や気候変動対策とも関連することから、環境部門所管との連携を一層深めていく。

Q2-1) 柔軟剤の香りなどで健康を害する人がいるが、区はどのように認識しているか。

A2-1 杉並保健所長)柔軟剤や洗剤の香りで体調が悪くなり、辛い思いをしている人が近年増加傾向にあると、国民生活センターの相談内容などから認識している。

Q2-2,3) 〇香りによる健康被害について周知するポスターやパンフレット等を作成して区役所や区立施設で周知してはどうか。

〇特に子どもを香りや化学物質から守るために、保育園や幼稚園、児童館や子育てプラザでのポスター掲示やパンフレット配布を行ってはどうか。

A2-2,3 杉並保健所長)香りや匂いの感じ方には個人差があり、強い匂いへの不快感、化学物質への反応などによる体調不良の病態や発症の仕組みなどには未解明な部分が多い。こうしたことから、ポスターやパンフレットで一様に説明することが難しく、保健センターでは相談の中で個々の状況に応じた対処方法の理解促進に努めている。

また、消費者センターのホームページでは、商品トラブルで寄せられた柔軟剤等の香りに関する相談事例等を紹介している。今後、関係所管で情報共有と連携を図りながら、効果的な周知方法に関して研究していく。

Q2-4,5,6)〇教育委員会の香害への認識を問う。

〇教育委員化には子どもにも分かりやすいパンフレットを作り、学校で配布し授業でも取り上げてほしいがいかがか。

〇匂いで学校に来られない子どもがいることを受け止め、学校で使用するワックスや洗剤、手洗い石けんの見直しを行った事例を他の学校に知らせ、化学物質過敏症の予防となるような指針を作ってほしいがいかがか。

A2-4,5,6 教育次長)香害については、柔軟剤や消臭・除菌剤の人工的な香りに含まれる化学物質により、めまいや吐き気、頭痛などの症状を誘発するものとされ、その反応には個人差が大きいとされている。

学校での取り組みは、校医や学校薬剤師からの医学的見地に基づいた助言を踏まえ、各学校において必要に応じて対応している。香りによる健康上の問題や化学物質過敏症の予防となる指針の策定については、今後も国などから示される情報を収集し、学校現場からの報告などを踏まえて対応を研究していく。

Q2-7) 化学物質過敏症は花粉症と同じように、これまで何ともなかった人が、その人の許容量を超えた化学物質に暴露することによって突然発症する病気です。誰もが発症しうるものということを周知し、すでに化学物質過敏症を発症している生徒が責められ、いじめにあわないような教育的配慮をおこなうことが必要であるがいかがか。

A2-7 教育政策担当部長)化学物質過敏症に悩む児童生徒をはじめ、さまざまな病気を抱える児童生徒が偏見やいじめにあわないよう、病気への理解や配慮、いじめ防止等の指導が必要である。各学校で引き続き、児童生徒の状況に応じた対応と、安全・安心な学校生活が送れるような配慮を進めていく。

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第3回定例会一般質問と答弁 2020.9.11 奥田雅子

Q1)日本栄養士会災害支援チームが「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」を紹介し、区は有益だとの認識を示したが、その後区の施策において何が検討されたのか。救援所では授乳スペースは必須となったか。

A1 危機管理室長)「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」に関する検討状況と震災救援所の授乳スペースに関するお尋ねだが、手引きの中で紹介している液体ミルクについては9月から備蓄を開始したところだ。

また、震災救援所の授乳スペースに関しては、新たに「要配慮者テント」や「ワンタッチ式テント」の配備を進めるなど環境を整えたところだ。

Q2)授乳を支援するという観点から、震災救援所運営連絡会のメンバーの研修や訓練、マニュアルの見直しなどが必要だと考えるが、乳幼児栄養支援の実現に向けて区はどのように取り組んでいくのか。

A2 危機管理室長)震災救援所運営標準マニュアルでは、物資等配給時での女性への配慮については記載しているが、「授乳を支援する」との表記はないので、今後液体ミルクの取り扱いや要配慮者テントの設置等と合わせてマニュアルの見直しを行う。また昨年度、各震災救援所には要配慮者対策や授乳スペース確保のための施設の区割りを重点項目として依頼しているが、見直し後のマニュアルを踏まえた研修や訓練の実施についても、震災救援所会長・所長会などて働きかけていく。

Q3)災害時の妊産婦の栄養摂取について区はどのように考えているのか確認する。

A3 子ども家庭部長)妊産婦については妊娠経過に伴う心身の変化に応じた栄養や水分が必要であり、多くのエネルギーのほかビタミン、ミネラル等の摂取も重要だと認識している。区としては妊産婦と乳幼児が災害時要配慮者であり、きめ細やかな配慮が必要との考えのもと、震災救援所運営標準マニュアルに記載し、状況やニーズに応じて支援していく。

Q4) 災害時の乳幼児親子の支援には助産師との連携が欠かせない。そのため平時からの地域の助産師との連携が重要と考えるが、区ではどのような連携があるか。また災害対策の母子支援の検討に助産師や保健師からの情報提供や意見聴取の機会を設けることは可能か。

A4 子ども家庭部長)平時には区が実施している産後ケア事業において、妊産婦と乳幼児へのきめ細やかな支援があるほか、ゆりかご面接、すこやか赤ちゃん訪問などで、出産に向けての準備や乳幼児の発育・発達の相談や授乳指導などその専門性を生かした支援を連携しながら行っている。また現在妊産婦・乳幼児の避難所について杉並区災害時要配慮者対策連絡協議会の意見を聞きながら検討を行っている。今後の検討にあたって助産師等からの意見聴取の機会を設けることも考えていきたい。

Q5) 液体ミルクの備蓄は検討するとの答弁を得ているが、杉並区では液体ミルクの配布についてはどのようにしていくのか。

A5 危機管理室長)液体ミルクは温度管理が可能な防災課サーバー室のほか、高井戸災害備蓄倉庫、井草災害備蓄倉庫に大型冷蔵庫を設置して備蓄するが、今後備蓄場所は増やす計画だ。配布方法については液体ミルクを必要とする乳幼児が避難する震災救援所に救援隊本隊が搬送し配布することを想定している。

Q6)粉ミルクや液体ミルクの備蓄の消費期限が近づいたものを保育園やパパママ教室で一律配布することはWHOの国際基準に違反となるのではないか。

A6 危機管理室長)賞味期限が近づいた粉ミルクについては区内の保育園で有効活用しており、このことがWHOの国際基準違反には当たらないことは確認している。液体ミルクについては今後賞味期限が近づくものが出てくるが、納入を年5回程度に分けて行う事で期限の近づく備蓄を少量に抑えるとともに、乳児院への寄贈など有効活用策を検討していく。

Q7)災害時の乳幼児の栄養・授乳については内閣府ガイドラインで示されたリーフレットや、乳幼児支援団体のオンライン相談があるが、区はこれらを積極的に活用してほしい。区が妊婦や乳幼児がいる家庭向けに作成している冊子「災害の備え」にこれらの取り組み内容を反映させて普及させてはどうか。

A7 子ども家庭部長)災害時に安心して授乳できるようにするためには、妊産婦や乳幼児の心身の状況やニーズに合った栄養支援や、衛生面に配慮した環境整備に加えて平時からの情報提供が重要と認識している。区作成の冊子「災害の備え」に内閣府ガイドラインで示されたリーフレットや乳幼児支援団体オンライン相談等のアクセス先を掲載するなど、積極的な情報提供に努めていく。

Q8)内閣府ガイドラインには、地域防災計画や避難所運営マニュアル、庁内の防災・危機管理と男女共同参画、福祉部局等との連携地域防災リーダーの育成等について、女性の視点から取り組みを進め、地域の災害対応力強化するようにとされている。防災はあらゆる区民の事情に対応していかなければならないが、区においては防災の庁内横断的な連携をどのようにイメージし取り組んでいくのか。

A8 危機管理室長)防災における女性の視点については、防災会議委員への女性の登用、地域防災計画や震災救援所運営標準マニュアルへ女性への配慮を記載するなど取り組んできた。女性の視点については防災部門だけの対応は困難であり、男女共同参画や福祉部門との連携は必要不可欠と認識している。組織横断的な課題に対しては関係所管との連携を一層深め、協議・検討していく。

Q2-1)東京・生活者ネットワークが実施した「女性の安全・安心自治体調査」の結果を区はどのように受け止めたのか。

A2-1 区民生活部長)本年6月に公表された調査結果は、事前学習会や視察、ヒアリングなどを経て、都内23区25市の48自治体からの回答をさまざまな角度から分析・評価したもの。その中で杉並区は総合ランキングで11位で比較的高い評価だったと受け止めている。その一方で性暴力対策取り組みへの評価が低いとされ、詳細な分析が必要だと考える。

Q2-2)自治体のセクハラ対策は指針を作り職員に周知することが求められている。区ではセクハラ等の防止に関する規定や具体的なハラスメントの内容を示した取扱基準があるがそれらを職員にどのように浸透させているのか。セクハラ防止の研修について、対象や頻度、内容について問う。

A2-2 総務部長)セクハラ防止の職員研修については、平成30年度には管理職、31年度には係長、防止担当者を対象に1回ずつ実施。専門家を講師に招き、ハラスメント全般の知識や具体事例を通した解決方法を学んでいる。その他、メンタルヘルスや管理職昇任前の研修にも組み込みセクハラ防止の意識づけを行っている。区のセクハラ防止に関する指針や規定、基準の周知は各職場に配置した防止担当者が行っているが、今後とも周知徹底を図り職員に浸透させていく。

Q2-3,4)職員の相談窓口は、セクハラ被害当事者の視点がなければ相談しづらい。また、相談、その後の調査、救済の際には誤ったジェンダー観や、セクハラはコミュニケーションとして矮小化するような価値観があってはならない。相談しやすい窓口となるにはハラスメントについて人権意識を伴う専門性が求められるがどのように工夫して取り組んでいるのか。

A2-3,4 総務部長)区では身近な相談先として各職場にセクハラ等防止担当者を配置しており、必要に応じてより専門的な対応のために産業医4名と人事や男女共同参画担当の職員で構成する11名のセクハラ等相談員を配置している。職員からの相談には防止担当者と相談員が連携して対応し、相談者の意向により当事者双方や関係者からの聞き取りを行い、解決に取り組んでいる。

Q2-5,6)この3年間の職場内でのセクハラの相談件数を問う。当区はセクハラについて職員への実態調査を実施していない。相談ができずに我慢している人が多いという現実がある中で、セクハラのない働きやすい職場環境づくりためにみ、周辺の人の証言も含めて実態調査が必要だ。相談がなければセクハラがないわけではない。他自治体の例などを参考にアンケート調査を行ってはどうか。

A2-5,6 総務部長)各職場の防止担当者から相談員に上がってきた件数は平成29年度が3件、30年度が1件、令和元年度が2件です。セクハラの防止や適切な対応のためにはその実態を把握することが必要なので、今後他自治体の取り組み事例などを参考に実態把握を行っていく。

Q2-7,8)人権侵害であるセクハラの防止に向けて、区民への啓発活動が必要だが区の取り組みを問う。今年6月のパワハラ防止法制定と合わせ、男女雇用機会均等法のセクハラ防止対策も強化されたが、事業者に向けた区の対応を問う。

A2-7,8 区民生活部長)区民に対する啓発については、国が設定している男女共同参画週間及び女性に対する暴力をなくす運動期間に合わせ、毎年6月と11月に区役所ロビーでパネル展示や図書類の紹介を行っている。また、男女平等推進センターや区の広報・ホームページで適宜啓発活動を実施している。

事業者への対応としては男女雇用機会均等法の改正を見据え、昨年8月に東京都労働相談情報センターと、区内中小事業者を対象としたハラスメント対策及び労働時間管理等に関するセミナーを開催したほか、産業振興センターにおいて国が作成した法改正に関連するチラシやパンフレットを配布している。

Q2-9,10)区はデートDV啓発のためのカードやミニリーフレットを作成しているがどのように周知・配布を行っているのか。区の実施しているデートDVの出前講座の内容および受講者の反応を問う。

A2-9,10 区民生活部長)デートDVについては主に10代、20代の若者が被害者となっているため、カードやリーフレットは中学校、高校、大学など教育機関のほか、児童青少年センター及び体育施設に広く配布している。また出前講座は高等学校を対象に年2校程度実施している。内容は座学のほか、生徒自身にデートDVを体験するロールプレイ等を行っている。受講した生徒からは「理解が深まった」「相手を尊重する大切さを痛感した」「デートDVをしない、されないよう気をつけたい」などの感想があった。

