第3回定例会一般質問と答弁 2019.9.12 そね文子

<プラスチックごみを減らし、海洋汚染を防ぐ取り組みについて>

Q1) 世界がプラごみ削減を共通の課題として取り組む中、杉並区としてはどのようにプラごみ削減に取り組んでいこうとするのか。

これまでのリサイクル中心の政策は、プラごみ削減につながっていなかったので、リデュース、リユースの考え方で進めるべきと考えるが、区の見解をうかがう。

大阪市や神奈川県ではプラスチックごみゼロ宣言を出しているが、区でもプラごみゼロ宣言を出す覚悟で取り組んでいただきたいがいかがか。

A1 区長) プラごみ、特に海洋プラスチックごみの削減については、先般のG20でも、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロにすることや、わが国の資源循環戦略等においても、2030年までにワンウェイプラスチックの累積25%排出抑制を目指すこととしている。

 区では、他の自治体に先駆けて「レジ袋有料化等の取組の推進に関する条例」を制定し、レジ袋の大量使用事業者に対して、レジ袋削減を求めるとともに、区民に向けては区内の高校、大学や各種団体からなるマイバッグ持参の普及啓発等に取り組み、また、プラスチック製容器包装の資源回収をいち早く実施するなど、プラスチックの使用削減等に務めてきた。

 世界的にも、プラスチックによる環境汚染に対する危機が現実のものとなり、数値目標が設定されたが、この高い目標の達成には、企業等による新たな技術革新が進められることも必要だが、まずは何よりも、プラスチックを使う者が意識して、多少の負担があったとしても、極力使わない、再利用することを中心に、どうしても廃棄する場合は、その後のリサイクルまで考えて行動していくことが重要と考える。

 そのためにも、住民に最も近い区の、私をはじめとする職員一人ひとりが広告塔となって、さまざまな区民と接する場においてPRを行い、区民の意識の醸成に努めてまいりたい。具体的には、海洋プラスチックに注目した映画上映・講演会の開催や、杉並フェスタにおいて試行的ではあるが、ディッシュ・リユース・システムによるワンウェイプラの削減等をPRするとともに、来月の「すぎなミーティング」では、プラごみゼロを目指すという意識をもって区民と語り合い、区民との意識の共有を図りながら取組を推進していく。

Q2) 庁内や区関連施設において、自動販売機でペットボトルを止めて缶入り飲料にする、飲食店で使い捨てのストローを使わないようにするなど、事業者へ働きかけてほしいがいかがか。

A2 環境部長) プラごみの削減は、できるところから取り組んでいくことが重要であると考えているので、庁舎等区関連施設における飲食店において、コストも含め、プラ製品の代替えの依頼や、プラごみの削減につなげられる提案を行うなど、事業者へ働きかけていく。

 また、自動販売機でペットボトルを止めて缶入り飲料にするなどの対応は、設置場所の貸出しのしかたにより条件を付加できるかという課題や、リサイクルの具体的な実態等を確認しながら、環境への配慮行動として適切な選択ができるよう研究していく。

Q3) 2017年第4回定例会において、大手ドラッグストアが、レジ袋を際限なく配布することの是正を求めたが、その後の進捗はどうか。また、コンビニエンスストアへの働きかけ強化については、その後どのようになっているか。

A3 環境部長) レジ袋を大量に使用する事業者には、レジ袋削減に関する取組みについて計画書等を提出いただいている。コンビニエンスストアには、2018年度は、区が作成したマイバッグ普及啓発ステッカーを店舗内に掲示するよう働きかけたことや、自発的にエコバッグを販売、無料配布する店舗が増加したことなどにより、コンビニエンスストアにおけるレジ袋配布枚数は、2017年度比6.3%の減となった。ドラッグストアについては、昨今、食品を取り扱うところが増えていることから、調査対象に加え、削減に向けた理解を求めており、今後、レジ袋削減に向けて取組みが進められていくものと考える。

Q4) 自治体で行う会議で、ペットボトル飲料を配布するのはやめるべきと考えるが、区の見解をうかがう。

 会派の控室では、4月からペットボトルの購入をやめ、浄水ポットを利用している。区職員も何か取り組んでいることがあればお示しいただきたい。また「区りえい人」などで特集し、多くの部署で取り組むのはいかがか。

A4 環境部長) ペットボトル飲料については、手軽さやこぼさないなどの会議への支障が少ないことなどから、現在配布している会議体は一部ある。しかし、プラスチックの使用を削減していくためには、まずは身近な代替え可能なものから減らしていく必要があると考えるので、今後、各所管に個々にペットボトル飲料を配布せずに、会議への支障の少ない代替え方法等の見当を求めていく。

 また、区職員については、環境・省エネ対策実施プランにおける省エネ及び環境負荷の低減に対する職員意識の徹底として、マイバッグや水筒の利用を掲げており、これらについては、通知文や庁内放送等で周知を図っている。今後、さらなる浸透を図るため、「区りえい人」なども活用しながら、これらの取組みがいっそう進むよう努めていく。

Q5) マイボトルに水を補給するための給水スポットとして、区庁舎や地域区民センターなどに、水道直結型のウォーターサーバーを設置していただきたい。その際、ネーミングライツをウォーターサーバーにもつけて環境に配慮した企業を周知するのはいかがか。

 施設の外や冷水器の横に、マイボトルへの給水が可能である旨明示してあれば、遠慮なく給水できると思うが、その取組みについては、区ですぐに取り組めるのではないか。また、そのような取組みを行っている事業者へ支援していただきたいと思うが、区の見解をうかがう。

A5 環境部長) この間、本庁舎ではボトルへの給水が可能な冷水器を設置するなど、区施設では各種冷水器等を設置し、区民の方がたにご利用いただいている。

 今後これに加えて、ウォーターサーバーの設置について、ネーミングライツ等を活用しながら設置してはとのご提案をいただいた。これについては、年間コストに基づくネーミングライツの応募の可能性、冷水器とウォーターサーバーとでの区民の需要の高さの違いなどを確認しながら研究していく。

 まずは、冷水器の横にマイボトルへの給水が可能である旨の表示を含め、より多くの区民にご利用いただけるよう工夫するとともに、区内で給水等の提供を行っている事業者への支援となる取組みについて検討していく。

Q6) マイボトル等、企業で行っている取組みを紹介し、他の企業にも広めることを行ってはどうか。

A6 環境部長) プラスチックの使用削減に向けて、企業が実施する自主的な取組みはたいへん重要なことと考えている。こうした取組みが広まり実施していない企業の導入の契機となり、また、実施している企業が引き続き取組みを進めていただくためにも、何らかの方法でPRしていくことを検討したい。

<森林環境譲与税を活かす取り組みについて>

Q7) 森林環境税の趣旨は、水源涵養や災害防止、生物多様性保全などの重要な機能を有する豊かな森林を取り戻すため、その恩恵を受けている国民一人ひとりが税負担することとしたものだ。この税の趣旨について、区はどのように受け止めているか。

 今年度から区にも森林環境譲与税が入ることになったが、その使い道はどのようになっているのか、現状をうかがう。

A7 政策経営部長) 森林は、地球温暖化防止や災害防止、水源涵養等、測り知れない機能や役割があるばかりでなく、私たちが生活していくうえで、潤いや安らぎをもたらしてくれる。その意味で、森林を守り育んでいくことは、たいへん重要であると認識している。こうした認識から、森林整備や、そのための人材育成、木材利用の促進等のための財源を安定的に確保するという森林環境税の趣旨は理解するものだ。しかし、国税でありながら、地方税である住民税の均等割の枠組みを活用するという徴収のしくみには課題があるものと考える。

 税の徴収は2024年度からとなるが、それに先行して今年度から譲与される森林環境譲与税の使途については、保育施設等の玩具や公園設備等での木材の使用、環境教育や森林ボランティア育成等の講習・講座の開催など、税制度の趣旨に則った、木材使用や森林保全に対する啓発活動等に活用してまいりたいと考えている。

Q8) 杉並区の交流自治体と協定を結び、杉並区民の森を確保し、区民が継続して豊かな広葉樹の森と関わり、学習する機会をつくることを要望するが、区の考えはいかがか。

A8 環境部長) 国内の交流自治体との交流は、杉並区のような都市の自治体と自然豊かな地方の自治体が交流することでお互いに失われつつあるものを補い、交流を通して生活に活力とうるおいを育むことを目的に自治体間交流が始まった。

 議員ご提案の交流自治体の持つ豊かな森と関わり学習する機会は、区民にとって貴重な自然体験となるものと考える。これまで区では、青梅市と覚書を交わし、地域大学において森林ボランティアの育成講座等に取り組んだり、また、区民による青梅市内での森林保全活動や、区内公園の整備・維持活動に関する講座等を開催し、みどりに親しみを持ち、育成する環境学習を行っている。

こうした森林に関わっていくことは、地球温暖化防止対策、生物多様性の観点からも重要なことと認識しているので、森林環境譲与税の使途なども念頭に置きながら、今後、先行自治体の取組み等も参考にしながら、交流自治体と連携し、実施できるものはないか研究したい。

Q9) 子どもたちが、教室や屋外で森林学習を実施することで、森林を大切にする人を育てることは、森林を再生し、守っていくためにも重要なことと考える。環境課では、学校からの要請に応じて環境学習サポーターの派遣を行っているが、教育委員会と連携し、森林学習も取り入れながら、さらなる環境学習の充実を求めるが区の見解をうかがう。

A9 環境部長) すべての学校で環境学習は実施されてはいるが、環境は範囲が広く、その取り上げられている内容はさまざまとなっている。そうした中で、川ごみの問題やビオトープの環境保全など、テーマに応じて学校からの要請に応じて環境学習サポーターを派遣し、学校の支援を行っている。議員からのご提案のあった、子どものころから森林の大切さを学び、その維持や保護に関心をもってもらうことは重要なことと考えている。森林学習には、生物多様性やCO2の問題など環境のさまざまな分野に関連するので、これを含め環境学習に関する情報交換等を教育委員会と行いながら、各学校で実施している環境学習の充実に向けた情報提供に努めていく。

第3回定例会一般質問 2019.9.12 そね文子

私はいのち・平和クラブの一員として1、プラスチックごみを減らし、海洋汚染を防ぐ取り組みについて、2森林環境譲与税を活かす取り組みについて質問いたします。

まずは、プラスチックごみを減らし、海洋汚染を防ぐ取り組みについてです。

2017年の第4回定例会ではマイクロプラスチックの海洋汚染とレジ袋削減について一般質問いたしました。その後2018年6月のG7サミットの首脳会合で、自国でのプラスチック規制強化を進める「海洋プラスチック憲章」が採択されたことで全世界共通の大きな課題としてプラスチックごみ削減に取り組むことになり、今日に至っています。この憲章にアメリカと日本が署名しなかったことは驚きであり、大変残念なことでした。国民1人が排出する使い捨てプラスチックごみの量が1位の米国と2位の日本がこの憲章に署名せず、世界の動きに大きく後れをとっている現状を認識し、暮らしを守る自治体としての取り組みを進めることが必要です。

