第1回定例会一般質問 奥田雅子2019.2.15

1.地域コミュニティ施設とその運営について

2.備災を促進するための支援について

<地域コミュニティ施設とその運営について>

区立施設再編整備計画(第一期)第二次実施プランが、第一期計画の具体的な実施計画として2019年度からの3か年の取組みとして定められ、その中で地域コミュニティ施設のあり方が示されました。施設の再編に当たってはハード面とともにソフト面、つまり運営をどのように行っていくかも大変重要なポイントであると考えます。そこで、今回は地域コミュニティ施設の運営について質問してまいります。

地域コミュニティ施設は、一般的な貸館的な区民会館や区民集会所、ゆうゆう館、機能移転後の児童館施設の転用を基本に、多世代型の機能を備えた場として、それまでの地域における役割を受け継ぎながら、新しい施設として生まれ変わろうとしています。幅広い対象者の利用を促し、受付窓口では、高齢者への声掛けや日常の相談なども行い、地域のみなさんと緩やかにつながる施設にするとあります。

2025年問題が取りざたされるこんにち、地域コミュニティ施設を考えるには、現在のゆうゆう館の機能をどのように維持・発展させていくかが重要なカギになると考えています。

なぜなら、今後さらに進展する少子超高齢社会に対して、高齢者がいかに地域で安心して生活できるか、介護保険制度や区の介護予防事業も利用しながら、地域の様々な機関や人の関係性を紡ぎながらの地域づくりが求められているからです。

現在のゆうゆう館は、それまでの区直営の「敬老会館」から機能が一新され、協定書に基づく区との協働事業という形で様々なプログラムが組まれ、高齢者を中心としつつも協働事業については年齢も居住制限もなく、多世代を対象とした幅広い事業展開を、ケア24や学校・児童館との関係もつくりながら拡げてきており、利用人数も飛躍的に増加していると聞いています。そしてこのような事業展開を可能にしているのが、受付等業務委託を受けながら協働事業を展開している主に地域で活動しているNPO法人の方々です。そこで伺います。

①直営の敬老会館時代から現在のゆうゆう館事業への経過を、区としてどのように評価されているか。見解をお聞きします。

今後、ゆうゆう館が地域コミュニティ施設に転用された場合、これまでの成果は維持・継続、そして発展できるのだろうかといった不安の声があり、そのような危惧が今回のパブコメにも寄せられています。それに対する区の答えは、「施設管理事業者の選定方法について今後検討していきます」というものでした。

行財政改革推進計画では、多様な主体によるサービス提供として、公の施設の運営については指定管理者制度の導入を積極的に検討し推進するとあります。

一般的に施設の管理・運営をアウトソーシングする場合、いくつかの手法があると思いますが、施設の目的・性格・規模・地域との関係などを総合的に判断し、最適な手法を選択する必要があります。利用者との関係も含めて柔軟な判断が必要とされると、私は考えますが、地域コミュニティ施設も指定管理者制度の導入の対象になるのかどうか、気になるところです。指定管理者制度は2003年の地方自治法改正によって管理委託制度に代わって新たに導入されたものと認識しておりますが、

②そもそも指定管理者制度とはどのような制度なのか、また、指定管理者制度が導入された背景について伺います。

全国一律的に指定管理者制度が導入され、本来、地方自治法では「導入することができる」という“できる規定”であったものが、新規施設は全て指定管理者制度導入という自治体の首長らの誤解もあり、公の施設は多種多様、大小さまざまであるにも関わらず、その設置目的に照らして市民の参加・参画のもとに管理・運営のあり方が検討されることもなく、全国的には一挙に導入が進んでいったようです。しかし、杉並区においては当時導入に積極的では無かったように聞いていますが、

③杉並区が最初に指定管理者制度を導入したのはいつどのような施設で、どのような理由があったのか、伺います。

④その後、少しずつ導入されているようですが、現在の状況について、指定管理者制度を導入している公の施設の種類および数を伺います。

一般的に指定管理者制度のメリットには管理経費の削減、行革的な視点があると思いますが、大規模施設の場合には、それなりのメリットがあるものの、地域コミュニティ施設のような、比較的小規模で、しかも施設数が多い場合は、それぞれで行うよりも現在のように区が一括で行う方が管理経費の削減になると思います。ですので、事業運営を重視し、一方で管理面での経費削減がそれほどの効果が望めないのなら、現在のゆうゆう館の契約スタイルで改善すべきところはするとして、継続することの検討も必要だと考えますが、