Q2-11)デートDVは行けないことと生徒の意識の中にきちんと落とし込むことが重要だ。教育活動の中にも生かしてほしいが教育委員会の見解を問う。

A2-11 教育政策担当部長)学校では「自分の大切さと共に他の人の大切さを認める」という人権尊重の理念に基づき、保健体育や家庭科、道徳教育において男女相互の理解や共に協力し尊重しあうことの大切さについて指導してきました。さらに次年度からは、保健体育の教科書にDVという言葉が示され一層指導内容が明確になる。

今年度は中学校でも出前講座を実施するので、取り組み状況を中学校間で共有しさまざまな機会をとらえて生徒を被害者にも加害者にもしないという視点で取り組みを広げ、生徒の心を育んでいきたい。

Q2-12) 男女平等政策を進めるためにはジェンダー主流化が重要なポイントと考えるがいかがか。

A2-12 区民生活部長)「ジェンダー主流化」は1997年の国連経済社会理事会において定義付けられたもので、すべての政策的課題において①男女間の格差を明らかにする ②その格差を縮める、もしくは解消するための戦略を策定する ③戦略を実行するための資源を投入する ④戦略の実施状況をモニタリングし必要な見直しを行う という4つのステップで取り組むことと理解している。本区における男女共同参画の取り組み方針についてはこの考え方のほか、来年度以降に男女共同参画行動計画の次期改定を図る中で、各方面からの意見を聞きながら検討していく。

第3回定例会一般質問  2020.9.11 そね文子

いのち・平和クラブの一員として

  • 杉並区の気候危機対策について
  • 香害対策について

一般質問します。

まずは杉並区の気候危機対策についてです。 

今年7月、豪雨により九州地方が大きな被害を受けたばかりのところ、9月には台風9号、10号が再び九州地方を襲いました。海水温のこれまでにない上昇により、巨大化した台風が常態化しています。

世界的な気候変動の影響によって、これまで経験したことのない猛暑や豪雨、台風の強大化、それに伴う自然災害の発生、熱中症の増加や農作物への被害など、気候変動による影響は誰の目にも明らかです。

2015年にパリで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議COP21において2020年以降の温室効果ガス排出削減などのための新たな国際枠組みであるパリ協定が採択されました。パリ協定は世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して1.5度から2℃未満に抑制することを目的とし、1.5度に抑えるためには2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにすることが必要とされています。しかし現在すでに地球の平均気温は産業革命前と比べて約1度上がってしまっています。

日本はというと、2016年に出した温室効果ガス削減目標、「2030年までに2013年度比で26%削減」が不十分と指摘を受けていたのに、それを据え置いたまま、今年3月末に国連に日本の目標を再提出し、さらに非難を受けました。

 昨年9月、アントニオ・グテレス国連事務総長は、1.5℃を目指して2030年までに温室効果ガスを45%削減、2050年には実質ゼロに、2020年までに新規の石炭火力発電を中止することを各国に呼び掛けました。 

 いま日本に求められる具体的な取り組みは、温室効果ガス削減目標の強化と化石燃料(特に石炭)依存から再生可能エネルギー100%の社会への転換です。

  • 環境基本計画について
  • そこで先ず、パリ協定から5年。このような世界の動き、そして国の動きに対して杉並区はどのような認識を持たれているのか伺います。

ここから杉並区の環境基本計画についてうかがいます。

1-2.環境基本計画の基本目標Ⅰは「低炭素循環型のまちをつくる」とされ、地球温暖化防止のへの取り組みが示されています。現在の目標値は杉並区全体のエネルギー消費量を2010年度比で12%削減する、区内の電力消費量に対する再生可能エネルギー及び家庭用燃料電池による発電量の割合を2%ふやすとされています。一方、2013年6月に策定された杉並区地域エネルギービジョンの目標では2021年度までに2010年度比でエネルギー消費量を10%削減する、再生可能エネルギーの割合を2%にするという目標が掲げられていました。このエネルギー消費量の目標値は2016年度に達成され、目標を12%に上方修正されたことは評価すべきことです。現在の目標値に対する進捗状況はどうなっているのか伺います。

1-3.来年度は環境基本計画の改定作業の年にあたります。今年の東京の8月の平均気温は観測史上最も高く、2.1度高かったと報道がありました。そのような状況で、東京23区では8月に熱中症で死亡した人は統計がある2007年以降で最多の195人との報道があり、2度の上昇がどのように大変なことか、私たちは身をもって体験しました。

環境基本計画の目標値をパリ協定の2050年の長期目標と整合させること、長期目標達成のための中間目標なども定める必要があると思いますが、区の考えを伺います。

1-4.この10年がもっとも大事だとの認識を持って、できる限り早く手を打つための目標を設定する必要があると考えますが、区の考えをうかがいます。

1-5.現在は環境基本計画の中に入れ込まれている地域エネルギービジョンは、当区が他の自治体に先駆けて(東日本大震災後の)2013年に策定したものです。今後、CO2削減を強化していくために、長期的な目標・ビジョンを明確にして取り組んでいく必要があると考えます。基本計画の外に出して中長期のエネルギービジョンや温室効果ガス削減計画を策定して取り組むことが求められていると思いますが区の見解を伺います。

1-6.東京都は2019年12月、気候危機行動宣言を行い、2050年までの気温上昇を1.5度に抑えること、2050年にCO2排出実質ゼロを実現するための具体的取り組みとロードマップ「ゼロエミッション東京戦略」を策定しています。都内の自治体として杉並区もこのゼロエミッション東京戦略と整合を図り、目標を定め、環境基本計画改定の際には表記してほしいと考えますがいかがでしょうか、お聞きします。

次に環境基本計画の目標実現に向けた主な取り組みとして示されている次世代自動車の普及促進について2点うかがいます。

1-7.杉並区の部門別エネルギー消費量では運輸部門の自動車からのCO2排出は約16%と大きな割合を占めることから、区は庁有車に電気自動車など、次世代自動車の導入を検討するとしてきましたが、現在の進捗状況についてうかがいます。

1-8.電気自動車普及のためには充電設備を増やすことが必要です。区は設備設置に助成をおこない普及に努めてきましたが、区が助成を行って設置された充電設備の種類と数についてもうかがいます。

太陽光パネルを設置している人は電気自動車のバッテリーに充電すれば、充電器代わりも使え、CO2削減に貢献し災害時の停電対策にもなります。今後も普及啓発に努めていただきたく要望いたします。

(2)次に小さな項目の2番目、区立施設の電力調達について質問します。

温室効果ガスの排出源を見ると、発電部門が39%、産業部門が27%、運輸部門が16%と大きなシェアを占めており、特に発電部門は最大のCO2排出源です。今求められるのは「原発・火力より再製可能エネルギー」の制度設計であり、いかに再エネに変換していくかが重要だと考えます。

地域で最大の事業所であり、気候危機の最前線にいる自治体の役割と可能性は大きいところから、私ども生活者ネットワークは、FOE Japan、グリーンピース・ジャパンと共に都内62自治体に対して、電力調達の状況に関する調査を行い、杉並区からも回答をいただきました。 その(調査)結果を踏まえ以下質問いたします。

2-1. 2011年の原発事故以降、あるいは電力自由化以降、新電力会社と契約する自治体が増えてきているなか、当区の本庁舎では東京電力、2016年からは東京エナジーパートナーに社名が変わりましたが、東京電力と随意契約で電気を調達している理由についてうかがいます。

2-2.当区では「電力調達に係る環境配慮方針」を定めて、区施設の電力契約を行っています。その評価基準に二酸化炭素排出係数、未利用エネルギーの活用状況、再生可能エネルギー導入状況をあげていますが、再生可能エネルギーの導入状況の最高基準が5%以上までしかありません。世田谷区ではこの再生可能エネルギーの導入状況の最高基準を20%以上、江戸川区は50%以上まで引き上げ、それぞれ配点を高く設定して再生可能エネルギーの導入を図っています。当区の環境基本計画には区立施設における再生可能エネルギーの利用拡大が掲げられています。今後10年間でCO2を半減させていくために当区でもこの基準を引き上げるよう見直すべきと考えますが、区の見解をお聞きします。

2-4 再生可能エネルギー調達の取り組みを進めるために、つながりのある他自治体との連携も視野に入れる必要があります。例えば、港区や目黒区、世田谷区では交流自治体との地域連携で、その交流自治体で生産される再生可能エネルギーを購入しています。杉並区の交流自治体の南相馬市は電力自給100%を目指し、再生可能エネルギー導入プロジェクトでメガソーラーや風力発電の導入が進められています。杉並区でも購入を検討できないのか、区の見解をうかがいます。

2-5 温室効果ガスの削減のため、事業運営で消費する電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目標とする「RE100」に取り組む企業が増えています。

東京都は、2019年12月、「ゼロエミッション東京戦略の策定 ~気候危機に立ち向かう行動宣言~」を打ち出し、再生可能エネルギーの基幹エネルギー化をかかげ、「RE100」をめざしています。世田谷区では本庁舎でRE100を達成、品川区でも区有施設が「RE100」を達成しています。自治体こそ主体的に温暖化対策・エネルギーシフトに取り組むべきと考えます。電力調達は、自治体のエネルギー政策や気候変動政策と密接にかかわるものであり、環境政策の一環として取り組む必要があると考えます。環境担当部署が連携・関与していくことが望ましいと考えますが、区の見解を伺います。

今、気温上昇による危機に対策をうたなければ、私たちの暮らしは成り立たなくなるという非常事態にあると考えています。これを区の最重要課題と認識し、区全体で取り組んでいただくよう強く要望し次の候の質問に移ります。

大きな項目の2番目、区の香害対策について伺います。ここで取り上げるコウガイは香りの害と書く香害です。

2018年10月の決算特別委員会で奥田雅子議員がこの問題を取り上げましたが、私たちの生活環境には多くの化学物質があふれ、化学物質過敏症を発症する人が増え続けており、2009年には厚生労働省が、カルテやレセプトに記載する病名リストに化学物質過敏症を登録しています。最近では柔軟仕上げ剤や消臭除菌剤の香料による健康被害の訴えが相次ぎ、新たな化学物質過敏症として問題になっています。2018年7月に杉並・生活者ネットワークが行ったアンケート調査には、電車、バス、タクシー、公共施設、飲食店、エレベーター、子どもの持ち帰る給食着など様々な場所で洗剤や柔軟剤などの匂いが気になる、その匂いによって鼻づまり、頭痛がおこる、めまいがする、大変困っていて病院を受診しようと考えているなどの様々な声が寄せられました。

柔軟剤には香料を徐々に放出して香りを長持ちさせるためにマイクロカプセルが使用されていますが、カプセルに添加されているイソシアネートは非常に毒性が強く欧米では規制対象の物質です。衣類に付着したマイクロカプセルは空中に飛散し、それを吸い込むことで、化学物質過敏症の症状であるアレルギー反応を起こすと言われています。化学物質過敏症はいったん発症すると、建物の建材に使われる化学物質、無香料の制汗剤や消臭剤、インクや印刷物、殺虫剤や農薬など様々なごく微量の化学物質に反応するようになり、公共交通機関を使えない、学校や職場にいられないなど、その人の人生に深刻な被害をもたらすことになります。

1.そこでまず、香害による健康への影響を区はどのように認識しているかうかがいます。香害については、報道でも取り上げられるようになりましたが、まだ多くの人が認識するにはいたっていません。柔軟剤によって命の危険を感じ、外出できない人がいることを広く社会に知らせることが必要と考えます。

2.人の多く集まる区役所をはじめ地域区民センターなど区立施設へのポスター掲示、パンフレットを作成し、周知してほしいと考えますが区の見解をうかがいます。

3.身体の小さい子どもは大人以上に化学物質の影響を強く受けます。子どもを化学物質から守るため東京都では子どもを基準とした使用規制のガイドラインを設けていますが、区においては、保育園や幼稚園、児童館や子ども子育てプラザなど子どもの居場所でのポスターの掲示、パンフレットの配布を行っていただきたいと思います。区の見解をうかがいます。

生活者ネットワークでは区立施設で使用する洗剤については、水質汚染の視点からも無添加の石けんを使用するよう求めてきましたが、改めて様々な香りが添加された合成洗剤ではなく無添加の石けんを使用することを運営事業者に対して区からも求めるよう要望いたします。

<教育委員会・学校の対応>

生活者ネットワークでは都内自治体の教育委員会に対し2019年9月から12月にかけて、柔軟剤などによる香りの害について学校がどれだけ認識を持ち対策が取られているかを調べるためにアンケートを実施しました。杉並区でも全小中学校から回答をいただきました。