プラスチックの海洋汚染がなぜ起こるのか。それは町中に散乱したペットボトルや風で飛ばされたレジ袋などが、大雨が降った時に川に流れ、海に流れ着くというルートをたどります。自動販売機の横に設置されたごみ箱に入りきらないペットボトルが周辺に散乱しているのをだれでも見たことがあると思います。区は分別回収をしているから大丈夫と思うかもしれませんが、私はたびたび近所の善福寺川にレジ袋やペットボトルが浮かんでいるのを見ています。杉並区から出たプラスチックごみも一部は確実に東京湾に流れ出ていることを認識しなければなりません。昨年、環境活動推進センターで開催された「エコ路地フェスタ」では、東京湾の海辺で採取した砂の展示がありました。来場者は、砂に交じった色とりどりの小さなプラスチック片を見て、プラスチックごみを減らす工夫を付箋に書いて貼りつけていた、と開催した実行委員の方から伺いました。

海に漂着したプラスチックをウミガメやクジラなどが飲み込んでそれが原因で死んでしまった。また死んだ海鳥のお腹の中から大量のプラスチックごみが見つかったというニュースも今では広く知られています。

2016年の日本のペットボトルの生産量は227億本です。その年の回収率が88.9%でしたからそれ以外の11.1%、25億本のペットボトルがどこかへ行ってしまっているということです。2018年1月に大量輸入国だった中国がプラスチックごみを輸入しないと宣言し、2019年5月には有害廃棄物の処理に関する国際規約、バーゼル条約が改正され、リサイクルに適さない汚れたプラスチックごみは規制対象となりました。日本のプラスチックごみの輸出は2018年で100万トンでしたが、この法改正によってプラスチックごみの輸出が難しくなり、政府は国内の処理体制を整える必要に迫られています。

国は2018年6月にプラスチック資源循環戦略を閣議決定し、2030年までにワンウェイの容器包装プラスチックの排出量を25%削減する目標を設定しましたが、産業界への配慮から基準となる年への言及がされないなど、実効性が疑問視されています。また今年6月に大阪で開かれたG20首脳会議では2050年までにプラスチックゴミの海への流出をゼロにする目標を採択しましたが、30年後では遅すぎます。それを達成する具体的な目標と実効性のある方法で取り組まなければ本当に手遅れになります。

民間企業ではプラゴミ削減の象徴としてプラスチックのストローの無料配布をやめるなどの動きが広がっていますが、容器包装プラスチックの中で大きな割合を占めるペットボトルは、削減するとプラゴミ減量以外にも多くのメリットがあると考え、今回はペットボトルの削減を中心に質問いたします。

ペットボトル削減のメリットとは何か、説明いたします。

ペットボトルは多くの自動販売機で売られています。自動販売機は屋外に設置され厳しい寒さや暑さの中で、中にある飲み物を熱くする一方で冷たくするため、電気の使用量もCO2の排出も大量になります。また飲み物を運搬するためそこでも多くのCO2を排出します。自治体の分別回収に高額の税金が投入されています。2017年の決算特別委員会で確認した数字では2014年から2016年までの3年間で12億7000万円の経費がかかったということです。

そしてリサイクルするための運搬と処理にもさらに多くのCO2が排出されます。ですから、ペットボトルの使用量を減らすことはプラゴミ削減だけでなく、CO2削減や自治体の経費削減にも大きな効果があるのです。

さて、国の取り組みが進まない中、自治体が独自でプラスチックゼロ宣言を出すなどの動きも出てきており、杉並区でも国を待たずに一番暮らしに身近な自治体から行動を起こすべきと考えます。杉並・生活者ネットワークではこの7月から8月にかけて、プラごみ削減のためのアイデアを募集するアンケート調査を行いました。その結果もふまえて、以下質問いたします。

1-1初めの質問です。世界がプラスチックゴミ削減を共通の課題として取り組む中、杉並区でも9月5日発行の清掃情報紙「ごみパックン」ではプラスチックごみ削減のための特集が組まれ、海洋汚染についてもわかりやすく説明されていましたが、改めて杉並区としてはどのようにプラゴミ削減に取り組んでいこうとするのかうかがいます。

1-2 3R、リデュース、リユース、リサイクルと言ってきましたが、これまでリサイクル中心の政策でプラゴミ削減にはつながっていなかったと考えます。リデュース、リユースの考え方で進めるべきと思いますが、区の見解をうかがいます。庁内や区関連施設の自販機からペットボトルを止めて缶入り飲料にする、または、庁内および区関連施設に入っている飲食店では使い捨てのストローを使わない契約にする、など事業者にはたらきかけてほしいと思いますが、区の見解を伺います。

1-3 2017年の第4回定例会でレジ袋削減のさらなる取り組みとして、食品を扱う大手ドラッグストアが何の制限もなくレジ袋を配っていることの是正を求めましたが、その後の進捗はどうでしょうか。またコンビニエンスストアへの働きかけも強めるとのことでしたが、その成果はどうなっているかうかがいます。

1-4 これまでも求めてきましたが、行政が行う様々な会議でペットボトル入り飲料の配布をやめるべきと考えます。東京都は、「都庁プラスチック削減方針」を策定し、ペットボトルをはじめとするワンウェイ容器の使用削減に動き出していますし、小金井市ではペットボトル入り飲料の配布を止めています。プラスチックごみの排出抑制の必要性が認識されている現状から、当区においても理解が得やすいと思います。区の見解をうかがいます。

2-1 プラゴミ削減のためにマイボトルを持ち歩く人が増えています。しかし、マイボトルの容量がそれほど多くないため、ボトルに水を補給できる給水スポットを町中に増やすことが求められています。国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが4月25日、ペットボトルの代替策として給水機の増設を求める署名5086筆を東京都環境局に提出したとのニュースを目にしました。ぜひ、区庁舎や地域区民センターなどの施設に水の運搬費用がかからない水道直結型のウォーターサーバーを設置していただきたいと思います。設置する際には区が取り組んできたネーミングライツをウォーターサーバーにもつけて環境に配慮した企業をアピールしてもらってはいかがでしょうか。区の見解をうかがいます。

2-2 横浜市では市のホームページで自分の水筒に給水できるマイボトルスポットをマッピングした地図が見られ、自分がいる近くの給水スポットを検索できるようになっています。客がコーヒーやお茶などを購入する際に持参したマイボトルに入れるサービスを行っている店、お水などを無料で提供する店や施設等もマッピングされています。そして様々なサービスを実施している施設や店舗をHPで募り登録してもらい、そこに「マイボトル使えます」と書かれたステッカーやのぼりなどのPRツールを提供しています。

横浜市の公共施設でマッピングされているところは122か所ということです。これは既存の冷水器から自分で水を汲んでもらう形式のところがほとんどだそうです。ステッカーやのぼりが設置されていなければ、冷水器から水筒に水を汲むのは気が引けるかもしれませんが、許可しますと明示してあれば堂々と水を汲めます。施設の外に分かるようにステッカーを貼り、冷水器の横に「マイボトルに給水できます」と掲示する取り組みは区でも今すぐにでもできるのではないでしょうか。

 高円寺のある店では、今年の夏から「あなたのマイボトルに給水します」「マイバッグをご持参ください」と貼り紙を出して、熱中症予防とペットボトル削減、NO!レジ袋の取り組みを始めたところがあります。空になったマイボトルに水を補給したり、コップ1杯の水を提供したりし、基本的にレジ袋は使わないそうです。こういう取り組みを商店会に増やしていきたいとのことです。今後、区内の商店が取り組めるよう、横浜市のように「マイボトル使えます」のステッカーやのぼり旗、また「NO!レジ袋」のステッカーなどのグッズの支援をしていただきたいと考えますがいかがでしょうか。うかがいます。

3-1 会派の控室では、これまで飲料水はペットボトルの水を購入していましたが、4月からはペットボトルとCO2の削減のため浄水ポットを利用するようになりました。区の職場でも何か取り組んでいることがあればお示しいただきたいと思います。そのような取り組みを「区りえいと」などで特集し、職員の間でマイバッグがすっかり定着したように、多くの部署で取り組めるといいと思います。

4 プラごみ削減の啓発事業として、ペットボトル削減やレジ袋削減の企業での取り組みの紹介を例えばゴミぱっくんなどの区の媒体で紹介し、他の企業に参考にしてもらうなどの取り組みはできないでしょうか、うかがいます。

3-2 サンフランシスコ空港では1リットル以下のペットボトル入り水の販売を禁止したことがニュースになっています。空港内には100個のウォーターサーバーが設置され、マイボトルを持っていない人は、ボトルを買って水を汲むことになるということです。大阪市はプラゴミゼロ宣言を出し、庁舎、関連施設における使い捨てプラスチック使用削減や職員による使い捨てプラスチック使用削減をうたっています。神奈川県もプラスチックごみゼロ宣言を掲げています。鎌倉市は同じく宣言を出し、職員のマイバッグ、マイボトルの使用徹底、市役所の自販機でのペットボトル飲料の販売廃止などを行うとしています。ぜひ、杉並区でもプラゴミゼロ宣言を出す覚悟で削減に臨んでいただきたいがいかがでしょうか。うかがいます。

今年6月、交流自治体の南伊豆町に行ったときに、前副町長が毎日海に流れ着いたプラスチックごみを拾っているとの話を聞きました。杉並区の子どもたちが南伊豆に行った時には町のごみがこのきれいな海にもたくさん流れてくるという話を聞いてほしいと思いました。

今年3月、世界123か国、2千以上の場所で約100万人の学生たちが授業を欠席し、気候変動の対策を社会のリーダーたちに求めるために大規模なデモを起こしました。学生たちの持つあるプラカードには「あなたたちが私たちの未来を奪おうとしている」と書かれていました。自動販売機で飲料を売ることは地球温暖化を加速させますが、日本は自動販売機大国で、50人に1台もの割合での自販機があります。自販機による電気の大量消費、プラゴミによる海洋汚染は子どもたちから未来の豊かな海を奪うだけではなく、地球上に存在する生命を脅かすものです。緊急事態という意識を持って、区をあげてプラゴミ削減を進めていただくことをお願いし次の質問にうつります。

森林環境譲与税を活かす取り組みについてうかがいます。

日本国内の森林は、戦後の拡大造林政策により,山の頂上付近までびっしりと杉やヒノキが植えられましたが、海外からの安い輸入品に押され国産材の需要が減り続け、切り出しても採算が合わないという状況から、放置されることになりました。放置された人工林は暗く、下草も生えず、山の保水力を低下させ、豪雨や台風の際の土砂災害を多発させています。また、みのりのない森は野生動物の生息地を消失させ、花粉症患者の増加など多くの弊害を発生させています。