⑤地域コミュニティ施設の管理運営方法をどのように考えているのか、区の見解をお聞きします。

地域コミュニティ施設について、区は計画の中で、「乳幼児親子を含む子どもから高齢者まで、誰もが身近な地域で気軽に利用でき、世代を超えて交流・つながりが生まれる施設」をめざすとしています。

しかし、それは、ラウンジの設置で済むというような安易な発想で可能となることではなく、地域住民の目線、当事者の目線に立って、そのニーズを探り、一人ひとりの健康や生活にも配慮しながら運営してこそ、達成できることであり、貸館的発想の運営ではできることではないと考えます。

⑥計画には“ゆうゆう館の機能継承”という文言が散りばめられていますが、この「地域コミュニティ施設での事業実施」という側面について区ではどのような議論になっているのか、重要視したいことは何か、区の見解を伺います。

子どもから高齢者にまで対象を拡げることで、世代を超えての交流・つながりが生まれる施設になれば、そして30~40というほぼ小学校区に匹敵するようなエリアごとに配置されるなら、地域区民センターのような大きな施設とは違った、まさしく地域に根付いた住民の居場所になるのではないかと期待がふくらみます。そう考えた時、施設の運営を担う主体が誰なのかが大きなポイントとなります。営利を第一の目的にしている一般企業にはこのようなきめ細かな運営は向いていないと思います。現在のゆうゆう館運営事業者がこれまでやってきたことを正当に評価して、新しい事業者も含めてその力を一回り大きくなる地域コミュニティ施設でも発揮してほしいと思うことから、やはり地域で活動しているNPO法人や団体が担ってこそ利用者の立場に立った運営ができるのではないか、これまで培ってきたスキルやノウハウを使わない手はないと思います。そう考えた時、地域コミュニティ施設に指定管理者制度は馴染まないのではないかと、思わざるを得ません。

指定管理者制度が施設管理と事業運営を一体として行う制度であるならば、再委託が可能であったとしても、地域のNPO法人には手に余ると言えるのではと考えます。現在のゆうゆう館は受付・日常清掃などを業務委託契約で、大規模清掃・修繕は区が担い、そして協働事業については協定書を取り交わしながら運営されていると聞いています。

指定管理者制度については、各地で導入後に取り消しや取止めも起こっており、又、指定期間、指定管理料、利用料金制、精算などの細かい取り決めについての課題もあるようです。

今後杉並区が新たに指定管理者制度の導入を考えようとする場合、指定管理者制度を導入するかしないかを含め、これまでの経緯や利用者の意見なども考慮した十分な議論を行うことを望みたいところです。

⑦特に地域コミュニティ施設については、現在のゆうゆう館の実態も踏まえ、事業者や地域の利用者の方々の意見にも十分耳を傾けていただきたいと思いますが、地域コミュニティ施設は所管の違う機能が1つに複合化されることから、関係各課の連携が重要と考えます。現在どのような体制で議論がされ、最終的な担当所管のあり方についての区の見解をお聞きします。

現在、モデル館として運用されているゆうゆう馬橋館での様子をお聞きしました。多様な世代が利用し、特に小学校が近隣ということもあって、小学生の来館も多いようです。今後、地域コミュニティ施設が地域に増えていけば、放課後や長期休みの学校以外の子どもの居場所としても期待できると思いました。様々な可能性を生み出していくためには地域コミュニティの姿をどう描き、その達成のためにどう運営していくのかがとても重要だと感じました。

⑧以上、地域コミュニティ施設の運営のあり方について質問してまいりましたが、最後に地域コミュニティ施設が区民にとって使いやすく、豊かな関係性が紡げる場所として機能していくために、どのような施設にしていきたいのか、改めて区の見解を伺って、次のテーマに移ります。

<備災を促進するための支援について>

区内の防災公園と言われている桃井原っぱ公園、下高井戸おおぞら公園や都立公園などで、ある市民団体が自ら企画して、体験型の避難所模擬訓練を行っています。私も企画・運営に参加する中で感じるのは、災害に備えることを一般的に「防災」と言いますが、災害は人の意思で防ぐことができないものであり、本来の文字が表わす意味からすれば「災害に備える=備災ビサイ」と呼ぶのがふさわしいのではないかということです。そこで今日はこれまでの体験をもとに杉並区の備災のあり方について質問します。

1.昨年、日本は大きな自然災害に何度も見舞われました。1月の豪雪に始まり、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道地震のほか、非常に強いまま上陸した台風21号などが挙げられます。当区でも職員の方々が被災地に赴き、現地での支援を通して多くを学んでこられたと思います。先日の我が会派の代表質問でも区長より丁寧なご答弁がありましたが、備災の質問の前に、改めて伺います。