アンケートの結果から、子どもが持ち帰る給食着の匂いで具合が悪くなる保護者がいる、もう卒業したが化学物質過敏症で香に強く反応が出る生徒がいた、インクや柔軟剤のあるところに行くと具合が悪くなるのでPTAには関われないと申し出があったなど学校には様々な声が寄せられていることがわかりました。また、先日は子どもが化学物質過敏症を発症し、学校に通いたくても柔軟剤やシャンプーなど強いにおいが充満する教室にいると具合が悪くなり、教室にいるのは1日2時間が限度という保護者から相談を受けました。保護者は子どもが在籍する中学校で相談をし、具体的な支援について相談中です。

4.そこで先ず教育委員会の香害への認識についてうかがいます。

5.教育委員会には区と連携して子どもにも分かりやすいパンフレットをつくり、学校で配布し、授業でも取り上げていただきたいと思いますが、いかがでしょうかうかがいます。

6.相談があった生徒は、教科書や印刷物のインク、油性ペン、絵の具、殺虫剤、除草剤、排気ガスなど、様々な化学物質に反応しますが、教室の柔軟剤やシャンプーの匂いがなければもう少し長い時間教室にいられると話しているそうです。教室や学校に充満する匂いで学校に来られないというのは、その子の教育を受ける権利が侵されているということです。学校には生徒や保護者への化学物質過敏症の正しい知識の啓発と香りがついたものの使用の自粛を要請してほしいと依頼しています。

学校でも真摯に受け止め、使用するワックスや洗剤、手洗い石けんの見直しなどをおこなってくれています。しかし化学物質過敏症の人が出てから対応するのではなく、今からすべての学校で同じ対応をしておくことは、学校にかかわるすべての人の化学物質過敏症の予防になりますし、学校がより安全な環境になるということです。現在起こっていることについては、早急な対応が必要なため、個別の学校の対応にならざるを得ませんが、教育委員会でもこのような事例があることを他の学校に周知し、杉並区の学校すべてが化学物質過敏症の予防対策を行うための指針を作ってほしいと考えます。区教委の見解をうかがいます。

7.化学物質過敏症は花粉症と同じように、これまでなんともなかった人が、その人の許容量を超えた化学物質に暴露することによって突然発症する病気です。誰もが発症しうるものということを徹底して周知し、すでに化学物質過敏症を発症している生徒が責められたり、いじめにあわないような教育的配慮を十分に行うことが必要ですが、区教委の考えをうかがいます。

杉並区には化学物質過敏症に実績のあるクリニックがあります。そのような医療の専門家と連携し取組みを進めることも考えていただきたく要望いたします。以上で一般質問を終わります。

第3回定例会一般質問  2020.9.11 奥田雅子

いのち・平和クラブの一員として

  1. 災害時の授乳支援について 2.ハラスメントを許さない職場、地域の実現に向けて  一般質問します。

先ず、 災害時の授乳支援について

乳児の栄養については母乳育児や人工乳との混合、人工乳のみと母親の希望や事情、考え方により人それぞれであり、その選択が尊重されることは大事ではありますが、子どもを主体として見た場合、栄養の確保、免疫力の獲得、情緒の安定、さらに災害時における状況などの視点からどのような栄養法を選択するのかは妊娠期から知識として持っておくことが重要だと考えます。乳幼児栄養については現在、広い視野から国内外でも一定のガイドラインが作られており、国際的な規準としては、ミルクのマーケティングについて、WHOがすでに1981年に採択した「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」があります。乳児用ミルクや哺乳びんの宣伝や販売促進、妊娠中の女性や母親、その家族にむやみやたらと試供品の提供をしてはならないことや保健医療システムは製品の販売促進に利用されてはならないなど、偏った情報とならないように製品を宣伝することを規制し、政府や企業、保健医療システムが守る規準として定められています。日本はこのWHOの国際規準に賛成していますが、国内法制化をしていないため、国際規準の内容を正しく理解していない人が少なくないと言われています。

一方、災害対策の観点では、国連機関や緊急援助活動に取り組むNGOや専門家から構成されるIFE(災害時の乳幼児栄養)コアグループが2017年に発行した『災害時における乳幼児栄養:災害救援スタッフと管理者のための活動の手引き』第3版の日本語訳が2019年3月1日に発行されています。このような世界の動きを受けて、日本国内ではNPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会と母と子の育児支援ネットワークが共同で2019年3月11日に災害時の乳幼児栄養支援に関して「国際ガイドラインに沿った防災対策を」という声明を出しています。

そして、今年5月に内閣府男女共同参画局から災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~(以下、内閣府ガイドライン)が発行されました。その中にも今回取り上げたい、妊産婦や母子に対する目配りや栄養支援によって災害関連死を予防することなどについて明記されています。

このように、この間、災害時における乳幼児の栄養支援に注目が集まっている中で、杉並区ではどのような対策が進められているのかを確認していきたいと思います。

私は先日、乳幼児の栄養のあり方についてのセミナーを受講する機会がありましたが、講師の母と子の育児支援ネットワーク代表の本郷寛子さんによれば、災害時のように極度なストレスがかかると母乳が止まるというのは間違いで、一時的に母乳の出が悪くなることはあっても、吸わせ続けることで再開するようにお母さんの体はできているのだといいます。授乳回数を減らしたり、人工乳の量を増やすと、その分、母乳の生産が減ってしまうということです。母乳にふくまれる免疫物質は災害時に心配な感染症から赤ちゃんを守ってもくれることや調乳の衛生管理や手間もないため、母乳育児をしている場合はできるだけ継続できるように、その気持ちを尊重し・寄り添い・励ますサポートが必要で、安心して授乳できる環境を用意することがとても重要となってきます。そうすることで、人工乳がどうしても必要な人に継続的に十分な量が行き渡ることにもなります。

杉並区の震災救援所管理標準マニュアルには女性の視点が盛り込まれるようになり、救援所での妊産婦への対応も体制が整ってきたことは、昨年の一般質問でも確認しています。しかしながら、赤ちゃんのいるお母さんの現在の栄養法を聞き取ったり、不安な気持ちを聞いたり、母乳の分泌を増やしたい意志があるのかどうかなどの希望に耳を傾け、お母さんに必要な支援につなげていくこと、そのためのアセスメントを丁寧に行うことの意義が救援所運営連絡会メンバーに十分理解されているかといえば、いまだ不十分だと考えます。1昨年の第1回定例会一般質問でも、災害時における授乳支援について取り上げました。その時は日本栄養士会災害支援チームが災害時の乳児の命を守ることを目的にした「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」を紹介し、区は有益だとの認識を示されましたが、その後、区の施策において何か検討がされたのか。救援所では授乳スペースは必須となったか伺います。また、授乳を支援するという観点から、この間の国内外の動きを参考にしながら、震災救援所運営連絡会メンバーの研修や訓練、マニュアルの見直しなどが必要だと考えますが、乳幼児栄養支援の実現に向けて、区はどのように取り組んでいくのか見解を伺います。

①昨年の第1回定例会一般質問でも、災害時における授乳支援について取り上げました。その時は日本栄養士会災害支援チームが災害時の乳児の命を守ることを目的にした「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」を紹介し、区は有益だとの認識を示されましたが、その後、区の施策において何か検討がされたのか。救援所では授乳スペースは必須となったか伺います。

②また、授乳を支援するという観点から、この間の国内外の動きを参考にしながら、震災救援所運営連絡会メンバーの研修や訓練、マニュアルの見直しなどが必要だと考えますが、乳幼児栄養支援の実現に向けて、区はどのように取り組んでいくのか見解を伺います。

③授乳中のお母さんは母乳をつくるためにはいつもより1日に350㎉多くエネルギーが必要とされています。母親が元気でいるためには食事が大事です。ビタミンやミネラルの摂取も重要で、妊婦の場合、流早産のリスク、胎児の成長に必要な神経系の発達にも影響が出る場合があり、食品からの摂取が困難な場合は過剰にならない範囲で栄養機能食品等の利用も必要とあります。災害時の妊産婦の栄養摂取については区はどのように考えているか確認します。

④災害時の乳幼児親子の支援には助産師との連携が欠かせません。そのため、平時からの地域の助産師との連携がとても重要と考えますが区ではどのような連携があるか。また、災害対策の母子支援の検討をする際、助産師や保健師からの情報提供や意見聴取の機会を設けることは可能か伺います。

⓹この間、液体ミルクの活用についても取り上げてきましたが、国内でも生産が可能となり、災害時における活用も前進したと考えます。備蓄の仕方については、今後検討との答弁を得ていました。杉並区では液体ミルクの活用についてどのようにしていくのか確認します。

⑥また、粉ミルクや液体ミルクの備蓄の消費期限が近づいたものを保育園やパパママ学級などで一律配布することは、WHOの国際規準に照らせば違反となると思います。区はどのような対応をしているのか伺います。

⑦内閣府ガイドラインの第3部便利帳のページには授乳アセスメントシートやリーフレット、関連情報が紹介されています。液体ミルクの注意点チェックリストや災害時の赤ちゃんの栄養として、ミルク編と母乳編が両面になっているリーフレット、紙コップでの授乳方法や「どうする?災害時の赤ちゃんの栄養(漫画編)」など平時にも災害時にも役立つツールが具体的に紹介されており、積極的に活用をしていくべきと考えます。また、母と子の育児ネットワークが今年7月に立ち上げた無料の災害時の乳幼児の栄養・授乳支援オンライン相談があります。お母さん対象と支援者対象の2種類があり、赤ちゃんを持つお母さんからのLINEによる相談と乳幼児の栄養・授乳支援に関するオンライン相談となっています。このようなしくみも積極的に活用していくべきと考えます。これらについて子育て中のお母さんの意見を聞くなどして、災害時に必要となるだろう情報や対応について区としてもまとめて準備が必要ではないか。区では妊娠中の方、乳幼児がいる家族向けに知っておきたい!「災害への備え」という冊子を作成していますが、今申し上げたツール類を冊子に反映し、1冊にすべてが収まっているというものにして普及させてはどうか、区の見解をお聞きします。

⑧新型コロナウイルスという新たな感染症の問題もある中で、震災救援所のみならず自宅避難なども視野に入れた対策が求められています。弱い立場にある乳幼児親子の支援のあり方について、議論を深めてほしいと考えます。内閣府のガイドラインのはじめにには、地域防災計画や避難所運営マニュアル等の作成や見直し、庁内の防災・危機管理担当部局と男女共同参画担当部局、福祉部局等との連携、地域防災リーダーの育成等において、女性の視点からの取組みを進め、地域の災害対応力を強化するようにと記載されています。防災はあらゆる区民の事情に対応していかなくてはならない分野だと思いますが、杉並区では防災分野における庁内横断的な連携をどのようにイメージし、取り組んでいくのか最後に確認し、次のテーマに移ります。

次に、ハラスメントを許さない職場、地域の実現に向けて

東京・生活者ネットワークではこれまでもジェンダー問題を政策の柱に据え、学習会や調査活動、政策提言などに取り組んできました。2018年にはジェンダー問題プロジェクトを立ち上げ「東京に暮らす女性たち」のおかれた実態調査を行ったことに続き、昨年2019年には「女性が暮らしやすいまち~安全安心プロジェクト」を立ち上げ、セクシャル・ハラスメント、ドメスティックバイオレンス、性暴力の3つのテーマで調査・研究を行いました。学習会や視察、当事者や支援者からの聞き取りなどを重ねた上で調査項目を作成し、防止対策、相談支援、被害者支援、予防教育、研修などの自治体施策の調査を今年2月に行いました。全32問にわたるアンケートに23区25市から回答を得、杉並区も回答を寄せてくださり、感謝申し上げます。

この間、セクハラや性暴力を許さない声が#MeToo運動として世界的にも広まり、国内でも官僚や首長によるセクハラ問題や性暴力被害に対する司法判断に抗議するフラワーデモなどによって、これまであまり表面化しなかった問題が見えるようになってきました。また、このコロナ禍でのDV被害の増加や子どもの虐待との関連など、女性への暴力について、個人の問題から社会の問題へと意識が変わりつつあります。とは言え、これまでの性差別や慣習としての性別役割分業の問題は根強いものがあり、2019年12月に発表された世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は153か国中121位で前年の110位からさらに下げた結果がその実態を表しています。