一昨年の北九州豪雨災害、昨年の西日本豪雨でも多くの放置人工林が崩れ、多大な被害が発生したことは記憶に新しいところです。

このような状況の改善が急務とされたことから、森林環境税が創設され、その税の徴収開始を待つことなく森林環境譲与税が今年度から各自治体に措置されることとなりました。奥山、急斜面、谷筋、尾根など林業に適さない場所の放置人工林は、多面的かつ公益的機能を高めるため、広葉樹林または針葉樹と広葉樹が混じった天然林に再び戻していくことが重要な課題とされ、国会では、森林環境税・譲与税成立に際し、衆参両院で、森林環境税を地域の自然条件に合わせた広葉樹林化に使うことという附帯決議が付きました。

付帯決議の一文を紹介します。私有人工林において、荒廃し、保水力低下、土砂災害の発生、野生鳥獣の生息地の破壊、花粉症り患者の急増など、深刻な問題が生じていることが我が国の森林における重要な課題であることにかんがみ、豊かな水源の森再生のために、森林環境譲与税で放置人工林の広葉樹林化をすすめること、ということです。

東京都でも島しょ部を除くと、人工林率は60%を超えており、その多くが放置され荒廃しています。首都圏全体を見ても、水源地の森が人工林になってしまっており、豊かな水源確保の観点からも、広葉樹林化を進めて行くことは重要です。

  全国民に森林環境税の負担を課すのは、森林は水源涵養や災害防止、生物多様性保全などの重要な機能を有しており、その恩恵を全ての国民が受けていることから豊かな森林を守るために国民1人1人が税を負担しようということです。そのような法の趣旨に即した使い方が必要ではないかという視点から質問します。

1.まず初めに、区はこの森林環境税・森林環境譲与税の趣旨をどのように受け止めているかうかがいます。

2.今年度から杉並区にも森林環境譲与税が入ることになりましたが、その使い道はどのようになっているのか。現状を確認します。

森林がない都市部である杉並区においても、東京都や関東の水源地の保全や花粉症の軽減、災害防止等のために、保水力豊かな天然林の再生を進めることは必要だと考えます。

ここで中央区の事例を紹介したいと思います。中央区では桧原村と協定を結び村有林を中央区の森として整備を行っているそうです。もともとはスギやヒノキの人工林だったものを8割ほど伐採し、その後に広葉樹を植えて天然林化を図っているそうです。作業は地域のNPOに委託し、区民は植林ツアーなどで森の作業を体験しているそうです。また村内の民有林とも協定を結び健全な森を維持するために森林組合が行う活動を中央区が支援し、その作業を区民が体験し、森のことを学ぶ機会を提供しているということです。これを始めた目的は地球温暖化対策、区民の意識啓発や森や木材への理解を深めるためで、2006年から10年以上続いているといい、森林環境譲与税をこの活動にも使うということでした。

3.杉並区の場合を考えてみますと、交流自治体の青梅市や東吾妻町は比較的アクセスが良く、広い森林面積を有しています。また青梅市は多摩川や荒川水系の水源の森を有し、それが私たちの飲み水になっているところでもあります。また東吾妻町も吾妻川の水源の森を有し、それが利根川に合流し私たちの飲み水になっています。東京都水道局のホームページでは、自分の住所を入力するとどこの浄水場から水が来ているかがわかります。私の住所を入れると三郷浄水場と出てきました。ここには利根川から水が入っていて、我が家にまで届いた水の源の森がある東吾妻町に親しみを感じました。自分たちの使う水の水源の森の整備をさせてもらい、1森について学べることは区民にとっても有意義なことだと思います。青梅市や東吾妻町と協定を結び杉並区民の森を確保し、区民が継続して豊かな広葉樹の森とかかわり学習する機会をつくることを要望いたしますが、区の考えをお聞きします。

4.豊かな森を再生させるためには、一人一人が、森の役割や大切さ、現在の日本の森の危機的状況を知ることが不可欠です。都市部に住んでいると自然がなくても生きていけるという錯覚に陥ってしまい、都市部の子どもたちは、森林と自分たちとがどうかかわっているか想像すらしません。未来の社会に生きる子どもたちに、教室や野外で、森林学習を実施することにより、森林を大切にする人を育てることは、豊かな森林を再生し、守っていくためにも重要なことであり、森林環境譲与税の趣旨にあった使い方であると考えます。

環境課では現在、環境教育のプログラムを持っていて、学校からの要請に応じてサポーターの派遣を行っていますが、その中に森林学習のプログラムを入れることを検討いただきたいと考えますが、区の考えをうかがいます。

子どもたちへの森林教育については教育委員会からも、日本の森の現状、森林環境税・森林環境譲与税ができた背景を鑑み、森林学習の必要性を学校に伝えていただくことを要望し私の質問を終わります。

広報紙生活者ネットすぎなみ111号発行 2019.7.22

第2回定例会一般質問と答弁 2019.6.3奥田雅子

1.居住支援の取組について

Q.アパートあっせん、家賃債務保証、見守り、葬儀、残存家財撤去などのサービスについて、居住支援協議会が設立される前後で、相談件数や成約件数の変化はあったか。

A.居住支援協議会について、協議会が設立される前後での相談件数や成約件数の変化は、見守り、葬儀などのサービスについては変化がなかったが、アパートあっせんや家賃債務保証については相談件数、成約件数、助成件数ともに増えている。

Q.アパートあっせん事業に積極的に協力する不動産業者であることを示すステッカー掲示している不動産店をあまり見ることがないが、実態を確認して、掲示を促進してはいかがか。また、不動産店に住宅確保要配慮者などが相談に来店した際に、不動産情報提供だけでなく必要に応じて関係機関へのつなぎなども行えるよう環境を整える必要があると考えるが、区の見解は。

A.高齢者等の入居支援を積極的に協力する不動産業者であることを示すステッカーの掲示について、掲示されていない店舗があることは把握している。今後、掲示してもらえるよう不動産関係団体に働きかけていく。

Q.住宅確保要配慮者は様々な生活課題をいくつも抱えているケースも多く、住まいのあっせんにとどまらず、包括的支援が必要である。杉並区の居住支援協議会においても包括的な支援を行っている居住支援団体などの活用をもっと積極的に行っていくべきと思うが、区の見解は。

A.入居相談者に対する必要に応じた情報提供については、居住支援協議会で行っている支援内容をまとめたパンフレットを不動産関係団体の会合などで配布し、窓口で活用してもらうよう取り組んでいる。今後は機会をとらえ、さらに周知を図っていく。

また、住宅確保要配慮者への包括的支援は区でも必要だと考えている。居住支援協議会では不動産関係団体や区の福祉部門と連携しながら、住宅確保要配慮者への住まいのあっせんを進めている。今後も引き続き、必要な支援について、居住支援協議会の中で議論を深め、官民連携して効果的な居住支援策に取り組んでいく。

Q.居住支援協議会のホームページの管理・更新は誰が責任をもって行うことになっているのか確認する。また、モデル事業やセミナーの案内のアップやモデル事業の応募書類のフォームのダウンロードは居住支援協議会ホームページ各種申請からもできるようにすべきである。居住支援協議会情報は定着するまでは区のホームページと並行しつつも、居住支援協議会のホームページに移していくことを早急にすべきではないか、区の考えを確認する。

A.居住支援協議会が事業者に委託してホームページの管理・更新を行っている。指摘のモデル事業などの案内や各種申請書について、ダウンロードできるよう改善していく。今後、居住支援協議会のホームページは改善を重ねていくが、しばらくは区のホームページと並行して運営していく考えである。なお、区のホームページ上にわかりやすいバナーを設けるなど工夫をしていく。

Q.2年間実施したモデル事業をどう総括し、課題は何か。また、今年度もモデル事業を実施するにあたり、見直したところはあるのか確認する。

空き家利活用は短期間でできるものではないので、セミナーの開催はもっと早い段階で行うべきと考えるが、区の見解は。また、空き家の所有者と利活用したい事業者をマッチングし、必要に応じてその後の計画づくりを中間支援していく仕組みの充実が求められているが、区の見解は。

A.空家等利活用モデル事業の課題と見直しについて、居住支援協議会において、モデル事業についての議論を通し、問題点と課題を整理してきた。その中で課題となったモデル事業の募集の周知期間や方法については、今年度の実施に向け見直しを図った。具体的にはモデル事業の募集時に行う空家等利活用セミナーの開催時期を早め、募集期間を昨年度の1か月間から3か月間に延長するとともに、応募までの間、応募予定者が計画づくりを進めるに際し、事前相談の対応など中間支援も考えている。

Q.モデル事業の募集時の空家等利活用セミナーの対象や目的を明確にして実施する必要があると考えるが、今年度のセミナーの内容はどのようなものが検討されているのか確認する。

A.空家等利活用セミナーについては、目的をより明確化するとともに、対象も主に空き家所有者として周知・開催する。セミナーの内容としても実例の紹介や相談会、加えて空き家所有者と事業者とのマッチングを考えている。

Q.空き家の所有者と利活用したい事業者をマッチングするシステムを構築中と以前に答弁をいただいたが、そのマッチングシステムはできたのか。具体的にどのようなものなのか。

A.空き家の所有者と利活用したい事業者のマッチングシステムについて、マッチングに適した物件が少ないなどの課題があり、今年度のモデル事業を実施していく中で、具体的な内容などについて、居住支援協議会で検討していきたいと考えている。

Q.2018年6月公布の建築基準法改正で、空き家活用が法的にも進めやすくなった。空き家の福祉的活用をしやすくするための課題整理について居住支援協議会で検討してほしいと考えるがいかがか、区の見解を聞く。

A.空き家の福祉的活用については、モデル事業の進捗に応じ、居住支援協議会の空家等利活用専門部会や障害者専門部会において、課題等の整理を含め議論を進めていく。

 

2.空家対策について

Q.計画の一つの柱である空き家にしないための空家等対策についての周知・啓発活動は具体的にどのような取り組みがされているのか。

A.空き家対策の周知・啓発については広報やホームページの活用、チラシやパンフレットの配布、高齢者医療保険のお知らせの封筒への掲載等、区民の目につくよう工夫をしていく。

Q.空き家の譲渡所得の特別控除は空き家をいつまでも放置し続けないための対策として有効であると考えるが、所得税特別控除を受けるための確認申請を区に申請した件数を聞くとともに、この制度に対する区の所見をお聞きする。

A.空き家の譲渡所得の特別控除を受けるための確認の申請件数は、平成28年4月から102件あり、そのほとんどが空き家を除却し売買されたもので、空き家の発生抑制の一環を担っているものと考えている。