1-①主な支援内容やそこでの経験は記録としてどのような形で蓄積されているのか、伺います。

1-②また、それらの記録を全体共有していくことが必要だと考えますが、区の 見解を伺います。

2.さて、防災公園について伺います。

桃井原っぱ公園などの「防災設備を使ってみる」という訓練を通して感じるのは、防災機能としてあるにもかかわらず、いざ使おうとすると実際には使えない、使いにくい点が多いことです。たとえば、車いす用トイレは介助者なしでは便器に移れない、火の効率が悪いかまど、かまどスツールの台を外そうとしてもビスの頭にペンキが塗りこめられてしまって工具が入らないなどなど、使ってみたからわかったことです。そもそもどういうコンセプトで防災公園を整備するのかを、担当所管同士で(防災課とみどり公園課が)話し合われているのか疑問です。これは原っぱ公園に限ったことではなく新しくできた下高井戸おおぞら公園にも言えることです。

少し厳しい指摘をさせていただきました。しかし、杉並区の公園は、WSなどの手法を使い、住民の声を反映させて作ってこられたことを評価するもので、それが「防災公園」とすることで何か不足が生じているのだとすれば、それは残念なことであり、その原因は何なのかを見ていく必要があります。いざという時にあってよかったと言える防災公園にしていくために以下4点うかがいます。

2-①区内には防災公園が、馬橋公園・蚕糸の森公園・井草森公園・柏の宮公園・桃井原っぱ公園・下高井戸おおぞら公園の6か所ありますが、防災公園とはどのように定義づけられている公園で、一般の公園と違うところは何か 伺います。

2-②防災公園の整備についてはエリア的には充足しているのか、それとも今後も増やしていくことをお考えなのかお聞きします。

3点目

2-③今後、防災公園を整備する場合や改修する場合は関係部所の連携が必要だと考えますが、区の考えを伺います。

4点目

2-④公園を点検する際も、防災課とみどり公園課、そして管理事業者も一緒に行うことが必要だと考えますがいかがでしょうか。

3.次に液体ミルクについて伺います。

2011年の東日本大震災後、液体ミルクの導入を求める声が挙がり、2016年の熊本地震で大きくクローズアップされました。これまで私どもは区議会や都議会で、災害時に備え液体ミルクの活用を紹介してきましたが、ようやく昨年の8月、製造規格基準が定められ、今年4月から製品上市(せいひんじょうし)の予定と聞いています。水や熱源が不要であることからライフラインが断たれている間、活用が期待されている液体ミルクですが、課題もまた指摘されています。それは、災害時であっても母乳が基本であり人工乳は代替手段という前提のもと、人工乳を必要とする親子には健康状態をアセスメントしたうえで十分量を手配すること、支援する側が頭ごなしに決めるのではなく家族の状況や希望を細やかに汲むことが肝要であること、一律に配布するのでは本当の意味の支援にならないと専門家も指摘しています。災害時に母親と赤ちゃんが元気でいられるための支援が重要であることから以下質問します。

3-①発災初期の災害対応は主に基礎自治体が担うことになることから、区でも粉ミルクの備蓄はしていると思いますが、人工乳の配布に対して、どのような対応をするかといった考え方は震災救援所マニュアルなどに示されているのでしょうか。また、乳児を持つ親への対応はどのような体制で臨むことになっているのか伺います。

3-②発災直後は水やガス、電気が使えないと哺乳瓶の消毒ができないため、紙コップ授乳が推奨されています。新生児でも紙コップやスプーンでミルクを上手に飲めるそうです。防災セミナーや親子が集まる子ども・子育てメッセのような場などでも紙コップ授乳を知識として伝えていくことが必要だと考えますが、区の考えをお聞きします。

3-③液体ミルクの導入について以前質問した際には、国や東京都の動向を注視していくと いうことでしたが、国内でも流通が始まることを受け区でも検討がされていくものと思います。しかし、消費期限が製造日から6ヶ月(グリコ)や1年(明治)と備蓄品としては短いため、自治体が現物を備蓄し、期限近くになったミルクを保育園などに提供していく「回転備蓄」が良いのか、あるいは、乳業会社と協定を結び、必要が生じたときに回してもらう、つまり自治体が在庫を抱えない方法が良いのか。後者の方が現実的だと考えるところですが、区としても検討が必要だと思います。区の見解をお聞きします。

3-④発災直後は、衛生面が悪化することから(乳児の)授乳環境を整えることが大事です。桃井原っぱ公園で行われるすぎなみフェスタでは「授乳所」と書かれたテントが設営されていて、配慮がされていて良いと思いました。避難所でもいかに早く授乳環境を整えられるかが重要だと考えますが、震災救援所の訓練でも女性の着替えの場とともに授乳所を確保するメニューが必要だと考えますがいかがか、伺います。