今回の調査では、生活者ネットワークが施策に期待する値を100とし、点数化した結果、最高でも54点、平均で33.93点となり、まだまだ課題があると考えます。杉並区は点数としては7番目の40点。市区ランキングでは11位でした。調査から見えてきた課題について、今回は主にセクハラと学校におけるDV予防教育に対する取組みについて質問していきます。

①区はこの調査結果をどのように受け止めたか伺います。

②自治体のセクハラ対策は指針を作り職員に周知することが求められています。杉並区ではセクハラ等の防止等に関する規定や具体的なハラスメントの内容を示した取扱基準がありますが、それらを職員全体にどのように浸透させているのか伺います。

③職員の相談窓口では、セクハラ被害当事者の立場の視点がなければ相談しやすくはなりません。相談窓口や受付以降の調査・救済のいずれにも、誤ったジェンダー観やセクハラをコミュニケーションとしかとらえられず、矮小化するような価値観が入らない対応が必要です。客観的判断と同時に、相談しやすい窓口となるよう、ハラスメントについて人権意識を伴う専門性が求められると考えますが、区の見解と実際の取組みの工夫について確認します。

④セクハラ防止の研修について、対象や頻度、内容について伺います。調査では大田区、国立市、西東京市が首長などへの研修を行っていることがわかりました。職員を管理監督する立場から職員向けに行っている研修内容を把握する意味でも区長も研修に参加されることをぜひ検討していただきたいと思います。

⓹ここ3年間の職場内でのセクハラの相談件数についてお聞きします。

⑥当区はセクハラについて職員への実態調査を実施していないとの回答でした。一般的に、セクハラの相談ができずに我慢している人が圧倒的に多いという現実がある中で、セクハラのない、働きやすい職場環境づくりのためにも、周辺の人の証言も含めて実態調査が必要だと考えます。相談がないことイコールセクハラがないわけではないため、すでに実施している自治体の例などを参考にアンケート調査を行ってはいかがか。区の見解をお聞きします。

⑦雇用主として職員に向けた自治体や国家公務員のセクハラ対策はありますが、全ての人を対象とした禁止規定や救済策の根拠となる法律が日本にはありません。深刻な人権侵害となるセクハラについて自治体が対策していることを区民に示すことは、地域社会の意識を変える意味でも重要なことです。セクハラはいけないこととして区民に向けた啓発冊子の作成や配布、講座の開催や区民向け相談などが必要と思われますが、区では具体的にどのような施策を行っているか伺います。

⑧今年の6月のパワハラ防止法スタートと合わせて、男女雇用機会均等法のセクハラ防止対策も強化がされました。事業主はパワハラ対策が義務化とともに、セクハラやマタハラ対策の強化も求められています。中小企業には2022年4月1日以降の義務化まで、猶予期間があるものの、事業者に対して区が働きかけしているようなことはあるのか、お聞きします。

学校におけるDV予防教育について3点伺います。

⑨区はデートDV啓発のためのカードやミニリーフレットを作成しています。リーフはコンパクトにまとまっていてよくできていると思いましたが、このリーフやカードはどのように周知・配布しているのかお聞きします。

⑩デートDVの出前講座の実施は特に中学校での開催に期待したいところですが、この間は高校への出前講座がされていると認識しています。講座の内容、受講した生徒の反応はどうだったかお聞きします。

⑪デートDVはいけないことと生徒の意識の中にきちんと落とし込むことが重要です。今後は教育活動の中にも活かしてほしいが、教育委員会は生徒にどのように浸透していけばよいと考えるか、見解を伺います。

⑫杉並区男女共同参画行動計画の基本理念に「わたしらしく あなたらしく だれもがともに認め支えあいいきいきと輝けるまち すぎなみ」を掲げ、「杉並区男女共同参画都市宣言」に込められた理念を集約・発展させ、全ての人が性別にかかわらず等しく認められ、かけがえのない存在として互いに尊重しあい、自分らしさを発揮して存分に活躍することができる社会づくりを目指すとあります。まったく同感です。男女平等政策をすすめるためにはジェンダー主流化が重要なポイントだと考えますが、区の見解を最後に確認し、私の一般質問を終わります。

生活者ネットすぎなみ115号発行2020.7.15

第2回定例会一般質問と答弁    2020.6.2 奥田雅子

Q1)区は介護事業所の開設状況や運営・経営状況など、実際のところをどこまで把握しているか。調査・聞き取りは行ったか。施設系、通所系、訪問系のサービス提供状況について確認する。施設系、通所系、訪問系とそれぞれ課題は違うところにあると考えるが区の認識を伺う。

A1 高齢者担当部長) 開設状況について、介護事業所は十分な感染症対策を行ったうえでサービス提供を継続するのが基本だ。その中で感染拡大防止の観点から、短期入所では2事業所が新規受け入れ制限を実施し、通所では11事業所が自主休業を行った。なお現在はいずれも再開している。

 次に運営状況等については、通所や訪問事業者から、サービスの利用控えから利用実績が減少しているという声を聞いており、減収が見込まれる状況にあると把握している。

最後に施設系、訪問系、通所系のそれぞれの課題だが、施設系では感染経路の遮断等による感染リスクの軽減、訪問系では特に身体介護等を中心とした感染症予防対策、通所系では施設内での感染予防対策と利用自粛の人に対する適切な代替サービスへの切り替えといった違いがあると認識している。

Q2)厚労省や東京都から感染予防策等の事務連絡が発せられているが、区が情報を精査し区の取り組みや見解を添えて、事業者に情報提供することが合理的だと考えるが、そのような対応のついて区の見解は。

 単体の事業者は人員の融通も経営的に厳しく、現場職員の疲弊も想像に難くないが、そのような事業者に区は必要物品の優先配布などの対策や支援を行ったか。現場の要望を聞き取り、今後の対策に生かしてほしいがいかがか。

A2 高齢者担当部長) 区では区指定の地域密着型サービス事業者に対し、国や都から発出される通知に加え、区独自に留意点をまとめ周知を図っている。

 また、単体事業所に対する支援としては、国の人員基準等の臨時取り扱いに関する問い合わせに対応するとともに、これまで単体事業所も含む介護事業所にマスク8万枚を配布しており、近く約40万枚の配布を予定している。今後も事業者の声に耳を傾けサービス継続の支援を行っていく。

Q3)介護従事者に体調不良等が見られ医師が感染を疑った場合は、濃厚接触者と認められなくても予防的観点から速やかにPCR検査を行い、介護する側される側が安心でき、介護崩壊を起こさないという姿勢で取り組むことが必要だと考えるが、区の見解を伺う。

A3 保健所長)診察した医師が感染を疑った場合は、濃厚接触者でなくてもPCR検査の対象となる。区としては今後も介護崩壊を起こさないように感染防止に取り組んでいく。

Q4)国の資料で、区の特別養護老人ホーム・エクレシアでのオンライン面会の事例が紹介されていたが、各施設での工夫や事例を区内の施設で共有するために、区として積極的に取り組みの情報を提供するなどの働きかけが必要と考えるがいかがか。

A4 高齢者担当部長) 区内特別養護老人ホームの施設長会やサービス事業所の代表が集まる連絡会が定期的に開催されており、区も参加して情報交換を行っている。今後もこうした機会を活用し、事例の紹介など積極的に情報提供を行っていく。

Q5)施設や訪問介護でも新規利用者の受け入れが中止となっている場合があり、代替サービスの組み換えに苦労するケアマネの話を聞くが、受けたいサービスの提供ができなかったという事例はなかったか。

A5高齢者担当部長) 感染防止の観点から短期入所などで新規の受け入れを制限した事業所もあったが、ケアマネの尽力で、別の受け入れ先や代替サービスを見つけるなどの対応がなされ、必要なサービスが提供できなかったという事例は聞いていない。

Q6)感染の不安から、これまで利用していたサービスを控えたり自宅に籠りがちになることで、身体機能の悪化が進むことが懸念される。平時から「おたっしゃ訪問」などを通して状況把握はできているものと思うが、今回のコロナ禍での対応として特に強化した点はあるか。

A6 高齢者者担当部長) 緊急事態宣言による外出自粛などの影響で、高齢者が孤立し生活のリズムを崩すなどの心配がある。ケア24やゆうゆう館の職員、民生委員から電話での声掛けを行うとともに、約9800人の高齢者をを対象とする「安心おたっしゃ訪問」のお知らせに困りごとがあった場合の電話相談の案内を加えた。周囲からの見守りと高齢者からのSOSの両面から状況把握に努めたところだ。

Q7)高齢者の状況把握のためには、日ごろから高齢者に係わる機関がいつにも増して全体共有、役割分担の調整が必要である。ケア24やケアマネ、訪問介護、訪問看護・医療さらには地域の民生委員などからも知恵を借りて高齢者に寄り添った対応が必要と考えるがいかがか。

A7 保健福祉部長) 支援を必要とする高齢者の状況把握については、日ごろからその高齢者に係わっている機関同士がお互いの役割を理解し、情報共有を図ることが重要であると認識している。

特に現在は新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響で、高齢者の中には外出を控え閉じこもりがちになっている人も多く、身体機能の低下や病気の悪化で医療支援が必要な例も増えている。対面での支援が難しい中で、ケア24やケアマネ、訪問看護等地域で高齢者に係わる機関が高齢者の状況を把握していることから、それぞれの機関の情報や取り組みを共有し、状況に応じた支援に役立てていきたい。

Q8)今回のことで地域のサロンなどが行った活動を通し、日ごろからのつながりがいかに大切かということが分かった。サロンの運営や家賃などで困ったこと、工夫して成果があったことなどを整理検討して今後の活動に生かされることが重要と考えるがいかがか。

A8 高齢者担当部長) 外出自粛中は活動を支援するNPO団体が、連絡先を把握している利用者に電話で状況を確認していると聞いている。区としては通常の活動が困難な場合であっても介護者家族がつながっていることは重要と考えており、介護者の会などにアンケートを実施し、杉並介護者の会連絡会を通じて情報共有してもらう予定である。各グループには今後の活動の参考にしてもらいたい。

Q9)高齢者の介護者が緊急入院などで介護ができなくなった場合に備え、詳しい情報をあらかじめ記入しておいて介護の引継ぎをスムーズに行えるようにする「緊急引継ぎシート」を区でも広めていってはどうか。

A9 高齢者担当部長)「緊急引継ぎシート」は緊急時にすばやい支援を行うことを目的とするものと考えるが、区では地域のたすけあいネットワーク制度で、支援内容や医療等の情報を記入した個別避難支援プランを作成し、救急情報キットで保管する取り組みを行っている。また、介護者が新型コロナウイルスに感染した場合、介護保険課が直接担当ケアマネに連絡を入れ、介護者が入院している間の高齢者のケアについて依頼する流れになっている。担当ケアマネは対象者に係わる様々な情報を把握していることから、新たなツールがなくても対応できると考えている。

Q10)4月27日に総務省から出された「特別定額給付金申請の代理について」の中に、単身世帯で寝たきりの者や認知症の者などへの対応が示されているが、自ら申請が難しい人やその支援者に代理申請の情報を知ってもらうために、区ではその周知方法や支援体制についてどのように進めていくのか。

A10 区民生活部長)4月27日の総務省通知の内容については区ホームページで周知しているほか、杉並区コールセンターへ代理申請の相談があった際に丁寧にお知らせしている。また、区の高齢者部門、子ども家庭部門のほか、関係機関・団体とも連携しながら、寝たきりや認知症の単身高齢者や施設入所者に対して、可能な限りきめ細やかな周知に努めている。なおこのほか、申請書の記入が難しい人には、5月20日以降区役所1階ロビーに臨時相談窓口を開設し、6月8日から11日までの4日間は行政書士会杉並支部の協力を得て、申請手続きの支援を実施していく予定だ。

Q11)4月の介護報酬が事業者の手元に届くのは7月ということで、7月以降さらに事業所の経営状況の悪化が懸念される。介護報酬アップは国に対して強く要望すべきことではあるが、事業所として申請できる補助金や助成金情報などの提供のフォローも必要と考えるがいかがか。

具体的な感染防止対策などの危機管理研修を、特に通所や訪問介護を担う小規模事業者に行っていくべきと考えるが区の見解を問う。

A11 高齢者担当部長)現在区公式HPに置いて「新型コロナウイルス感染症の影響に対する支援一覧」を掲載しているが、今後、介護事業者向けのサービス継続のための国や都のさまざまな支援策についてわかりやすくまとめたものを作成し、随時情報提供していく。また、介護事業者の代表からなる連絡会でも情報の提供を行う。

 感染症に関する研修については、これまでも介護事業者を対象に、介護保険課と保健予防課との共催で毎年実施している。今回の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、研修内容の充実を図っていく。