Q.空き家の相談窓口の一元化は当初、建築課が窓口となっていたが、2018年4月より住宅課に変わった。その理由について説明を求める。また、担当内容をどのように建築課と住宅課で整理したのか。

A.空家等対策の窓口が変わった理由は、空き家の総合窓口と情報を共有管理する部門、そして、実際に管理不全な空き家を指導する部門との役割分担を明確にするため、組織改正を行った。住宅課が総合窓口になり、建築課は管理不全な空き家を指導する役割を担っている。

Q.月に1回第3木曜日の午前中に行われている弁護士や司法書士、建築士、税理士、宅建士の専門家による「空家等総合相談窓口」が開設されているが、その稼働状況について伺う。

A.「空家等総合相談窓口」の稼働状況は、相談枠の6割の相談があった。

Q.老朽危険空家除却費用助成制度の活用実績について聞く。

A.老朽危険空家除却費用助成の実績は平成28年10月から延べ14件となっている。

Q.老朽マンションの空き室問題、住民の高齢化によりマンション管理が厳しくなっている状況に対する支援も今後ますます必要と考える。2020年4月より、東京都の条例によりマンションは管理状況の届け出が必要となるが、マンションの管理などの相談は区にどのくらい来ているのか。また、そのような相談があった場合、区はどのような対応をするのか伺う。

A.マンション管理に関する相談件数は昨年度40件あった。相談があった場合には区とマンション管理士会が協力して行っているマンション管理無料相談会やマンション管理セミナーを紹介し、マンション管理に関する相談に応じている。

Q.管理不全な空家等への対策として、特定空家に指定された件数、実際に除却した件数、その内、行政代執行した空き家はあるのか。また、指定されていないが、特定空家の候補の空き家は現在どのくらいあるのか把握できているのか。

A.空き家の実態調査は平成25年に1回目の調査を行っている。この調査をふまえ、管理不全な空き家を把握し、そのうえで5件を特定空家と判断した。そのうち4件が区の指導の結果、所有者により除却された。代執行を行った空き家はない。特定空き家の候補は現在、1件を把握している。

Q.実態調査の対象エリア、対象数、方法などの調査概要、結果報告のスケジュールはどのようになっているのか。

A.平成30年度に行った空き家実態調査について、杉並区全域を対象エリアとした。具体的には前回の空き家実態調査、平成29年度に実施した土地利用現況調査の空き家予備調査、区に空き家として相談があった住宅の3つの結果から、空き家と推定される住宅の所有者に対して、アンケート調査を行い、空き家の状況や所有者の当該空き家の利活用の意向などを調査したもの。現在、内容の精査を行っているところで、結果は秋ごろ報告する予定である。

Q.調査結果をどのように活用していくのか、今後の予定について確認する。

A.今回の実態調査結果の活用については、その結果をふまえ、特定空家の候補の把握を行い、特定空家になるか改めて判断していく予定。さらに、令和4年度を目途に空き家等対策計画を改定し、区民が安全・安心で暮らせる街を目指し、空家等対策に取り組んでいく。

 

3.保育の質向上の取組について

Q.来年度に7地域で1園ずつ中核園が指定されることとなっているが、各地域の中核園はどこになるのか。また、その取組の概要について伺う。

A.来年4月に各地域1か所を指定する中核園については、四宮保育園、西荻北保育園、荻窪東保育園、阿佐谷東保育園、高円寺東保育園、久我山保育園および和泉保育園としている。これらの中核園では、これまで本庁の保育課が主催してきた地域懇談会や保育サポートラインの所管を引き継ぎ、各地域の実情に応じてきめ細やかに実施していくなど、地域における保育施設間の連携・情報共有等の要としての役割を果たしていく考えである。

Q.区内全保育施設に中核園の取組を周知するための説明会を開催したと聞いているが、説明内容の概要と参加施設数、参加率、参加者の反応など伺う。

A.区では中核園の概要について、本年5月までに区内すべての保育施設に対し、5回にわたり説明会を開催し、247施設中、73%となる181施設に参加いただいた。出席された方からは総じて中核園の取り組みに肯定的な意見が寄せられており、これらの期待に応えるべく、引き続き検討・準備を着実にすすめて行く。

Q.先般の10連休中の保育ニーズに対して、区はどのように対応したのか。また、連休に限らず土曜日の保育体制について、課題を抱えている保育所が多いと聞いているが、中核園の議論の中で、合同保育のような形態を検討できないか伺う。

A.10連休中の特例保育については、私立・区立の認可保育所を通して保護者の意向等を伺い、医療関係や障害者福祉施設などのシフト勤務がある保護者の一部にニーズがあることを確認した。それをふまえ、本庁が開設する5月1日に地域バランスを考慮した区立保育園3園で各20名、合計60名の定員枠による特例保育を実施し、その結果、合計23名が利用した。

また、平日に比べて利用する児童が少ない土曜日には、各保育施設で職員の勤務体制を組みにくい面があると承知している。この点については、今般の中核園における取組との兼ね合い等を含め、どのように対応していくべきものか、各保育施設の意見等を聞きながら、別途考えていきたい。

Q.区全体の保育の質の底上げを図るためには、保育形態等の違いを超えて、子どもの最善の利益を保障するための保育のあり方を議論・情報共有する場としての地域懇談会や合同研修などが重要と考える。中核園の取組はそれに寄与するものと期待しているが区の意気込みを伺う。

A.私が区長に就任して以降、認可保育所を核とする施設整備を精力的にすすめてきた結果、平成22年度に58所であった認可保育所は、本年4月時点で約2.5倍増となる147所となった。この認可保育所を含め、現在区内には247所の保育施設が存在し、保護者が働きながら安心して保育をする環境づくりに大きく寄与している。しかしながら、こうした量の確保に加え、ご指摘の保育の質をいかに維持・向上していくかが重要な課題であることから、昨年改定した総合計画・実行計画において、「保育の質の確保」を新たな重点事業として掲げたところである。区では、この計画に基づき、「保育の質の確保」を図るための取組の一つとして、区立保育園における中核園の指定を位置づけている。具体的には来年4月以降、これまで本庁の保育課が実施してきた地域懇談会や保育サポートラインは各中核園が所管するとともに、各中核園が主催する研修では、保育課が教育部門と連携して行っている合同研修のテーマに沿って、より実践的な内容で実施するなど、既存の取組を充実・発展していく考えである。これらの中核園の取組等を通して、地域における保育施設間の連携・情報共有等の促進を着実に図り、各保育施設が今後とも子どもの最善に利益を保障する視点に立った保育を実践するよう支援していく。

Q.杉並区内の全保育所を対象とした保育の質ガイドラインが策定中と聞いているが、どのようなメンバーで策定議論がされているのか。現場の保育士の意見などを反映したものとなっているのか。

A.本ガイドラインの策定にあたり、設置した編集委員会は、私立・区立の保育園長7名、保育課の保育士等7名の計14名で構成し、各メンバーの知識・経験をもとにした議論を積み重ねつつ、策定作業を進めている。今後、本年6月中には素案に対する各保育施設及び学識経験者の意見を伺い、より現場の実情等を反映した内容としていく考えである。

Q.ガイドラインは保育士全員に配布をしていただきたい。また、保育の実践に確実に役立つような活用方法についても議論しておくことが必要だと考えるが、区の考えを伺う。

A.ガイドライン策定後については、各保育施設へ配布するとともに、区ホームページにも掲載し、すべての保育士との共有を図っていく。私立・区立保育士に対する合同研修や巡回訪問・指導の際に活用するほか、各保育施設の意見を聴きながら、保育の実践に生かしていくための働きかけ等を行っていく。

 

再質問

Q.今年度のモデル事業の課題については、セミナーの開催時期を前倒ししたり回数を増や

したりと、それなりに改善がなされたことはわかりましたが、セミナー以降の募集で、年度内に事業を完成させるのはかなりタイトなスケジュールになるのではないかと考える。

もっと年度初めにセミナーや募集をかけることができないものかと考えるが、出来ない理由があるのか。

A.セミナー等のモデル事業が他年度にできないかということについては、今現在、制度的課題は聞いていないため、再度、そこについては精査していきたい。

Q.空家の利活用のことですが、なかなか進まないのには色々な課題があるからだと思います。空き家を活用して何か事業を開設するにあたって、解決すべき課題があるのであれば、あらかじめ区としても想定しておくことは必要だと考えますが、区が課題だと認識している具体的な内容をお示しいただきたいと思います。

A.空家のさまざまな課題については空家の量や質、建築基準法や消防法などの法、空家所有者等の利活用への理解等が課題だと認識している。

第2回定例会一般質問 2019.6.3 奥田雅子

いのち・平和クラブの一員として

1.居住支援の取組について

2.空家対策について

3.保育の質の向上の取組について

大きく3つの項目で質問いたします。

 

まずは、

1.居住支援についてです。

「居住」の権利は国際条約で基本的人権として認められています。国連では1948年の世界人権宣言に始まり、1966年の社会権規約の中で、すべての人は適切な住居に居住する権利があるとして居住問題が取り上げられてきました。そして、1976年の第1回国連人間居住会議(ハビタットⅠ)の開催を経て、1978年には国際連合人間居住計画(国連ハビタット)が設立され、2016年に第3回のハビタットⅢが開催されています。国連ハビタットは各国の住宅及び居住問題解決に向けた支援活動を行い、アジア・太平洋地域本部が福岡市に置かれているそうです。居住の保障は人権・生活保障の重要な要素であることが世界共通の認識になっていると言えます。

国連ハビタットが協力する「世界ハビタット賞」という世界の優れた居住支援を表彰する制度がありますが、杉並区居住支援協議会の2017年度のモデル事業に採択されたNPO法人の代表が昨年末にこの最優秀賞を受賞したことが、私がこの国連ハビタットのことを知ったきっかけでした。NPOの取り組みは杉並区の居住支援の取組も含め、人間居住に関する国際的な機関によってそれが高い評価を受けたことは素晴らしいことだと思います。

さて、居住支援について、私はたびたび議会でも取り上げて参りましたが、日本では2017年に住宅セーフティネット法が改正され、低額所得者や高齢者、障がい者、ひとり親世帯、被災者などに対する「入居を拒まない賃貸住宅の登録制度」や「専用住宅の改修・入居への経済的支援」、そして「居住支援」を枠組みとする「新たな住宅セーフティネット制度」が創設されました。杉並区では2016年11月に居住支援協議会が設立され、住宅確保要配慮者の賃貸住宅へのスムーズな入居支援や空き家活用のモデル事業などを進めてきました。しかし、新たな住宅セーフティネット制度の目玉でもある空き家・空き室の活用には課題も多く、成果が出るのに時間がかかっている状況です。所有者家族間などの合意や建物の耐震性、現行法に適合していない既存不適格、検査済証の有無の問題などがあり、手間や時間や費用がかかることがなかなか進まない要因になっていると考えます。とはいえ、知恵と工夫でハードルを乗り越えた事例も生まれてきており、特に高齢者や障がい者のデイサービスやグループホーム、子育て・保育・放課後デイサービス、居場所カフェなどの福祉活用の事例も増え、そこから住宅確保要配慮者の住まいづくりのヒントもあるのではないかと考えます。今後、高齢独居世帯の増加が待ったなしの状況の中、居住支援の取組をさらに充実させるべく、以下質問してまいります。