3-⑤日本栄養士会が「赤ちゃん防災プロジェクト」として妊産婦・乳児への栄養支援、避難所運用についてガイドラインを策定中のようです。この取り組みに対する区の認識と今後、区としても参考としていかれるのか見解を伺います。

⑥平常時の取組として、横浜市では乳児を抱えるママたちや妊婦さん対象の「子育てママの防災おしゃべりサロン」を開催していると聞いています。本区においても、例えば、子ども・子育てプラザなどで妊婦および小児(新生児・乳児・幼児)を抱える家庭向けに災害アドバイザーの講話を行ったり、参加者同士で話し合ったりする機会をつくり、防災に対する意識を高めてもらってはどうかと考えますが、いかがか伺います。

4.自助としての備災について

内閣府が毎年発行する「防災白書」の平成30年版の中に、「防災に関する世論調査」で自助、共助、公助のどれに力点を置くべきかという意識調査の結果がありました。それによると、2002年と2017年の比較では、25%あった公助は1/4の6%になり、逆に14%あった共助は25%に増え、驚くのは18.6%だった自助が約40%と倍以上になっています。しかし、意識していてもなかなか実行に移せないのが自助です。

これまで私が参加してきた市民企画の体験型避難所訓練では、参加者同士の情報交換タイムがあって、災害に備えていることを紹介するのですが、備蓄品や工夫を紹介できる参加者はごくわずかです。また、区報にイベントの案内を載せた際、持ち物として「避難所生活で必要と思うもの」と記載したのですが、「何を持っていったらいいのか」という問い合わせが主催者に押し寄せ、対応に苦慮したという声をもらいました。そこで伺います、

4-①公助の充実に取り組んでこられた区として、防災白書にある自助に対する意識の高まりに対しどのような感想を持っておられるか、またどのように対処されるのかお聞きします。

地域で開かれる震災救援所訓練に参加していても、震災救援所に行けば備蓄品で何とかなると漠然と思っている区民も多いように感じます。ところが備蓄倉庫の中を見学しても、ここには何がどれだけ入っているというような具体的な説明はありません。昨年おおぞら公園で私たちが企画した防災訓練で倉庫の中の状況を見て、これは自分で何とかしなきゃダメだと気付いたと感想を残してくれた参加者がいました。

4-②これまで区は自助に対してはどのように区民に伝えてきたのか。そのことが浸透しているのかどうか区の認識を伺います。

災害に備えることについて、身近な場所で地域の人たちと集まって具体的かつ現実的な事柄について話し合う場も必要だと思います。

4-③自治体職員による防災出前講座が各地で実施されていますが、杉並区でも「備災(自助)のすすめ」をテーマに地域でごく一般的な区民が一定数集まったら、職員が出前するといった取組みを行うことも有効ではないかと考えますが、見解をお聞きします。

5.最後に、危機管理室、防災課は、区民の命を預かる重要なセクションです。大災害が発生した場合、対策本部を立ちあげ、陣頭指揮をとるのは首長ですが、首長は福祉や環境、土木など、さまざまな分野で責任を持つ人であり、防災や危機管理の専門家ではありません。だからこそ、防災を熟知した人が、例えば、前の質問でも述べた防災公園を作る際に助言できる、すでに避難場所として設定されている箇所を検証して区に助言できる、また、そういう方がいることで「防災の達人」となれる職員の育成にもつながる、そんな役割を発揮できる防災の専門家を常勤でなくとも危機管理室の職員として配置することも必要ではないかと考えることから、その検討を要望して私の質問を終わります。

生活者ネットすぎなみ109号発行 2018.11.15

第3回定例会一般質問と答弁 2018.9.13奥田雅子

<ケアラー支援の取り組みについて>

Q1】ケアラーが健康でその人らしい生活が送れるように、支援の在り方を分野横断的に議論することが求められていると思うが、区の考えと今後の展望について伺う。

【A1 区長】 ケアラー支援という言葉で質問をいただいているが、私からは介護者支援の在り方としてお答えする。
奥田議員より「お孫さんが祖母の介護で友達や学業、仕事などを犠牲にされた事例」の話があったが、これまで私も、親の病気で子どもが介護や家事をせざるを得ない状況になっている事例があるという話を耳にすることがあった。