Q12)今回のコロナによる福祉全般にわたる課題の検証と、次に向けた対策の検討の進め方について、区はどのように考えているか。

A12 保健福祉部長)福祉サービスは介護、保育、相談、集いなど、人と接し触れ合って支援することが基本である。これらのサービスの提供を、新型コロナウイルスの感染防止を図りながらいかに維持していくか、また対面での接触が少なくなることによる要支援者の状況をいかに把握するかなど、今回の感染拡大は福祉分野のあらゆる面において様々な課題を突き付けられたと受け止めている。幸い現在は小康状態となっているので、この間の対応が困難であった事例や課題となった事項の分析・検証と、事前に備えておくべきことを洗い出し、再び感染が拡大した際に万全の体制で対応できるよう、スピード感をもって検討を進めていく。

第2回定例会一般質問   2020.6.2   奥田 雅子

いのち・平和クラブの一員として一般質問します。

●この度の新型コロナウイルス感染症は誰もが初めての経験であり、得体のしれないウイルスへの不安と恐怖に世界中が巻き込まれました。日本においても例外ではなく、人々の暮らしや医療、介護、経済への影響は計り知れないものとなりました。そんな中、私が疑問に感じたことは、医療崩壊については最優先課題として取り組むことは当然ながら、その陰で介護も崩壊の危機に瀕しているということが、あまり取り上げられていなかったことです。ここへきて、政府は27日の閣議で第2次補正予算案を決定し、介護・福祉の現場を支えている職員に対し全額国費で新たな給付金を出すことも盛り込まれましたが、これらが現場の手元に届くのはいつになるのか、スピードが求められます。この間、私は実際の介護現場における窮状を聞き取り、現状に即した支援が必要との思いを強くしました。そこで、杉並区で行われた対策や支援について確認するとともに、次に必ず来ると言われている第2波に向けた備えについて、今回は高齢者支援を中心に質問します。

★まず、高齢者を取り巻く問題について、事業者の立場、利用者の立場から現状を確認していきます。最初に事業者の立場から5点質問します。

  • 区は介護事業所の開設状況や運営・経営状況など実際のところをどこまで把握しているか。

調査聞き取り等は行ったか。把握していれば施設系、通所系、訪問系のサービス提供状況について確認します。

  • 施設系、通所系、訪問系とそれぞれ課題は違うところにあると考えますが、区の認識を伺います。
  • 厚労省や東京都から都度、感染予防策や感染が発生した場合の対応、物資関連の事務連絡の発信がされていましたが、事業者自らが常にアクセスして情報を確認する手間を考えると、区が情報を精査し、場合によっては区の取組みや見解を添えて情報提供することが合理的だと考えます。逼迫する介護現場への配慮という観点からもそのような対応について区の見解を伺います。
  • 介護現場ではマスクや消毒液、手袋や防護服、フェイスシールド、非接触型体温計、パルスオキシメーターなどの不足によりリスクを抱えてのケアが不安だと聞きました。また、介護従事者には子育て世帯も多い状況であり、学校が休校になり働けないスタッフが増え、人手不足の問題も発生していました。複数の事業を行っているような大きな法人であれば、その事業間で人員の融通も可能かもしれませんが、単体の事業者などは厳しいはずです。その上に経営的にも減収となれば、現場職員の疲弊は想像に難くありません。そのような状況に対して、区は必要物品の優先配布などの対策や支援を行ったのでしょうか。現場の要望を聞き取り今後の対策に活かしてほしいと思いますがいかがか伺います
  • 介護従事者が体調不良等が見られ、医師が感染を疑った場合は濃厚接触者と認められなくとも予防的観点から、速やかにPCR検査を行うことは重要であり、介護する側、される側も安心できます。医療と同様に介護崩壊も絶対に起こさないという姿勢で取組むことが必要だと考えますが区の見解をお聞きします。

★次に利用者の立場から4点質問します。

  • 施設に入所する高齢者にとっては変わらない日常が送れるよう施設職員は奮闘してきたと思いますが、様々な行事やイベント、家族面会などができない中で刺激も少なくなり、運動機能や認知機能にも影響が出ているのではないかと懸念します。介護保険最新情報でもエクレシアでのスカイプを使ったオンライン面会の事例が紹介されていましたが、各施設での様々な工夫や事例を区内の施設間で共有するために区としても積極的に良い取組みの情報を提供するなどの働きかけが必要と考えますが、いかがか伺います。
  • 施設や訪問介護でも新規利用者の受け入れ中止となっていた場合があり、代替サービスの組み替えに苦労するケアマネの話も聞いていますが、必要なサービスの提供ができなかったという事例はなかったのか確認します。
  • 特に在宅高齢者への対応が心配です。コロナ禍において感染不安などから、これまで利用していたサービスを控えたり、自宅に籠りがちになることで、身体機能の衰退が進むことがここでも懸念されます。家族がいればその変化にも気付けますが、特に高齢世帯や独居高齢者の場合は周りの者の目配りもこの状況下では届きにくく、見逃されてしまうことが心配でした。平時からおたっしゃ訪問などを通して、状況把握はできているものと理解していますが、今回のコロナ禍での対応として、特に強化した点などあるか確認します。
  • また、高齢者の状況把握のためには、日ごろから高齢者に係っている機関がいつもにも増して全体共有、役割分担の調整が必要と考えます。ケア24やケアマネ、訪問介護、訪問看護、医療さらには地域の民生委員などからも知恵を借りて高齢者に寄り添った対応が必要と考えますが区の見解を伺います。

★次に、元気高齢者についてお聞きします。

  • 元気高齢者はこれまで出かけていたゆうゆう館や地域のサロン、公共施設での企画などがすべて中止となり、自宅に閉じこもる日々の中でも、それぞれに楽しみを見つけながら、早くコロナ禍が明けることを心待ちにしていました。そんな折、地域のサロンなどでは利用者に往復はがきで近況をやり取りし、それらをニュースにまとめて届けたり、電話やメール作戦、web交流会などの創意工夫が見られました。顔の見える地域のつながりだからこそできることであり、お互いに気にかけているということが気持ちの支えになっていることが伝わってきました。自発的に行われた取組みですが、日ごろからのつながりがいかに大切かということを改めて感じました。今回のことで、地域のサロンなどが運営や家賃などで困ったこと、工夫して成果があったことなどの情報を集め整理検討して、今後の活動に活かされることが重要と考えますが、区の見解をお聞きします。

★次に、今回の質問にあたりいくつかの事業所に聞き取りをした際に出てきた課題や提言について取り上げます。

• コロナ禍にかかわらず、日ごろから介護者が病気やケガなどで緊急入院しなければならないなど、残された高齢者や子ども、障がい者に対するケアに関して備えておくことは必要なことです。それぞれに利用可能なショートステイの拡充ももちろん必要ですが、今回、介護者が感染した場合に旧西田保育園を利用した預かり事業を行うという柔軟な対応はよかったと思います。そのような場合に活用できるツールとして、ケアラー支援団体が作成した「緊急引継ぎシート」(ケアラーのバトン)というものがあります。ケアラーが緊急入院などで介護ができなくなった場合に備え、現在のケアラー自身や要介護者、引き継げるケアラーの情報や留意点などをあらかじめ記入しておいて介護の引き継ぎをスムースに行えるようにするもので、わかりやすい場所に保管しておくのですが、このようなツールを区でも広めていってはいかが見解を伺います。

  • 特別定額給付金の申請について、これは高齢者に限った話ではありませんが、4月27日に総務省から出された「特別給付金申請の代理について」の中に、単身世帯で寝たきりの者や認知症の者、老人福祉施設などに入所している者への対応が示されています。自ら申請が難しい人やその支援者に「今回の特別給付金は代理申請ができる」という情報を知ってもらう必要があります。区ではその周知方法や支援体制についてどのように進めていくのか確認します。
  • コロナの影響から介護現場を担う事業者が減ることは避けなければなりません。緊急事態宣言中は在宅介護サービスが縮小され、代替サービスの確保が難しかった場合でも、ステイホームしている同居家族がいる場合は何とか家族対応で解決できていたかもしれません。しかし、緊急事態宣言が解除され、社会活動が再開された後でサービス利用ニーズが再び高まっているのではないかと推測されます。今後第2波が来るともいわれていることも併せ、苦境にも耐えうる持続可能な事業にしていくために必要な支援を区としても積極的に検討していくべきだと考えます。4月の介護報酬が手元に届くのは7月近くになるということで、7月以降にさらに事業所の経営状況の悪化が懸念されます。そもそもの介護報酬アップは国に対して強く要望すべきことではありますが、今回のコロナ禍においては、事業所として申請ができる補助金や助成金情報などを提供し、漏れなく申請できるようフォローが必要と考えますがいかがか。

  その上で、国や都の支援策の効果検証を行い、足りない部分や対象から外れる部分などに対しては区独自の支援策も検討いただくよう強く要望しておきます。

  • また、今後の緊急事態にも利用者、事業者がともに安心できるサービス提供となるよう具体的な感染防止対策などの危機管理研修を、特に通所や訪問介護を担う小規模事業者に行っていくべきと考えますが区の見解をお聞きします。
  • 最後に、高齢者にテーマを絞って質問してきましたが、今回のコロナによる福祉全般にわたる課題について多角的な検証と次に向けた対策の検討の進め方について区としてどのように考えているか確認し、質問を終わります。

生活者ネットすぎなみ114号発行   2020.4.15

予算特別委員会意見開陳 2020.3.16 奥田雅子

いのち・平和クラブを代表して、2020年度杉並区一般会計予算、並びに、各特別会計予算および関連諸議案について意見を述べます。

昨年11月に中国武漢で発生した新型コロナウィルスは数か月で世界中に広がり、日本においても、日々、感染者が増え続け、国内で亡くなられた方も3月15日時点で31人となっています。お亡くなりになられた方、そのご家族に対し謹んでお悔やみ申し上げます。また、り患された方におかれましては、一日も早い回復を願うとともに、誰もが感染するリスクを負っているという意識をもって、この危機に立ち向かわなければならないと考えています。

終わりの見えない状況に、区民生活や経済活動に大きな影響を及ぼしています。区内イベントの中止や区立施設の全面休館、公立小中学校の休校の対応策を行ったことは、感染拡大を防ぐためには必要なことでありました。しかし、この問題により高齢者の機能低下や子どもたちの精神的不安、さらには地域経済の落ち込みや雇用問題、収入減少など、幅広い分野に弊害が広がり、それら対策に一つ一つ丁寧に取り組む必要があると考えます。そのため、2020年度区政経営にも少なからずの影響は避けられない状況であり、機敏な対策と柔軟な対応が求められています。

区は2020年度予算を「10年ビジョンの成果を確かなものとする予算」と名付け、次の新基本構想策定に取り掛かる重要な年度と位置付けました。基本構想は区政全般の土台となるビジョンであり、私ども、いのち・平和クラブは住民に一番身近な地方自治体の役割である区民福祉をいかに支え向上させるか、また、昨今の気候危機を受けて区民の命と財産を守り、子どもたちが将来に希望を持ち、緊急を要する課題に応える予算となっているかを検討いたしました。以下、基本構想に掲げる目標に沿って、予算特別委員会での質疑の内容を踏まえ、主な賛成理由、評価する点と要望を付して意見を述べます。

第1に災害に強く安全・安心に暮らせるまちについてです。

・政府の地震調査委員会は「全国地震動予測地図2018年版」で日本の各地域が30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示しました。それによると、これまで30%弱と言われていた東京都庁の場所が46%と高くなっています。また異常気象による風水害の被害の恐れも高まる中で、災害への備えを強め拡充していることは重要と受け止めています。会派要望に応え、昨年実施したブロック塀対策を区内全域の危険箇所に拡大したことを評価します。

・震災救援所におけるプライバシーの確保のための要配慮者用テントや乳幼児親子の避難者への配慮としての液体ミルクが災害備蓄品に加えられたことは評価できます。今後、それらの活用イメージを震災救援所運営連絡会とも共有し、訓練における周知を要望します。