まず、居住支援協議会の取組み状況について確認します。

1-1.アパートあっせん、家賃債務保証、見守り、葬儀、残存家財撤去などのサービスについ

ては、杉並区の場合、居住支援協議会が設立される以前よりあったと認識していますが、これらのサービスに関する相談件数や成約件数は居住支援協議会設立後に変化があったかどうか伺います。

1-2.この間の議会質問を通して、アパートあっせん事業に協力する不動産業者の店舗数は増え、中でも、特にこの事業内容に賛同して積極的に情報提供に協力する不動産業者も増えていると承知はしています(2018.5月一般質問)。しかし、その後も協力店であることを示すステッカー掲示している不動産店をあまり見ることがないのですが、実態を確認して掲示を促進していただきたいがいかがでしょうか。

また、まち中の不動産店に住宅確保要配慮者などが相談に来店した際に、不動産情報提供だけでなく必要に応じて福祉などの関係機関へのつなぎなども行えるよう環境を整える必要があると考えますが区の見解をお聞きします。

1-3.住宅確保要配慮者は様々な生活課題を抱えているケースも多く、住まいの斡旋にとどまらず、家賃債務保証、日常見守り・相談などの包括的支援が必要であると考えます。豊島区では居住場所に困っている方などに対し、空き家・空き室等の活用や民間賃貸住宅等への円滑な入居を推進するための支援活動等を行うグループとして、居住支援協議会に7つの団体が登録しています。中には東京都の居住支援法人に指定されている団体もあります。杉並区においても住まい探しや暮らしの中の困りごとなどを支援する居住支援団体などの活用をもっと積極的に行っていくべきと思いますが、区の見解をおききします。

次に空家等利活用モデル事業について何点かお聞きします。

1-4.2017年度・2018年度とモデル事業を行いましたが、昨年度は採択された事業がなかったと認識しています。2年間のモデル事業をどう総括し、課題は何か。また、今年度もモデル事業を実施するにあたり、見直したところはあるのか、確認します。

1-5.また、モデル事業の募集時にはセミナーの開催も行われてきました。セミナーの対象や

獲得目標を明確にする必要があると考えますが、今年度のセミナーの内容はどのようなものが検討されているのか確認します。

1-6.2017年の決算特別委員会で空家の利活用について取り上げた際、空家の所有者と利活用したい事業者をマッチングするシステムを構築中と答弁をいただきましたが、そのマッチングシステムはできたのか。具体的にどのようなものなのか、伺います。

1-7.空家利活用は短期間でできるものではありません。空き家探しから事業計画づくり、そしてモデル事業への応募とつながる一連のプロセスに十分な時間を考慮する必要があります。そういう意味では、セミナーの開催はもっと早い段階で行うべきと考えますが、区の見解を伺います。また、空家の所有者と利活用したい事業者をマッチングし、必要に応じてその後の計画づくりを中間支援していく仕組みの充実が求められていると思いますが、区の見解をお聞きします。

1-8.2018年6月公布の建築基準法改正により、用途変更のための建築確認申請が不要となる床面積がこれまでの100㎡以下から200㎡以下へと緩和されることになり、空家活用が法的にも進めやすくなりました。しかし、地域の居場所や小規模デイサービス、小規模シェアハウスやクループホームなどへの転用は広さによっては建築確認が必要となる特殊建築物になる場合が多く、これらを住宅の類似用途として用途転用にあたらないことを明確に位置づけるような検討も必要だと考えます。

特に空家の福祉的活用をしやすくするための課題整理について居住支援協議会で検討してほしいと考えますがいかがか。区の見解をお聞きします。

1つ目の項目の最後に居住支援協議会のHPについて質問します。

1-9.今年の予算特別委員会で居住支援協議会のHPが開設されたことを確認しました。HPを見てみますと、そこには昨年9月6日に開設とありますが、それ以降、全く更新されておらず問題です。HPの管理・更新は誰が責任をもって行うのか確認します。

また、モデル事業やセミナーの案内のアップやモデル事業の応募書類のフォームのダウンロードは居住支援協議会HP各種申請からもできるようにすべきです。居住支援協議会情報は定着するまでは区のHPと並行しつつも、居住支援協議会のHPへの移行を早急にすべきではないかと考えますが、区の考えを確認します。

次に、空き家について先ほども若干触れたところですが、2つ目の項目として

2.空家対策についてさらに掘り下げていきたいと思います。

2016年8月に策定された杉並区空家等対策計画の進捗状況について確認していきます。今後、空家の増加は避けられないことであり、団塊の世代全ての方が75歳を迎える2025年を前に対策が急務です。杉並区空家等対策計画には「空き家等の発生の抑制と適正な管理」「空家等の利活用の促進」「管理不全な空家等への対応」の3つの推進策が掲げられています。そもそも空き家にしない、使える空家は有効活用する、どうしようもなくなったら適正に除却(じょきゃく)するという考え方はその通りだと思いますが、そのために何をどうするかという具体的な取り組みとともに、社会の意識を変えていくことも必要だと考えます。

2-1.計画のひとつの柱である空家にしないための空家等対策についての周知・啓発活動は具体的にどのような取り組みがされているのかお聞きします。

2-2.また、2016年度の税制改正により、相続により空家になった不動産を相続人が適用要件を満たして売却した場合にはその譲渡所得から3000万円を控除ができることになりました。空家の譲渡所得の特別控除は空家をいつまでも放置し続けないための対策として有効であると考えますが、実際に特別控除を受けるため区に申請が出された件数をお聞きするとともに、この制度に対する区の所見をお聞きします。

2-3.さらに、空家問題は戸建て住宅だけではなく、老朽マンションの空き室問題や住民の高齢化によりマンション管理が厳しくなってくる状況に対する支援も今後ますます必要となると考えます。2020年4月より、東京都の条例により主に1983年12月31日以前に新築された居住部分が6以上のマンションは管理状況の届け出が義務付けられますが、マンションの管理などの相談は区にどのくらい来ているか。また、そのような相談があった場合、区はどのような対応をするのか伺います。

2-4.空家の相談窓口の一元化は当初建築課が窓口となっていましたが2018年4月より、住宅課に変わりました。その理由について説明を求めます。また、担当内容をどのように建築課と住宅課とで整理したのか伺います。

2-5.また、月に1回第3木曜日の午前中に弁護士や司法書士、建築士、税理士、宅建士の専門家による「空家等総合相談窓口」が開設されていますが、その稼働状況について伺います。

2-6.管理不全な空家等への対応として、特定空家に指定された件数、実際に除却した件数、その内、行政代執行した空家はあるのか。また、指定はされていないが、特定空家の候補の空家は現在どのくらいあるのか把握できているのでしょうか、伺います。

2-7.特定空家やそれに準じる不良空家とされた空家等の除却費用の一部を助成する、「老朽危険空家 除却費用 助成制度」の活用実績についてお聞きします。

この項目最後に空家の実態調査について2点確認します。

2-8.今年度行うこととなっている実態調査の対象エリア、対象数、方法などの調査概要、結果報告のスケジュールはどのようになっているのか伺います。

2-9.また、調査結果をどのように活用していくのか。今後の予定について確認します。

最後の項目

3.保育の質の向上の取組みについて質問します。

2016年度の保育緊急事態宣言以来、認可保育所の整備を最優先ですすめてきた結果、杉並区は昨年度と今年度と2年連続で待機児童ゼロとなりました。保育の量的な課題はひとまず解決しつつあるものの、各保育所における保育の質の確保が十分できているかの点検が課題となっています。出来ていないことや問題を指摘するだけでなく良いところは評価し、課題は保育園が区や保護者、地域と共に解決していこうとする空気を醸成することが重要だと考えます。そういう意味で、昨年の9月に示された区立保育園に関わる中核園の指定についての基本的な考え方には保育の質の確保を図るための取組みとして期待をするものです。2020年度から中核園の取組みがスタートするにあたり、現在の準備状況等について確認します。

3-1.まず、2020年度は7地域で1園ずつ指定がされる計画となっていますが、それぞれの地域と中核園となる区立保育園を確認するとともに、この取り組みの概要についてお聞きします。

3-2.区内全保育施設に中核園の取組みの周知を図るということで、地域ごとに説明会が既に

開催されたと聞きましたが、民間の保育園に中核園の取組に対する共感が得られたかどうか気になるところです。説明内容の概要および参加施設数、参加率、参加者の反応についてお聞きします。

3-3.先般の10連休中の保育ニーズに対して、区はどのように対応したのか。また、連休に限らず土曜保育の体制における課題を多くの保育所が抱えていると聞いており、今後、中核園の議論の中で合同保育のような形態を検討できないか区の見解をお聞きします。

3-4.区全体の保育の質の底上げを図るためには、保育形態や経営の違いを超えて、子どもの最善の利益を保障する保育のあり方を議論・共有する場として地域懇談会や合同研修の充実が非常に重要だと考えます。中核園の取組みを通して、お互いの園どうしが切磋琢磨しながら、時にはたすけあえる連携が築かれ、結果的に杉並区全体の保育の質が向上していくことを期待しています。この中核園の取組に対する区の意気込みをお聞きします。

最後に保育の質ガイドラインの策定状況について2点質問します。

私が保育の質で特に大切にしたいと思っていることのひとつに「食」があります。たとえば、「おいしく楽しく食べる」をテーマにした場合、「おいしく食べる」ためには思い切り遊ぶ、お腹がすく、そうすると食材の味覚にも敏感になる、お腹いっぱい食べたら、お昼寝もしっかりできる、午後もまた元気に遊べる、そして夜もしっかり寝るという規則正しい生活に繋がります。また、「楽しく食べる」ことも重要な要素であり、栽培保育など、野菜に興味を持つような機会や何より、親から離れて1日過ごす不安を和らげるためには安心できる人と場所をつくっていくことも必要です。保育の質ガイドラインは何をもって良い質とするのか、様々な角度からの議論を通して明文化し、確認しあうものだと考えます。これまで「区立保育園の実践方針」がある意味ガイドライン的なものとして、民間の保育所などにも活用を促してきたと認識しています。しかし、それはあくまで区立保育園のためのものであったため、これほど民間の保育所が増える中、今こそ、杉並区内で行うすべての保育所のためのガイドラインを作るべきだということを私は求めてまいりましたが、