・要望してきた雨水タンクの助成再開がされたことを評価します。制度再開を広く区民に周知し、一人ひとりができる雨水活用の意義を発信していただくよう要望します。  

第2に暮らしやすく快適で魅力あるまちについて

・都市計画道路補助132号線は、1947年に幅員11mで都市計画決定しその後、1966年に幅員16mで都市計画変更されました。以降は道路用地にかかるところは新しい建物が制限され、道路沿いは2階建てしか建てられないなどの規制を受けてきました。
 西荻地域を縦断する幹線道路として、災害時の避難路や高層マンションなどの火災に対応できるための拡幅や歩道の安全確保が必要ですが、そこに暮らし商売を営む方たちのくらしと事業を継続できるのか、不安が訴えられているのも当然です。沿道住民はすでに建て替えには事業化を前提にしている方も多く、区が事業を止めることはその方たちの納得が得られません。みきり発車で事業化することがないよう時間がかかっても必要な補償を行い住民の理解を得ながら進めるよう求めておきます。
 一方で補助133号線は、道路のない住宅地に大規模な立ち退きを要する計画です。地域住民の大半が反対しており、道路の必要性があるのか見直しが求められています。都の動きに対しては、区は住民により沿い慎重な姿勢で臨むよう求めます。

・駅周辺における住民参加のまちづくりについて、富士見ヶ丘駅周辺の新たな取り組みに期待するところです。また、阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりでは、一旦決められた杉一小現在地での複合施設屋上に校庭をつくる計画は、震災時の児童の避難や震災救援所として課題が残されていました。河北病院の移転に伴いその跡地に建て替える現計画は、地上で校庭も広くなり児童の教育環境は格段によくなるものと考えます。この間の質疑を通じて、懸念されていた土壌汚染対策は、新年度地歴調査が始まり、汚染が判明した際には河北病院側との協定で万全の対策がとられることが明確になりました。全国で病院跡地に建設された学校の事例からも安全性を確認することができました。浸水対策は東京都と連携した貯留管や予定地に施される貯留池と地下浸透施設などで対策がとられます。現在、川沿いに建つ和泉学園や桃井第2小学校同様に、安全対策が図られることを確認しました。緑の保全も区が関ることで所有者の理解を得て、法に規定される以上の緑化が可能になることもわかりました。

第3にみどり豊かな環境にやさしいまちについて

・新たな公園の開園整備を積極的にすすめていることを評価します。公園整備の際は公園のコンセプトや設計決定の場に地域住民の参加を保障し、地域住民の合意形成を丁寧にすすめていただくよう要望します。

・議案第14号、杉並区森林環境譲与税基金条例は入ってくる森林環境譲与税をその目的に使用するための基金を創設するものです。基金を利用して国産木材の区立施設への使用はもとより、子どもから大人までの区民が森林に触れ、学習機会を継続的に持ち、森林を守り育てていくことに期待し議案に賛成します。

第4は健康長寿と支えあいのまちです

・「認知症」になっても希望をもって日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症高齢者の本人発信支援と社会参加支援の視点を持ったイベントや仕組みづくりをすすめていただくよう要望します。

・区が特養ホーム待機者解消という喫緊の課題に積極的に取り組まれた姿勢を評価します。現在建設中を含め24施設・2197床の整備を進め、2021年度以降の待機者が当面はないという予測にまで至ることができました。今後もより正確に実態を把握するための具体的な対策と、さらにその都度見直すという姿勢を確認しました。また人への投資によって、より質の高い介護へと向かうために、先進事例に学び、研究を重ねていくという積極的な姿勢を確認することができました。建設中の大規模特養はじめ質の高い介護の実現に期待するものです。

・移動支援について、障害当事者や家族、団体への調査を踏まえた見直しが進められています。これまで長年にわたり当事者団体から出された要望に沿って改善が行われるよう求めておきます。

・生活困窮者支援について、区はこれまで関連機関との協定を結び、生活困窮者支援に取組まれたことが実績に現れています。今後は区がアウトリーチでアプローチするなど、積極的な姿勢も確認できました。

第5は人を育みともにつながる心豊かなまちです。

・保育園の待機児童ゼロを3年連続で実現し、新年度も認可保育園整備を引き続き行うことを確認しました。しかしながら、認可保育園は直営園が現在31園に対し、民営園は134園となり、保育の質を守るためには直営園の維持が課題となっています。2024年度までにさらに4園の民営化方針が示される中で、わが会派はその見直しも含めて検討されるよう求めておきます。建設補助金に加え保育無償化を区立園には適用しないとする国の方針が、基礎自治体に対し民営化を迫るものとなっていますが、今後、国に対し、区長会を通して要望をあげていただきたいと思います。

・さらに区が学童クラブの待機児童解消のために、児童館の学童クラブ専用館への転用や学校敷地内への第2学童クラブの設置など対策に努めていることは重要です。学童クラブと放課後の居場所事業の学校内移転に伴い、管轄するプラザ職員の負担増とならぬよう、職員を加配し対応する区の方針を確認しました。堀ノ内東学童クラブなどが直営で運営される一方で、民間委託が進められていきます。営利を追求する株式会社への委託が安易に進められないよう求めておきます。

・議案第10号の審議で、地域コミュニティ施設として新たに3か所のコミュニティふらっとの開設を確認しました。多世代交流の場としての機能を発揮するためには運営の役割は重要です。利用者の声を運営に反映することで、利用したくなる施設となるよう期待します。特に、中高生の居場所機能を持つコミュニティふらっとでは主体的に中高生が運営に参画できるよう要望します。

・議案第16号の審議で、永福図書館改築にあたり、杉並区立図書館サービス基本方針の10年後の図書館像「学びの場」「知の共同体」「楽しい交流空間」をめざし、旧永福図書館の機能を継承・拡充し、旧館にある貴重な行政資料や郷土資料も残すことを確認しました。また多世代が気軽に利用できるコミュニティ施設の特徴を生かした工夫が見られます。

指定管理の導入にあたり、司書の資質やレファレンス能力など事業者の選定の仕方も確認できました。また中央図書館のリニューアルオープンに向けて、センター館としての役割を果たすために、運営に当たり直営部分を維持することもわかりました。

・学校給食の牛乳パックの処理については困難な状況の中、子どもたちへの環境教育の視点でリサイクルを決断するまでの区教委の努力もわかり、今回のチャレンジを応援します。今後も実生活を通して環境を意識する教育を行っていただくよう要望いたします。

・不登校の子どもは増え続け、2018年度は小中学校合わせて486人に上り、さざんかステップアップ教室の定員80名では足りないことは明らかです。発達に課題がある子どもが不登校になることも多い現状で、出席日数が少ないということで特別支援教室に入れないことも課題です。教育長からは不登校が少ない学校の研究をすることなど来年度の新たな取り組みが示されましたが、待ったなしの状況に対し、あらゆる方法で子どもの教育の機会を確保するよう求めます。

・DVがある家庭に子どもがいる場合、児童虐待も必ず起きているという認識で対応することが必要です。また、DVもデートDVも力によって相手を支配しようとする構図は同じです。これらを未然に防止するために区が高校生対象に行っているデートDVの出前授業を中学段階から行い、互いを尊重する人権教育、間違った価値観や考え方に気づき、すべての人に価値があることを学ぶ機会を提供することを求めます。

・教員の働き方改革をすすめるために、保護者への日常の連絡にもメールを活用するよう提案しましたが、検討しないとの回答でした。働き方改革には固定観念を捨て、あらゆる方法を検討する姿勢が必要であり、改めて柔軟な対応を求めておきます。

第6は杉並区のさらなる飛躍に向けて

・議案第4号に関連して、気候危機やプラスチックの海洋汚染など、今世界と共に行動しなければ暮らしが成り立たなくなる状況の中、基本構想の根底に環境優先の考え方を置くよう求めました。NPOを含む区民と協働で基本構想を実現することを念頭に置き、子どもを含む多くの区民参加で基本構想をつくることを求め議案第4号には賛成します。

・議案第15号の審議を通じて、新教育ビジョンの策定にあたり、これまでの実績を踏まえつつ教育行政を取り巻く新たな環境の変化に応え、児童生徒、教職員、保護者などからの意見を把握し、杉並の独自性を活かした審議会での議論の方向性を確認しました。審議会には子育て中の若い区民2名、学校教育、社会教育の関係者と学識経験者を教育に関するすべてのジャンルから選ぶことがわかりました。今後、実のある審議が実施できるよう求めておきます。

・2022年度に迎える区政90周年事業に向けた調査・研究とともに、区制100周年も視野に入れた取組みでは全庁的なプロジェクトチームですすめていくことを確認しました。さらに、区史の調査研究には多様な区民の参加で、特に小中学生の学びや区への愛着につながるような工夫を改めて求めておきます。

 第7は協働の取組みについて

・生活課題の解決に取り組むNPOなどは区では手が届きにくいところで事業・活動をしています。このようなNPOなどとの協働は区民福祉のセイフティネットの拡充につながります。区と事業者との対等互恵の関係によって、制度のはざまに陥ってしまう問題に積極的に取り組んでいただきたいと思います。2020年度の協働提案事業の成果を最大限引き出せるよう区の支援に期待します。

第8は行財政改革に関連して

・少子高齢化や厳しい財政事情の中で施設再編整備を進めつつ、新たな財政ルールに基づき起債と基金をバランスよく活用しつつ行政需要に応えた予算編成であると評価します。常々区長が発する「自治体の役割は福祉増進」であり、財政ルールや行政改革もその目的を果たす手段だという考えを今後も貫いていただきたいと思います。

・マイナンバーカードの普及のために、昨年6月総務省は自治体に対し「本年度中の一斉取得の推進をお願い」を通知し、取得依頼やカード取得状況調査の報告を求めています。マイナンバーカードは本人の意思で申請するものであり、公務員に限らず取得義務は課されておらず、取得を強制するものではないはずです。区は今後も職員の意思を尊重し強制とならないよう求めておきます。

・議案第6号で区立施設の使用料の見直しが提案され、それに先立ち使用料の算

定の仕方にも大きな変更がなされました。だれもが等しく利用できる公共施設の建設費を使用料に転嫁することは望ましくないとの判断もあります。区は今後減価償却費を使用料原価に含める一方で、施設の公共性や市場性を検討し使用料を原価の0%から50%、100%と施設ごとに定め直す方針としました。今後は公共施設の一斉建て替えが迫られる課題があるなかでは見直し自体はやむを得ないものと判断しました。

・議案第8号公契約条例についてです。23区では7番目の条例制定になりました。他区と比較しても継続勤務など対象を広範囲としたことを評価します。今後も引き続き、社会保険労務士を活用した労働環境モニタリングが実施されることも確認しました。本条例が、働く人々の労働条件を守り、労働環境整備に役立つものとして実施されることや地域の状況や働く人々の生活に根差したものとなるよう期待します。

最後に

・議案第31号国民健康保険事業会計予算および関連する議案第42号について、今年度も保険料の増額となっています。国民健康保険制度は年金収入の高齢者や中小事業者、非正規雇用など低所得者で構成され、保険料アップで人々の生活が厳しくなる状況認識は区長も同じであることが確認できました。2018年度から都が保険者となったいま、法定外繰り入れの縮減や解消が示される中で保険料は青天井とならざるを得ません。国保が人々の健康や命を守るためのセーフティネットとして今後も維持されるためには国の財政投入など抜本的な対策がなければ解決できません。そのためには、23区が一致団結して国や東京都に歩調を合わせ働きかけることが必要と考え議案には賛成し、区長会などを通じた不断の取り組みを求めます。

以上の理由から、議案第30号杉並区一般会計予算、議案第31号、32号、33号、34号各特別会計予算に賛成をいたします。

なお、予算特別委員会に付託された議案4~18号の15議案および25号、42号についても賛成といたします。

最後に、新型コロナウィルスの対応に追われる中、予算特別委員会の審議にあたり、ご答弁いただきました区長はじめ理事者の皆様、資料作成にご尽力いただいた職員の皆様、公正・公平な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、いのち・平和クラブの意見開陳といたします。

第1回定例会代表質問 質問と答弁 2020.2.13そね文子(いのち・平和クラブ)

Q1)①エクレシア南伊豆には遠いということなどから否定的な意見もあったが、実現できた意義と今後の課題は何か。

②制度上は要介護3以上が原則とされる中で、エクレシア南伊豆の現状はどうか。

③今後の区の特養待機者対策を合わせて伺う。

A1 区長)①この特養が実現できた意義について。全国初となる自治体間連携のこの取組は、区内の特養入所希望者の早期入所に寄与し、区民の高齢期における居住の選択の幅を広げるとともに、地元の特養入所ニーズにも応え、雇用の拡大など地域経済の活性化の効果も生み出している。これは、これからの都市と地方、高齢者の生き方などさまざまな将来のあり方に対して一石を投じたということであり、大きな意義があったものと受け止めている。

今後は入居者が杉並に住んでいた時と同様の楽しみを味わえるよう「高円寺阿波踊り」等のイベントを企画するとともに、杉並フェスタなども活用して豊かな自然環境の中できめ細やかなケアを受けている状況を広く発信し、多くの方に高齢期の住まいの選択肢としていただくことが課題である。