3-5.現在、杉並区内の全保育所を対象とした保育の質ガイドラインが策定中と聞いています。どのようなメンバーで策定議論がされているのでしょうか。(区立認可園、民間認可園、認可外保育所、子ども子育てプラザ、一時保育、医療関係…)現場の保育士の意見などを反映したものになっているのか確認します。

3-6. ガイドラインはつくって終わりでないのはもちろん、単なるマニュアルでもなく、それぞれの保育園が質的に向上していけるような手引きであってほしい。そしてそのため

には、保育士ひとり一人がいつでも確認できるように全員に配布していただきたいと思います。そして、保育の実践に確実に役立つような活用方法についても議論をしておくことが必要だと考えますが、最後に区の考えを確認し、私の一般質問を終わります。

【再質問】

今年度のモデル事業の課題については、セミナーの開催時期を前倒ししたり回数を増やしたりと、それなりに改善がなされたことはわかりましたが、セミナー以降の募集で、年度内に事業を完成させるのはかなりタイトなスケジュールになるのではないかと考えます。もっと年度初めにセミナーや募集をかけることができないものかと考えますが、出来ない理由があるのでしょうか。

空家の利活用のことですが、なかなか進まないのには色々な課題があるからだと思います。空き家を活用して何か事業を開設するにあたって、解決すべき課題があるのであれば、あらかじめ区としても想定しておくことは必要だと考えますが、区が課題だと認識している具体的な内容をお示しいただきたいと思います。

 

生活者ネットすぎなみ110号(杉並北版)発行 2019.1.20

生活者ネットすぎなみ110号(杉並南版)発行 2019.1.20

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第1回定例会一般質問と答弁 そね文子 2019.2.15

「区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて」

Q1..施設の長寿命化を図り長期的に活用していくために、建物の効率的なエネルギー性能の優先順位の考え方を参考に、断熱・気密性を重視し、エアコン台数や稼働時間を最小限に抑えることで効果的なトータルコストの施設建設を進める必要がある。区の見解を問う。

A1.断熱性・気密性の高い施設を建設することは、空調効率化の向上によるランニングコストの抑制に加え、CO2の削減にもつながり重要なことと認識している。現在改築中の学校や設計中の区立施設においても断熱性のあるサッシを採用するなど、断熱性・気密性を考慮した施設づくりを進めている。しかし、断熱性・気密性を過度に追い求めればイニシャルコストが増大することになり、結果的にトータルコストが高くなる可能性がある。施設の用途や規模、使い方に応じて、断熱性のある資材や空調設備等を適切に採用し省エネ化を図ることが重要である。今後の施設建設においてはイニシャルコストとランニングコストのバランスを図りながらトータルコストを抑える効率的な施設づくりに取り組んでいく。

Q2.太陽光発電は都会で唯一発電できる仕組みであり、災害時の電源確保にもつながる。普及啓発の意味でも公共施設に太陽光発電を設置していくべきと考える。その際には発電状況などを見える化し、区民に再生エネルギーの取り組み状況が学べるようにしてほしいが区の見解を問う。

A2.太陽光発電の設置には維持管理も含めたコストや設置場所の確保など、区の全施設に設置することには課題がある。昨年竣工したウェルファーム杉並や現在建設中の桃井第二小学校や高円寺学園には設置する予定である。太陽光の発電状況については当該施設のロビーや昇降口などにモニターを設置し、発電量等をグラフや画像で分かりやすく表示することで見える化に取り組んでいる。

Q3.阿佐谷地域区民センター等複合施設については、光熱水費を抑制するため、建物の省エネ性能を高める視点をもって設計を見直すべきと考える。具体的には断熱・気密性を高めること、樹脂サッシの採用や庇やルーバーの設置を検討すべきと考えるが区の見解を問う。

A3.阿佐谷地域区民センター等複合施設は現在工事に向けて実施設計を進めているが、構造が鉄筋コンクリート造に加えて複層ガラスや部分的に二重サッシを採用するなど、断熱性・気密性を高めることを考慮しているが、引き続き庇等の設置も含め、コストや効果のバランスを考慮したうえで適切な省エネ対策に努める。

Q4.東京都は公立学校の体育館の空調設備と断熱改修に補助金を出すと聞いているが具体的な内容はどのようなものか。

A4. 都が新たに創設した補助制度では、国の上限額に都が独自に補助を上乗せし、その分を都負担、国庫補助相当分についても都が追加補助するものだ。この補助金は空調設備設置及び関連工事を対象としている。関連工事の具体的めメニューは示されていないが、断熱改修は関連工事として認められると考えている。

Q5.2012年にエコスクール事業検討委員会がこれまでの取り組みと今後のエコスクールのあり方を報告書としてまとめたが、これが杉並版エコスクールの考え方と方向性を示すものと考えてよいか。エコスクールの考え方や目的に賛同し、進めてほしいと考える。取り組みの進捗状況と報告書を継続的に出すなどして積極的に取り組んでほしいがいかがか。エコスクールメニューの中で現在設置が行われなくなった設備があるが、以前設置されたクールヒートトレンチやナイトパージなどは最適な形で使われているのか。現在ある絶日は最大限に活用して省エネに努めてほしいが、現状を確認したい。エコスクールメニューの中に雨水利用が入っていないのはなぜか。メニューに加えるべきと考える。また太陽光温水器は学校給食室の給湯において効率がよく安価で有効な設備であるがメニューにないのはなぜか。メニューに加えてほしいが見解を問う。

A5.杉並区版エコスクールが平成13年度に開始し、事業の目的や方針を示すものとしては平成24年度の報告書が最新のものである。取り組みの進捗状況については、屋上等の緑化、バルコニーによる日射遮へい、断熱・複層ガラスの導入、太陽光パネルの設置等、近年の改築校については着実にエコスクール化を進めてきた。今後も費用対効果を検証しながら改築を機にさらに推進していく。クールヒートトレンチ等の設備の有効活用については、空調設備の負荷軽減などに一定の効果が得られるものについては適切な維持管理のもとに運用している。エコスクールメニューに関して、雨水利用はメニューにはないが平成2年度から渇水対策として改築校に導入しており今後も継続していく。太陽熱温水器の給食室での利用については、短時間に大量の給湯を必要とすることから、太陽熱のみで賄うことができず、通常の給湯設備も併せて必要となり費用対効果の観点からエコスールメニューになじまないものと考える。

Q6.小中学校では教室の窓や扉を開けたままエアコンを使うなど、省エネにならない使用を目にする。体育館にエアコンを設置した後の運用については温暖化防止のための配慮が必要と考えるが見解を問う。

A6.エアコンの運用にあたっては、日々の温湿度などの気候条件に応じた利用を心掛け、必要最低限の使用に努めるとともに、随時カーテンの使用、出入り口や窓の開閉など適切な使い方について学校と協議の上、新たなエアコン運用手続きを定めるなど、省エネに配慮した運用に取り組んでいく。

第1回定例会一般質問と答弁 奥田雅子2019.2.15

【地域コミュニティ施設とその運営について】

Q1..直営の敬老会館時代から現在のゆうゆう館事業への経過を、区としてどのように評価しているか。

A1..敬老会館は高齢者の「憩いの場」として主にいきいきクラブなどが利用しており、貸施設的な運営で魅力ある事業メニューが少ないことから利用者の固定化が進んでいた。このためあり方の見直しを行い、「いきがい学びの場」「ふれあい交流の場」「健康づくりの場」の役割・機能を加え、NPO法人等との協働による施設管理・運営とするとともに、名称もゆうゆう館とした。その結果新たな3つの機能にふさわしく、多様な価値観を持つ高齢者のニーズにも応える講座やイベントが協働事業として展開され、利用者の拡充につながっている。また協働事業と受付業務等の一体的運営により、事業参加者が自主グループを作ったり、事業のスタッフとして活躍するなど高齢者の活動の拡充が図られ、まさに生涯現役社会の地域拠点となっている。さらに運営法人が地元の町会・自治会・商店会・民生委員やケア24などとの関係を構築することで、地域の資源として活用される施設にもなっている。

一方で、高齢者施設という性格上、夜間を含めた夜間の施設の有効利用、世代を超えた交流の拡充の点で限界があることが課題である。

Q2.そもそも指定管理者制度とはどのような制度なのか、また指定管理者制度を導入した背景について伺う。杉並区が最初に指定管理者制度を導入したのはいつ、どのような施設であったのか、またどのようなりゆうがあったのか伺う。その後、指定管理者制度を少しずつ導入しているようだが、現在の状況について、導入している公の施設の種類と数を伺う。

A2.指定管理者制度は公共施設や行政サービスへの民間参入を一層促進するという観点から、公の施設の管理・運営の門戸を民間事業者、NPO法人等の団体にも開き、民間経営のノウハウを生かした効率的な運営と住民サービスの向上を図るもの。区では平成16年4月から区立高井戸保育園に初めて指定管理者制度を導入した。その理由として、平成14年に区がまとめた今後の保育サービスのあり方の中で、公設民営化等民間活用の提起があり、これにより高井戸保育園改築後の管理について法人等への委託を検討していたことがあげられる。

この後、平成16年に杉並区指定管理者制度導入指針を策定し、他の施設への導入の可否を総合的な視点で検討してきた結果、現在保育園、体育施設、集会施設、図書館など全29施設で指定管理者制度を導入している。

Q3.地域コミュニティ施設の管理運営方法をどのように考えているか。

A3.施設の管理運営については指定管理者または業務委託を想定しているが、施設によって単独で整備する場合と、他の施設との併合や複合施設として整備する場合があるほか、施設の規模、実施する事業を踏まえ、適切な管理運営方法を検討している。

またゆうゆう館の機能を継承するため、これまで運営を担ってきたNPO法人等が引き続き運営に参入できるよう検討している。

Q4.計画にはゆうゆう館の機能継承という文言がちりばめられているが、「地域コミュニティ施設での事業実施という側面ではどのような議論になっているのか、最重視したいことは何か。地域コミュニティ施設については現在のゆうゆう館の実態を踏まえ、事業者や利用者のいけんにも十分耳を傾けてもらいたいと思う。地域コミュニティ施設は、所管の違う機能がひとつに複合化されることから、関係各課の連携が重要だ。現在どのような体制で議論され、最終的な担当書簡のあり方はどうなるのか。

A4.地域コミュニティ施設は再編対象となるゆうゆう館の機能や、児童館の乳幼児親子の居場所機能の継承を着実に行い、地域住民の身近な活動の場として、また世代を超えた交流・つながりが生まれる場としていくことが重要だと考える。

そうした観点から、現在区では行財政改革推進本部のもとに関係各課で構成する検討部会を設置し、管理運営方法の検討や継承する機能の整理、再編対象となるゆうゆう館の貸室のあり方を検討している。