②入居者の介護度については、開設以来、要介護3以上の方に加え、要介護度が1・2であっても、認知症のある方や一人暮らしの方なども、入所基準に沿って適切に受け入れているところである。

③今後の特養待機者対策について。2012年に打ち出した「10年で1,000床」の整備目標を上回る特養の定員を確保できる見通しが立ち、今年度行った実態調査の結果等からは、2021年度以降当面は、緊急性の高い入所希望者が生じない見込みであることが明らかになった。2021年度に改めて今後の需要予測を行い、2024年度以降の整備計画を固めることとする。

Q2)①2年連続の待機児童ゼロに甘んじず、引き続き「希望するすべての子どもが認可保育所に入所できる環境整備」を進める姿勢は評価する。また、施設整備とともに、車の両輪として保育の質の確保についても力を入れて取り組んできたものと評価しているが、今後さらに保育の質を高めるために、どのように取り組んでいく考えか、区の見解をうかがう。

②区は認可保育所に対する園庭確保支援としての助成制度を創設するとあるが、具体的にはどういうものか。また土地の確保が物理的にも経済的にも厳しい状況にある杉並区において、実際に園庭確保がどの程度進むと想定しているのか、区の見解をうかがう。

A2 区長)①「保育の質の確保」に向けた今後の取組みについては、従来から行っている園長経験者等による巡回相談・指導等に加え、2021年度には、区立保育園7園を指定する中核園による支援や、認可保育所が新たに園庭を確保する場合の補助制度の創設、既存の公園内における園児等のための遊び場整備などの新規事業に取り組んでいくこととしている。このように引き続き、認可保育所の整備とともに、保育の質を確保するための取組みを、車の両輪として捉え、しっかり進めてまいりたい。

②園庭確保のための補助制度については、新年度予算編成にあたり、私から所管に検討を指示していた。その後、杉並区私立保育園連盟から、区内の私立認可保育所に対するアンケート結果を添えて、同様の要望が区に提出された。そのアンケート結果では、多くの事業者が「新たな支援制度があれば、園庭確保を検討したい」としており、支援の必要性を改めて感じた。新たな補助制度は、事業者が活用しやすいよう、補助対象用地について概ね20平方メートル以上とするほか、用地購入費の借入金利子および用地賃借料といった用地確保に要する経費のほか、園庭整備費をふくめた所要経費の一部を補助することとしているので、一定程度の活用があるものと考えている。

Q3)今年の4月には、民営の保育施設が200を超えるという状況の中で、すべての保育施設の保育の質の維持向上を図っていくためには、直営保育園の果たす役割は重要と考える。4月には直営園は31園となるが、この役割を果たすには、ぎりぎりの数と考える。今ある直営園は、今後も直営園として残すべきと考えるが、区の見解をうかがう。

A3 区長)今後も区が持続可能な行財政運営を行いつつ、保護者の多様なニーズを踏まえた保育施設の拡充を図っていくためには、区立保育園の一定数を民営化する等の取組は不可欠であると考える。このため、2022年度から2024年度までに、新たに区立保育園4園を民営化することおよび、現在指定管理者により運営している7園について、順次、民設民営園への転換を図ることを決定し、すでに各対象園の保護者等にお知らせしているところである。

 これ以外の区立保育園の民営化については、2022年度に方針等を決定することとしているので、ご指摘の「保育の質の確保」の視点も考慮しつつ、今後、十分検討してまいりたい。

Q4)体育館へのエアコン設置は、その素早い対応を評価しつつ、教師へのエアコン適正運用の徹底と、子どもへの省エネ教育をどのように進めるのか、区の見解をうかがう。

A4 区長)教育委員会では、これまでも「杉並区立教育機関環境方針」に基づき、子どもたちの教育環境の改善のため、空調設備の設置を計画的・段階的に進めるとともに、環境にやさしい施設の運用を進めてきた。適正運用については、新たに「杉並区立屋内運動場空気調和設備利用基準」を策定し、教員が児童・生徒の健康を考慮しながら、適正な利用を行うよう各学校に対して周知した。

 区立学校においては、エネルギーの効率的な利用など環境への負荷が少ない持続可能な社会の構築をめざし、環境問題についての学習会や自主的・積極的な環境保全活動などの具体的な取組を通し、これからの地球環境を考え、行動できる児童・生徒の育成を図っていま。

Q5)これまでの基本構想10年の成果と課題をどのように捉えているのか。また、さらに新たな取組を新基本構想策定につなげ、次の10年の杉並区のありたい姿をどう描いていくのか区長の考えをうかがう。

A5 区長)現基本構想は、私が区長に就任して早々に検討に着手したものだが、当時の区の置かれた状況等を踏まえ、10年後のあるべき姿を描き、その実現に向けて取り組んできた。その結果、特別養護老人ホームについては、緊急性の高い方々は全て入所できる目途も立ち、保育所整備においても待機児ゼロを2年連続で達成することができた。こうした成果がある一方で、耐震不燃化や狭あい道路の拡幅整備などの安全・安心のまちづくりに向けた取組など、さらなる努力が必要と認識している。

 成果と課題を新基本構想策定につなぎ、次の10年のあるべき姿をどう描くかについて、これまでの取組成果等については、審議会の中で検証し、そのうえで次の10年に向けた具体的な検討をしていただく予定である。

 これからの区政を展望すると、予算編成方針で申し述べたとおり、超高齢化と少子化による本格的な人口減少社会への対応や50年、100年先を見据えた安全・安心で利便性の高いまちづくり等待ったなしの課題が山積している。これらの課題への対応などについては、審議会での議論と並行して、区民の皆さんからも幅広いご意見をいただきながら、近未来の杉並区の姿を思い描き、新たな基本構想を区民とともに創り上げてまいりたい。

Q6)区は、環境優先の考え方を新基本構想の根底に置き策定に臨んでいただきたい。保育緊急事態宣言を出して一丸となって待機児童を解消したように、気候危機に対しても区が旗振り役となって取組を進めてほしいが、区の考えをうかがう。

A6 区長)先般の大型台風や真夏日・猛暑日の増加等は地球温暖化気候変動による影響とも言われており、このままでは豪雨や猛暑のリスクはさらに高まると予想されている。こうした危機を回避していくためには、すべての生活者、事業者が危機の原因者ともなっていることを自覚し、必要な対策を講じていく必要がある。

 区における多くの事業活動においても、CO₂等の環境負荷を与えるものであり、今後、新基本構想に基づく計画、施策の策定には環境への影響を踏まえ定める必要があると考えている。同時に、区民、事業者に対しても、日常の生活や事業活動を意識し、改善することで大きく環境への影響が変わるということを、さまざまな機会を捉えて周知、啓発を実施し、多くの区民が、環境に配慮した行動、生活を選択していくよう区が旗振り役となって推進していく。

Q7)環境問題への対策を新基本構想の根底に置き、よりよい未来のために、あらゆるまちづくり政策にグリーンインフラの考え方を入れ込むことを求めるが、区の見解をうかがう。

A7 区長)グリーンインフラは、みどりの多様な機能をインフラ整備やまちづくりに活用するもので、これまでの自然を「守る」から自然の「機能を活かす」新しいインフラ整備の概念として、近年定着しつつある。

 新たな基本構想の策定にあたっては、みどり豊かな杉並区を将来にわたって持続させるため、グリーンインフラの視点をかちづくり政策へ反映させていく。

Q8)①新基本構想の策定には、NPOなども含んだ幅広い区民とともに策定に取り組むべきであり、そのうえで基本構想を推進していくパートナーと位置付けるべきと考えるがいかがか。

②区民の中には、社会の一員として共に生きる子どもも参加し、意見を述べる場をつくるべきと考えるが、合わせてうかがう。

A8 区長)①新基本構想については、予算編成方針でも申し述べたとおり、多くの区民とともに、創り上げ、共有できるものにしていきたいと考えている。このため、公募や団体推薦による区民代表の方々に審議会に参加いただくことに加えて、アンケートの実施等による区民からの意見を聴取するとともに、ワークショップ形式の区民意見懇談会を複数回実施し、区民同士の意見交換を踏まえたご意見を審議会の議論に反映するなど、今回の基本構想策定においても、より多くの区民の皆さんからのご意見を、基本構想に生かしていく。

②次代を担う子どもたちからの意見を募ることも、杉並区の将来を描くうえで意義あると思うので、具体的な方法等について、今後検討してまいりたい。

Q9)不正支給に関わった商店会からは、取り消した補助金および法定利息等の全額が区に返還されたと報告されている。西荻商店会では新年度以降まつりを実施する準備があるのか、また、実施する場合、これまで同様東京都と区が補助金を出すことができるのか確認する。

A9 区長)補助金等の全額返還後、西商連としては、不正の再発防止に全力で取り組む意向を示しており、都および区は、補助員交付を再開するが、西商連では、祭りについては、2020年度、準備期間とし、2021年度からの本格開催をめざす予定としており、区としても、開催に向けしっかりと支援していく。

Q10)戦後まもなく計画された都市計画道路の中には、必要性の有無から検討すべき道路も少なくない。基礎自治体として区は、そこに住む区民の意向を尊重し都や国に伝え強引に進めることがないよう求めるべきと考えるが、区の見解を求める。

A10 区長)東京の都市計画道路の多くは、1966年に都市計画の見直しがされており、その後、概ね10年おきに東京都とともに必要性を検証し、見直しを行ってきている。第4次事業化計画や都市計画道路のあり方に関する基本方針においても、中間のまとめ(案)や基本方針(案)についてパブリックコメントを実施したうえで策定している。

 今後も、見直しの際には、計画内容を広く周知し、区民の意見を反映できるよう取り組んでいく。

Q11)①今年4月の学童クラブ待機児童解消に向けて、これまで待機児童が多かった地域では、どのような対策を講じていくのか。

②区は学童クラブ待機児童対策として、児童館を学童クラブ専用館にするなど対策を講じているが、大規模となるクラブの保育の質をどう継承するのか。

A11 区長)①まず待機児童対策の取組み状況だが、昨年度は6クラブ合計261名という、私が区長に就任して以来、最大規模となる受入れ拡大を行ったが、本年度は、9クラブ合計350名という昨年度を超える受入れ拡大を実施しており、これらのクラブでは、本年4月の待機児童数はゼロとなる見込みである。

しかし、これらのほかにも本年4月に引き続き待機児童数の発生が見込まれるクラブがあることから、2020年度には、将来の再編整備を見据えて、新たな第2学童クラブの整備に取り組むとともに、当面の対応として、学校の長期休業期間中における平日の朝2時間について、待機児童のうち希望する児童を対象に、児童館で見守り支援することとしている。

②いわゆる大規模学童クラブの運営については、今後とも、児童数に応じた支援員の配置や、適切にクラス分けをして支援にあたることなど、運営上の配慮を行い、円滑かつ安全・安心なクラブ運営を図っていく。

Q12)①区においては、会計年度任用職員制度への移行に伴い、これまで継続して働く非正規職員のボーナスは具体的にどのようになるのか、また、更新期間を超えて新たに他の部署に代わった際はどのような取り扱いになるのか、新規採用はどのような扱いとなるのか。

②今後は、現在の採用に続き、どの程度の人数を必要としているのか。

③人的資源を失わないためにも、5年を雇止めとする任用のあり方を改めるべきと考えるがどうか、うかがう。

A12 区長)①6月に支給する期末手当は報酬月額の1.15月分を支給するが、その支給割合は3月2日から6月1日までの在職期間によって決まる。今回は23区統一の取り扱いで3月中の旧制度での在職期間を除算するので、継続して働く方の支給割合は80%になる。また、更新回数の上限5回を超えて4月に公募により採用された方や新規採用の方も同様の取り扱いとなる。

②今後の採用については、会計年度任用職員は常勤職員が担う業務の遂行を補完する職であることを踏まえ、行政需要等に応じて、必要な人数を適切に確保してまいりたい。

③現行制度で更新回数を5回としているのは、質の高い雇用水準の確保と雇用機会の幅広い提供が目的であり、制度移行後も現行の取り扱いを踏まえ、公募によらない再度の任用の回数は5回としている。なお、現行制度と同様に、再度の任用の回数が5回を超えた場合でも、公募による任用を妨げるものではない。

Q13)①「3.11を忘れない」取組みについて、今年はどのような目的でどのような企画を検討しているのか。

②毎年優れた取組みでありながら、区民の参加が少なく残念。事前の周知に工夫を要すると思うがどうか。

A13 区長)①今年の「式典3.11を忘れない」は、子ども時代を福島で過ごし、消費者庁の「東北未来がんばっぺ大使」として福島県の野菜の風評被害払しょくに尽力された女優の秋吉久美子氏をお招きし、ご自身の活動を通じた被災地支援に込めた思いや、被害への備えの大切さをお話しいただき、南相馬市への支援の継続と防災意識の向上について、参加者のみなさんと共有する機会にしてまいりたい。

②区民周知については、より多くの方に参加していただけるように、広報すぎなみへの掲載や町会でのチラシの回覧等に加え、新たに本庁舎1階に設置したデジタルサイネージを活用し、来庁者に広く周知と参加の呼びかけを行っていく。

Q14)防災計画の見直しにあたっては、さまざまな立場の地域住民の参加が必要不可欠と考えるが区の見解は。

A14 区長)防災対策においては、「自助」「共助」の取組みはたいへん重要であり、計画の改定にあたっては、多くの区民の方々に、さまざまな立場からご意見をちょうだいし、反映していく必要があると認識している。

 計画の改定は、杉並区防災会議で行うが、現在、防災会議の委員には消防団、自主防災組織などから参画していただいている多くの区民の方が含まれており、重要なご意見をいただいているが、関係団体への意見聴取やパブリックコメントなどを通して、より多くの区民の方からご意見をいただき、計画への反映に努めていく。

Q15)区内全域道路の危険ブロック塀の解消のための助成制度で、危険ブロック塀はどの程度の箇所を想定しているのか、またどのように周知し、実施していくのか確認する。

A15 区長)危険ブロック塀の数については、これまで通学路や避難路を対象に調査を行っており、それ以外のブロック塀で区民から相談があったものについては、その都度職員が確認等の対応を行っており、2020年度は50件程度の助成を想定している。また、制度の周知については、区の広報やホームページへの掲載のほか、各種イベント、無料相談会や戸別訪問などを通じて積極的に周知を図ることにより、危険ブロック塀等の解消に努めていく。

Q16)交通の便利さだけを追求するのでなく、誰にとってもやさしい道路、通りたくなる魅力あるものにしていくためにも、さまざまな区民の声を聴きながらともにつくっていくことが重要と考えるが、区の見解をうかがう。

A16 区長)道路は、単に自動車交通の円滑化だけではなく、歩行者の安全性や快適性の向上、また、防災・減災の観点からも都市計画道路をはじめとする体系的な道路網の整備が必要となる。道路整備を進めるには、計画段階から区民の方々のご意見をうかがうことは重要であると認識している。

 道路の無電柱化やバリアフリー化、自転車走行レーンの整備など、安全・安心なまちづくりを進める上でも、区民のご意見をうかがいながら人に優しい道づくりを進めていく。

Q17)西武新宿線立体交差事業について、区として改めて井荻駅から下井草駅方向の地下化を都に求めるべきと思うがいかがか。

A17 区長)鉄道の構造形式については、事業主体である都において、広域的・技術的観点から最適な構造形式を検討していると承知している。区としては、構造形式にかかわらず、安全で快適なまちづくりにつなげていくことが重要と認識しており、引き続き、事業の早期実現に向け、都に働きかけていく。

Q18)杉四小跡地を活用したホームステイ・ホームビジット支援事業で、具体的には杉四小をどのように使ってその事業を行おうとするのか、うかがう。

A18 区長)杉並第四小学校跡地を活用したホームステイ・ホームビジット事業は、学校の1回・2階の一部を使用し、必要な備品、什器等を整備したうえで、交流自治体等から大会観戦に訪れる子どもたちや大会ボランティア等の受け入れを行い、交流事業を行うものである。

Q19)①被爆75周年の節目の年に、区長が平和首長会議総会に参加されることは意義深い。被爆75周年に向けた区長のお考えはいかがか。

②今年の中学生の広島訪問について、その規模と記念式典参加や平和記念資料館見学などの予定があるのか、うかがう。

A19 区長)①② 平和は100年も継続したことはなく、平和はどのようにしたら継続できるのか、あらゆる世代がその立場で考えていくことが大事だ。特に次世代を担う子どもたちが平和について考える機会をつくることは大人の役割である。このような課題認識のもと、今年8月のオリンピック開催期間中に「第10回平和首長会議総会」が、被爆75周年を迎える広島市で開催されることから、区内在住の中学生とともに同市を訪れ、広島平和記念資料館の見学など、被爆の実相に触れる体験学習を予定するとともに、8月6日の平和記念式典への出席についても主催者と協議していく。

Q20)森林環境譲与税を活用して、手を入れにくい山の尾根筋や急斜面を豊かな広葉樹の森に戻すこと、区民がその活動に参加し、大人から子どもまでが森の大切さを学ぶ機会を継続的に持つことを改めて提案するが、区の見解をうかがう。

A20 区長)わが国は国土面積の3分の2が森林という世界有数の森林国であり、森林は二酸化炭素吸収源となるほか、土砂災害防止や土壌保全、水源涵養等、われわれの生活にさまざまな恩恵を与えてくれている。こうした森林の有する公益的機能保全の優位性を、さまざまな世代の方に理解いただくためにも、学ぶ機会を継続して行うことも有用と考える。今後、関係所管による連絡会議を立ち上げ、その活用策について、さまざまな視点から検討していく。

Q21)「ゼロ・ウェイストすぎなみ」について、具体的にどのように行うのかうかがう。

A21 区長)区では、3Rの中でもリデュースに重点を置いた取組を行い、区民一人ひとりが無駄を減らし、ごみの発生自体を減らす暮らしを実現することで、さらなる家庭ごみの減量につなげたいと考えている。そこで、ライフスタイルの異なる幅広い年齢層の方にご協力いただくモニタリング調査を実施する。あわせて、自発的な環境配慮行動についてのご意見をうかがい、意識や行動の変化を踏まえ、具体的な事業を計画し、杉並らしい「ゼロ・ウェイスト」をめざしていく。

Q22)プラスチック製容器包装のリサイクル問題を解決するには、拡大生産者責任を求める法改正を改めて強く求めるべきと考えるが、区の見解をうかがう。

A22 区長)現在、深刻な海洋汚染につながるプラスチックごみの削減に向け世界が動き出している。国は、2030年までに使い捨てプラスチックを累積で25%排出抑制し、また、プラスチック製容器包装の6割をリユース・リサイクルするとして、収集運搬、選別、リサイクルにおける各主体の連携協働により進めるとしている。しかし、リサイクル費用は、依然として事業者と比較すると自治体の負担が過大であり、このことが事業者による使い捨て容器の製造削減が進まない一因ともなっていると認識している。

 そのため、区でも、国に対して全国市長会や全国都市清掃会議等を通して、収集運搬費、中間処理費についても事業者に一定の負担を課すなど、拡大生産者責任の強化、徹底を要望するとともに、分別リサイクルが容易な製品開発および普及促進の義務付けなど、事業者自体が発生抑制や再使用を進め、資源がより円滑に循環するシステムの構築を求めている。

Q23)①旧あんさんぶる荻窪の屋上庭園について、国との協議の結果、どのような内容になり、地域の方々の意見はどのように反映されたのか。

②また今後の管理の方法等住民参加や課題について確認する。

A23 区長)①これまで区は、国との財産交換に関する協議の過程において、地域からの要望等に基づき、国に対し、同庭園の区民への開放を繰り返し要請してきた。その後、地域住民による国への要望書の提出や、これまでの地域住民の憩いの場として活用されてきた経緯等も踏まえ、国から協議の申入れがあった。これを受け、区と国の双方で協議を積み重ねた結果、同庭園を区が無償で借り受け、(仮称)荻窪五丁目公園として整備し管理運営を行うこととなった。これにより、荻窪駅南口周辺の地域住民の憩いの場や、近隣の保育園の外遊び場として再び利用できるようになるなど、地域のご意見を反映することができたものと考えている。

 ②維持管理については、清掃、除草などの日常的な業務に加えて、立体都市公園として利用するために必要となる施設の保守を行うほか、公園内に防犯カメラを設置するなど、区民が安全・安心に利用できるよう努めていく。公園運営への住民参加については、要望に応じて、区立公園におけるボランティア事業である「花咲かせ隊」への案内などを行ってまいりたいと考えている。

 税務署の屋上等を賃借することから、開園後も国との協力関係がたいへん重要であると認識している。今後も綿密に連携し、適切に運営することで、地域に親しまれる公園にしていく。

Q24)これまで障がい当事者や家族・団体から、一時的な受け入れ施設が必要との要望が多く寄せられ、区がこれに踏み出すことはたいへん意義深く受け止めている。この施設を進めていくためには、当事者や家族・団体との協議が最も必要になるが、これに対する区の姿勢を確認する。

A24 区長)区では、障がい者の一時的な受け入れ体制を整備するにあたっては、実際に利用する障がい当事者やご家族、支援者などのご意見はたいへん重要と考えている。地域自立支援協議会や障害者福祉推進連絡協議会の場などを通じ、当事者や支援者等からのご意見をいただきながら進めてきたところである。

Q25)コーディネーター配置や一時的な受け入れの整備などそれぞれの具体策についてうかがう。

A25 区長)本庁に配置するコーディネーターは、介護者の入院時などの緊急時を想定した計画の作成のほか、緊急事態が発生した際の対応や調整を行うものである。また、障がい者の一時的な受け入れ体制を整えると主に、その後の生活について、地域の支援機関へつなぐしくみを整備するものである。

 今回は実施初年度であることから、課題等を整理しながら、順次、体制を充実させてまいりたいと思う。

Q26)①移動支援の見直しについて、いつ見直し案が示されるのか、現在どのような状況にあるか確認する。

②見直しにあたっては、どのような内容が見直しの対象とされているのか。

③必要な人が必要とする中身にするためにも、利用者目線での見直しが必要であり、そのためにも障がい当事者や団体などの協議が必要と考えるが、いかがか。

A26 区長)①移動支援事業の見直しにあたっては、ご指摘の利用者目線を大切にしていくため、現在、障がい者団体をはじめ、当事者や関係者のみなさまとの間で、ご意見をいただく場を設けているところである。

②見直しの対象については、「見直しの視点」として、運用方法など4つの項目をお示ししている。

③今後の予定としては、今月末までに意見著手を終え、3月末までに見直し案を取りまとめた上で、再度、ご意見をうかがい、7月末を目途に見直し内容を決定することとしている。

Q27)今回打ち出された「学校就業時間外の管理権限を区長部局に移す方向」は、どのような目的と体制を考えているのか。教育委員会との連携、教育委員会の独立性はどのように支えていくのか。

A27 区長)管理権限を区長部局に移す方向とした目的は、学校施設を区民共有の公共財として最大限に活用することと、教員の働き方改革について、共に実現するためである。

 体育館への空調設備の順次設置等により、この間、区立学校の施設は利便性が向上してきたことから、教育活動に支障のない範囲で、地域による利用をより進めていくことが可能となるものと考えている。

 加えて、教員の働き方改革を推進し、学校の施設・整備は、引き続き安心・安全な運用を確保する必要もある。こうしたことから、学校施設については、区民共有の公共財であるという視点に立ち、より一層の有効活用を図る必要があるため、その管理権限を区長部局に移す歩行で検討していくこととしたところである。

 教育委員会との連携、教育委員会の独立性については、教育活動に支障をきたさないことを大原則として、区民の利用時間や利用方法をはじめ、管理区分や管理方法など、教育委員会と十分連携を図ってていねいに検討を進めていく。

 なお、管理体制については、地域団体や民間事業者への委託等が考えられるが、詳細については、今後、検討していく。

Q28)共生社会をつくるために区はインクルーシブ教育システムの構築を進める、そのために特別支援教育を推進すると言っているが、真の共生社会をめざすには、障がいがある子もない子も同じ場所で共に学ぶことが必要だと考えるが、そのことに対する区教委の見解をうかがう。

A28)国は、2012年7月に「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」を示した。この報告では、インクルーシブ教育システムを構築するために、特別支援教育を着実に進めていく必要があるとしている。

 インクルーシブ教育システムの構築においては、障がいのある子もない子もできるだけ同じ場所で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある子に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点で教育的ニーズに最も応える指導を提供できる、多様で柔軟なしくみを整備することが重要である。

 このことは、「杉並区教育ビジョン2012」に掲げた、「共に学び共に支え共に創る杉並の教育」と軌を一にするものであり、今後さらに特別支援教育の充実を図りながら杉並区教育ビジョンの目標実現に取り組んでいく。