区は「ゆうゆう館協働事業者意見交換会」等において計画に関する情報提供を行い、事業者の声を聞き、例えば東原地域コミュニティ施設の整備において町会長やゆうゆう館の利用者、児童館の利用者に意見を聞いている。今後も区民や事業者の意見を反映していく。

担当所管につぃては、地域課の所管のもと関係する各課が緊密に連携し、地域コミュニティの活性化につながるよう努める。

Q5.最後に、地域コミュニティ施設が区民にとって使いやすく、豊かな関係性が紡げる場所として機能するために、どのような施設にしてきたいのか区の見解を問う。

A5.(区長答弁)近年、隣人の顔も知らない「社会的孤立」が問題となり地域のつながりが弱まる中、区民に身近な場所で気軽に集うことのできる交流の場と、機会を提供することが大切と考える。7地域の拠点施設としての地域区民センターに加え、徒歩10分程度の身近な範囲に1か所を目安に、新たに地域コミュニティ施設を再編整備していく。集会室や多目的室などの貸室、だれでも利用できるラウンジを設置し、ゆうゆう館で実施している高齢者対象事業はもとより、ゆうゆう館や児童館の機能を継承していく。

 

【備災を促進するための支援について】

Q1..昨年いくつもの自然災害に見舞われた。職員は被災地に赴き、現地の支援を通じて多くを学んできたと思う。支援内容やそこでの経験は記録としてどのように蓄積されているのか。またそれらの記録を全体共有していくことが必要と考えるが区の見解を問う。

A1..平成30年7月豪雨では岡山県総社市で清掃・防災職員が災害廃棄物などに従事したほか、倉敷市で罹災証明発行業務や避難所の運営業務に従事した。北海道胆振東部地震では、厚真町に対して、保健師が健診業務再開や保健指導の準備を行いました。総社市支援は活動記録として全庁に配布し、自治体スクラム支援会議メンバーも共有した。また今後策定する「杉並区災害廃棄物処理計画」にも生かしていく。

被災地での経験や教訓は通常業務の改善に生かせるほか、当区が被災した時のために全庁的な情報共有に努めていく。

Q2.区内に防災公園が6か所あるが防災公園の定義はなにか。一般の公園と違うところはなにか。防災公園の整備は充足しているのか、今後増やしていくのか。

A2.防災公園は地震に起因して発生する市街地火災等の二次災害時における国民の生命、財産を守り、都市の防災構造を強化するために整備される広域防災拠点、避難地、避難路としての役割をもつ都市公園および緩衝緑地と定義されている。

区では比較的規模が大きく、放水銃・ゲートシャワー、耐震性貯水槽などの防災設備を備えた公園を防災公園としている。今後は広域避難場所の設置状況やまちづくり基本方針、地域防災計画との整合を図りながら拡充の可能性を検討する。

Q3.防災設備を活用した訓練を通して感じるのは、防災機能としてあるにもかかわらず、実際に使えない、使いにくいことが多い。今後防災公園をつくるまたは改修する場合は関係部署の連携が必要と考えるが区の考えを問う。公園を点検する際も、防災課とみどり公園課、管理事業者が一緒に行うことが必要だと考えるがいかがか。

A3.例えば下高井戸大空公園では、要望を受け消防団の訓練会場として使える直線道路を整備するなどしていますが、今後もこれまで以上に区民が利用しやすい施設や設備の導入・活用について関係部署間で連携を図りながら対応していく。

Q4.区でも粉ミルクの備蓄はしていると思うが、人工乳の配布について震災救援所のマニュアルなどにしめされているのか。また乳児を持つ親への対応はどのような体制でのぞむのか。災害発生直後は水やガス、電気が使えないと哺乳瓶の消毒ができないため紙コップ授乳が推奨されている。防災セミナーや子育てメッセなどの場でも紙コップ授乳知識として伝えていくことが必要と考えるが、区の考えを問う。液体ミルクの導入については区でも検討されていると思う。しかし消費期限が6か月や1年と備蓄品としては短いため、区として備蓄することが良いのか、または各自の備蓄を呼びかける一方で乳業会社と協定を結んで備蓄在庫を抱えない方法が現実的だと思うが、区の見解を問う。発災時直後は衛生面が悪化することから授乳環境を整えることが大事である。震災救援所の訓練でも女性の着替えの場とともに授乳所を確保する訓練が必要だと思うがいかがか。

A4.震災救援所管理標準マニュアルでは粉乳などの配布は女性スタッフによる運営を求めている。また妊産婦に対しては女性スタッフによる声かけなど、救援所全体として支える体制を構築している。授乳方法の周知に関しては、哺乳瓶が使用できない場合には代替品として使い捨て紙コップやスプーン、滅菌ガーゼを使用する方法がある。東京都発行の「東京くらし防災」などにも紹介されているのでこれらの資料を活用して防災イベントや訓練などの機会に区民に周知を図っていく。液体ミルクについては常温での保存や備蓄ができるメリットがある一方、備蓄スペースの確保、保存期間の問題があるので、保管委託契約なども視野に入れて比較検討を進めていく。授乳室や女性専用更衣室は震災救援所の運営上不可欠であり、直ちに開設することになっている授乳室や更衣室を含む部屋割り訓練を行っている。

Q5.日本栄養士会が「赤ちゃん防災プロジェクト」として妊産婦・乳児への栄養支援、避難所運用についてガイドラインを策定中と聞いている。この取り組みについての区の認識と見解を問う。

A5.「赤ちゃん防災プロジェクト」は日本栄養士会災害支援チームが災害時の乳児の命を守ることを目的に発足させたもので、国の省庁も後援している活動である。本年1月に「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」というガイドラインが発行された。これは災害時の乳幼児の栄養確保と保護の観点から、避難所の環境整備や母乳代替食品の備蓄や提供について専門的な立場からまとめられた有益なものと考える。

Q6.平常時の取り組みとして、横浜市では乳児を抱える親や妊婦を対象に「子育てママの防災おしゃべりサロン」を開催していると聞く。当区においても子ども・子育てプラザなどで妊婦や子育て家庭向けに、災害アドヴァイザーの講話や参加者同士の話し合いの機会を作り防災に対する意識を高めることを検討してはどうか。

A6.これまでも子ども・子育てプラザなどで、災害や犯罪から子どもを守るための講座等を行ってきている。今後こうした講座を開催する際には、学んだ内容をもとに参加者同士が意見交換する機会を設け、また区が発行してるリーフレット「知っておきたい!災害の備え」の活用も図り、家庭における防災意識を高めていくように取り組む。

Q7,公助の充実に取り組んできた区として、防災白書にある自助に対する意識の高まりに対しどのような感想を持っているか、またどのように対処するのか。これまで区は自助については区民にどのように伝えてきたのか。そのことは浸透しているのか区の認識を問う。

A7.防災白書平成30年版では自助、共助、公助の防災対策について何に重点を置くのかという問いに対して、過去の災害の教訓や想定される広域的な大規模災害における公助の限界への懸念などから、自助に対する意識が高まっていると分析しており、区も同様の認識である。一方杉並区民の防災行動については、防災訓練などの参加者が近年増加傾向にあるが、直近の「区民意識調査」の「家庭内で何らかの防災対策をしている」割合は83.9%とやや減少している。自助の意識の高まりと具体的な防災行動には若干の乖離が見られる。これまで区の取り組みとしてはハザードマップを活用して地域の災害リスクを理解し、避難行動や備蓄などについて家庭で話し合いが進むよう自助の取り組みを支援してきた。加えてこの度の地震被害シミュレーション結果の公表を地震災害を自分事として捉えるきっかけとしてもらえるよう、減震ブレーカー設置支援拡大の検討や在宅避難に必要な物資のあっ旋品目の追加、日常備蓄や在宅避難生活に関するセミナー開催などの対策を進めていく。自助意識の高まりを防災・減災対策を前進させるチャンスと捉え、取り組んでいく。

Q8.自治体職員による防災出前講座が各地で実施されているが、杉並区でも「備災(自助)」をテーマに、地域で一定数の区民が集まったら職員が出前するする取り組みが有効とかんがえるが見解を問う。

A8.職員が出向いて防災出前講座を行うことは質疑を通じて理解を深めたり、直接区民の声を聞く有効な方法であり、町会、自治会、防災課やゆうゆう館で行ってきている。また、今年度からはすぎなみ地域大学の「地域防災コーディネーター養成講座」で地域防災や防災講和などに対応できる人材を計画的に育成している。こうした人材も活用して区民に自助を含む防災対策を伝える機会を増やしていく。

第1回定例会一般質問 そね文子2019.2.15

区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて

いのち・平和クラブの一員として、区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて一般質問いたします。

2018年の夏の平均気温は平年より1.7度高く、1946年の観測開始以降最も高くなりました。特に東京はヒートアイランド現象が加わり2017年までの100年で3.2度上昇しています。熱中症による死亡が相次ぎ「災害級の暑さ」という表現は流行語となり、杉並区でも強力な台風によって大木が根元から何本も倒されたことは記憶に新しいところです。このような現象を見るにつけ、温暖化による気候変動が現実の脅威となって私たちのすぐそばまで迫ってきているのを皆さんも実感しているのではないでしょうか。

区は2019年度の予算を「新たな時代に安全・安心を貫く予算」と名付け、区民の暮らしの安全・安心の向上を、時代を超えて不断に貫いていくとしており共感するところですが、それは私たち人類が暮らし続けられる地球環境があってこそだと考えます。そのための温暖化対策を最重要課題と考えて質問いたします。

パリ協定に参加し温暖化防止に取り組むとする国や東京都は、公共建築物のZEB(ゼロエネルギービル)化を政策に掲げています。ZEB化とは建物の省エネ性能を高め高効率の設備を入れることで消費するエネルギーと作るエネルギーの収支がゼロとなるようにめざす取り組みのことを言います。

環境省や経産省は、環境負荷の低減とサステナブルな社会の実現、エネルギー・セキュリティの向上 、健全な省エネ、創エネ産業の発展と日本の気候風土をふまえた技術の輸出による世界貢献などの目的で、ZEBへの補助金を出しています。このことは、とても大切な考え方だと思っています。

施設再編整備計画に基づき老朽化した施設の建て替えを進める当区でも、新たに建てる建築物の省エネ性能を高め補助金を活用してゼロエネルギービル建設にも取り組んでいただくことを要望いたします。

昨年12月5日、私を含め超党派の議員が呼びかけて、住宅性能評価表示制度創設などに関わった高橋彰氏を講師に招いて行った「公共建築の省エネ性能に関する学習会」には議員だけでなく多くの区の職員の方たちも参加され、この問題に関心を持たれていることがわかり心強く感じました。その学習会で学んだことは、建物の断熱・気密を最も重視し外皮性能を高めることにより、建物のメンテナンスを最小限に抑え、更新期間が短いエアコンなどの設備を最小限に抑えて、ランニングコストを低くすることが最も効率がいいということです。

  • この学習会を開くきっかけになったのが、田中信一郎さんという、長野県の職員時代に環境部環境エネルギー課で戦略的な取り組みを行い、長野県で住宅の省エネ改修サポート制度などを立ち上げた方による講演でした。現在、自治体での持続可能な地域づくりのサポートを行っておられる田中さんによれば、建物の効率的なエネルギー性能を次の優先順位で検討することが決定的に重要であると言います。1番は断熱:熱を通さないこと、2番目は気密:空気の漏れを防ぐこと、3番目は、夏と冬の日射角度を考慮した日射コントロール:、4番目が24時間の熱交換換気、5番目が通風:窓を開けたときの風の通り、6番目がエアコンやLED電球などの設備、7番目が再生可能エネルギー熱利用、8番目が再生可能エネエネルギー発電、となります。まさに12月の学習会でも同じことが述べられ、私も大いに賛同するものです。今後区がつくる公共施設は、この方針で建築に取り組んでいただきたいと思いますがいかがでしょうか。区の見解をうかがいます。

 

  • 建物の費用対効果は、建築費などのイニシャルコストと建物の維持管理にかかるランニングコストを加えたトータルコストで考えることが重要です。昨年改定された杉並区の区立施設再編整備計画第一期第二次実施プランでは構造体が健全な建物については定期的な修繕などを行い、改築時期を築80年程度まで伸ばすことなどにより、財政負担の平準化を図るとしています。施設の長寿命化を図り長期的に活用していくためにも、先ほど述べた建物の効率的なエネルギー性能の優先順位の考え方を参考にしていただき、躯体の断熱・気密性能にコストをかけて建設をし、光熱費、エアコンやLEDなどの設備の更新にかかる費用を抑える設計にした場合と、躯体性能を安く抑え光熱費や設備更新に費用をかけた場合のトータルコストで、コストの低い方を選ぶことが必要だと考えますが、区の見解をうかがいます。

 

  • 先ほどの順番では8番目となり重要度が低いとされた太陽光発電についてですが、都会で唯一発電できる仕組みです。再生可能エネルギーの活用は災害時の電源確保にもつながる重要な取り組みで、普及啓発の意味も込めて公共建築物には太陽光発電を設置していくべきと考えますが区の見解をうかがいます。

併せて、ビルの省エネ性能や太陽光発電システム、現在の発電状況など区民に区の省エネと再生可能エネルギーへの取り組みが学べるような見える化を行っていただきたいと考えますがいかがでしょうか、うかがいます。

 

個別の取り組みについてもうかがいます。

  • 昨年10月に行われた決算特別委員会で、阿佐ヶ谷地域区民センターの移転改築についてとりあげ、省エネ建築の具体的な取り組みについて質問したところ、2015年に制定された建築物省エネ法に基づき外壁や空調など建物全体でエネルギー消費を抑えられるよう設計しているということでした。しかし具体的な数字をうかがうと、床面積が現在の1.6倍となるのに対し、年間の光熱水費は現在の約790万円が1500万から1800万程度になることを想定しているということで、光熱費が1.9倍から2.3倍になっていることには納得が行きません。この設計については改めて建物の省エネ性能を高める視点を持って見直しをしていただきたいと考えます。断熱・気密は十分に行ったのか。断熱性能の一番低いアルミサッシの窓を入れるのではなく、イニシャルコストが上がっても断熱性能の高い樹脂サッシの使用を検討する。庇やルーバーで日射コントロールはできないか。再検討していただきたいと思いますが、区の見解をうかがいます。

 

建物の断熱性を高めるのに最重要なのが、最も熱の出入りが多い“窓の断熱性能”を高めることです。樹脂サッシの窓については、これまで住宅用のものだけでビル用の商品がない状況でしたが、ここ数年で日本でも生産されるようになりました。今はまだ割高ですが、積極的に取り入れコストが下がり使用しやすくなることで、日本の建築物の断熱性能が全体に上がることが期待できます。樹脂の熱伝導率はアルミの1000分の1です。窓は更新が必要ないので、一度取り付ければ建物の性能という資産になります。また海外の石油や石炭にではなく、日本国内のメーカーにお金が流れるという経済効果も期待できます。このように社会全体にとっていくつものメリットがありますので、その点も考慮して選択していただくよう要望いたします。

 

  • 東京都は、公立学校の体育館への空調設備の設置とその効果を高めるための断熱工事に補助することを決めました。当区では区立小中学校の体育館は震災救援所になっています。子どもの学習環境を改善すること、震災が起きたときの体育館の暑さ、寒さ対策は意義あることだと考えます。しかしまったく断熱が施されていない、隙間だらけの体育館内を強力にエアコンで温度調節しようとすれば、室外機からの排熱により、付近のヒートアイランド現象を助長させ、温暖化に拍車をかけることになります。東京都の補助金は設備の設置と省エネ改修が対象であると聞いていますが、具体的な使用割合などは決まっているのでしょうか。具体的な補助金の内容についてわかればお示しください。

 

断熱改修は建物の劣化を防ぐ長寿命化の側面も持っています。断熱改修することでエアコンの設備を最小限に抑えるために本来はエアコン設置と両方をセットで行うことが必要だと考えます。世田谷区では中学校で学校施設を長寿命化する際に省エネ建築も取り入れた改修を行った結果、真夏の体育館の温度が3度から5度下がったというデータが出ているそうです。区でもこのような方法での取り組みも検討していただくよう要望いたします。

 

昨年は、猛暑のなか、校外学習に出た小学1年生の子どもが、熱中症で命を落とすという後悔してもしきれない事故が発生しました。また杉並区内でも中学生が部活中に熱中症にかかり救急車が出動する事態が起こったとも聞いていますが、それはいずれも屋外で起こった事故でした。体育館でエアコンをかければ室外機からは常に強力な熱風が吹き出し、屋外の温度を上昇させます。どんなに暑くても屋外で活動しなければならない人たちがいることも考慮して、どのようにエアコンを使用するのか考えていただきたいと思います。

 

ここで区立施設に多くの割合を占める学校のエコスクールの取り組みについても取り上げたいと思います。

  • 区のホームページには「杉並区版エコスクール」は、(1)屋上や校庭の緑化、太陽光発電などの「環境負荷を可能な限り抑制した学校施設づくり」に加え、(2)省エネ・省資源、リサイクルなどの「環境にやさしい学校運営」、(3)児童・生徒をはじめ、家庭・地域の人々を含めて行う「環境教育の実施」、の三本柱により進めるものです、とあります。

 

2012年にエコスクール事業検討委員会がこれまでの取り組みと、今後のエコスクールのあり方を報告書としてまとめており、目的を学習環境の向上を図るとともに、地球環境問題への取り組みを学校が核となって子どもだけでなく大人にも広げ、区民の省エネをはじめとする環境意識向上につなげていくこととしています。これが杉並版エコスクールの考え方と方向性を示す最新のものと考えてよいのでしょうか、伺います。

 

  •  エコスクールの考え方、目的には大いに賛同し、進めてほしいと考えます。しかし、12年度に報告書をまとめた後は学校アンケートや進捗状況を示す報告書は出されていません。この取り組みがどのように進んでいるのか現状を伺います。学校にアンケートをとり継続的に報告し、区民にも見える形で積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、区の見解をうかがいます。

 

  • さて、杉並版エコスクールでは、現在設置が行われなくなった設備がいくつかあります。外気に比べて夏は涼しく、冬は暖かい地中熱を利用して行う空調設備、クールヒートトレンチや夜の涼しい外気を取り入れて室内を冷やすナイトパージなどは最適な形で現在も使われているのでしょうか、現在ある設備は最大限に活用して省エネの運用に努めていただきたいと考えますが、現状を伺います。

 

  • 国では文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省が連携して、市区町村がエコスクールとして整備する学校を「エコスクール・プラス」として認定する制度があり、その認定を受けると学校施設の新築、増築、改修する際に補助金等を受けられるしくみがあります。そのメニューには雨水利用も含まれていますが、杉並版エコスクールメニューの中に雨水利用が入っていません。これまでも学校では雨水流出抑制対策として雨水の貯留と利活用を進めてきたと認識しています。これも自然の恵みを利用した杉並版エコスクールメニューにもプラスされるべきものだと考えますが、区の見解を伺います。また、太陽熱温水器についても国のメニューにはあるのに、杉並区には入っていません。学校は給食室が設置されており、大量にお湯を使う施設です。太陽エネルギーを電気や温水に変える「変換効率」は、太陽熱温水器が優れており、太陽光発電が7~18%であるの対し、太陽熱温水器は40~60%と言われています。(シンプルで非常に)効率がよく安価な太陽熱温水器の設置は数年で設置費用が回収できる有効なものではないでしょうか。太陽熱温水器の設置を杉並版エコスクールのメニューに加え、積極的に設置していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 

  • 小学校や中学校でエアコンがついているのに教室の扉や窓、昇降口が開いている、温度を下げすぎて寒い、使わない階段上にある照明が単独では消灯できない電気回路になっているなど、省エネ行動がともなわない場面を多く目にしてきました。ぜひ、エコスクールが目的とする環境教育から環境行動につなげる力を学校生活の中でも育てていただきたいと思います。先ほども申し上げましたが、特に体育館にエアコンを設置した後の運用については、そこを使用する全員が環境に配慮した運用ができるように取り組みを進めてほしいと考えますが、区の考えをうかがいます。

 

先日はエコスクールとして施設、教育の面で先進的に取り組んでこられた荻窪小学校を視察させていただきました。屋上緑化、壁面緑化、校庭の芝生化、ビオトープや地域の人の協力で冬でもキャベツやブロッコリーが育てられている畑、日射を遮るバルコニーや太陽光発電機器、ナイトパージやクールヒートトレンチ、間伐材を使った内装木質化など、恵まれた環境で学習できる子どもたちは本当に幸せだと思いました。小中学生環境サミットで荻窪小の子どもが、この学校にいると環境のことを考えるのは当たり前だけど、そうでないところもあるのだと思ったと言っていたという校長先生のお話に、環境を生かした教育の取り組みをうれしく思いました。一方で施設がここまでそろっていなくても、どこの学校にいてもその学校に合った環境教育を進めてほしいと思います。体育館へのエアコン設置の機をとらえ、改めて温暖化対策を意識し学校ごとの省エネ行動を子どもたちと先生、専門家や地域の人が共に考えマニュアル化し実践していくことで、省エネ行動を徹底し、区内にもそれを広めていただきたいと思います。

また、国が文科省、農水省、国交省、環境省の連携でエコスクール・プラス認定を行っているように、本来、区のエコスクールの取り組みも教育委員会と環境課の連携が欠かせないはずです。この点を指摘し、私も子どもたちに安心して暮らせる持続可能な社会を渡すため、継続的に課題に取り組んで行くことを申し上げ質問を終わります。