この間、区では緊急ショートステイ事業や介護者ヘルパー派遣など、高齢者や障害者など介護者支援のサービスを充実してきた。

しかし、昨今の晩婚化による出産年齢の高齢化や核家族化などの社会状況の変化を踏まえると、議員のご指摘のとおり、なお一層、高齢者から障害者、子ども分野などで、介護者支援について、幅広く議論を深めていく必要があると認識している。

これまでも、在宅医療・生活支援センターでは、複合的な課題を持った事例に対して、支援会議で分野横断的に対応策を検討し支援してきたが、今後は、この支援会議において、介護支援等も十分念頭におき、検討を進めていく。

こうした事例を丁寧に積み重ねながら、介護される側も介護する側も、健康でその人らしい生活が送れるよう、区としても介護者支援等に総力をあげて取り組んでいく。

Q2】 杉並区の介護者支援事業はどのようなものがあるか。またその目的について伺う。

【A2】 高齢者担当部長】 家族介護者支援事業には、身体的負担の軽減を目的とした、「介護用品の支給」や「ほっと一息、介護者ヘルプ」、精神的負担の軽減を目的とした、「認知症高齢者家族安らぎ支援」や「介護者の心の相談」事業、予期せぬ事態等への対応として、「緊急ショートステイ」と「徘徊高齢者探索システム」がある。そのほかに、介護の知識や技術の習得を目的とした「家族介護教室」などがある。

Q3】 緊急ショートステイの利用手続きについて、介護者が区の窓口に来られない事情がある場合の対応はどうなっているのか。また、家族介護者以外の第3者でも可能か伺う。

緊急ショートステイをスムーズに利用できるよう手続きの改善が必要だと思うが、区の見解を伺う。

【A3 高齢者担当部長】 入所手続きは、区の窓口に来所いただくか、電話とファックスにより行っており、高齢者の日常生活の状況等がわかる方であれば、ケアマネなど第三者でも可能である。

また、手続きについては、これまでに、家族介護者のご要望を受け、前日まで申し込みを受けるよう改善を行った。

なお、添付書類の日常生活動作調査票とケアプランは、受け入れ施設の態勢や高齢者の安全を担保するために必要であり、引き続きお願いしたいと考えている。

今後も家族介護者のご要望に耳を傾け、利用しやすい事業となるよう努めていく。

Q4】 認知症高齢者や寝たきり高齢者などを介護している家族介護者は、容易に外出して相談する機会が少ない。ケアラーズカフェを出前するようなサポーターの訪問などの仕組みを取り入れ、家族介護者を支援すべきと思うが、区の見解を伺う。

杉並区は早期から介護者支援に取り組んできたと評価するが、現行の仕組みの中で課題は何か伺う。

厚労省が発行した「家族介護者支援マニュアル」に「介護者本人の人生の支援」というサブタイトルが入ったことは画期的である。区はこのマニュアルをどう受け止め、活用していくのか伺う。

【A4 高齢者担当部長】 家族介護者の支援のため、様々な事業を展開しているところであるが、高齢者虐待が増加傾向にあるのが実態である。虐待の多くは、介護疲れによるストレスの蓄積、介護の知識や技術の欠如などに起因しているものだが、認知症高齢者の増により、介護のために外出しづらく、孤立しがちになっている介護者が増えていることが、虐待件数の増加の大きな要因になっていると考えられる。

このため、高齢者とその家族がお互い尊重しながら暮らせるよう、孤立しがちな介護者に必要な情報を届け、介護による心身の負担を軽減するための支援の充実が課題となっている。

この中で、提案の容易に外出できない介護者や相談の場のない介護者をボランティアが訪問することも、有効な支援策と考えている。

さらに、働きながら親の介護をしている子は、時間に余裕が持てず、介護のため自分の楽しみや時間を犠牲にしたり、離職を余儀なくされている例も増えている。

今般、厚労省が発行したマニュアルで示された、介護者の望む人生をも支援するという視点は重要なことと捉えており、今後その視点を踏まえた支援を具体化していくことが、新たな課題であると考えている。

Q5】 介護者の心の相談は、臨床心理士に相談ができ、好評だと聞いている。相談終了後に臨床心理士が地域のケアラーズカフェにつなぎ、介護者支援が継続できた事例があると聞くが、実情について伺う。

【A5 高齢者担当部長】 介護者の心の相談事情についてだが、家族介護者や介護職の精神的健康の支援や離職防止などを目的に平成21年から実施しており、現在、臨床心理士1名が相談業務を担当している。ご指摘の事例は、相談員が地域のケアラーズカフェの情報を提供したことで、介護者が継続的に支援を受け、心の支えを得ながら介護を続けることができているというものである。

今後も、継続的な支援が必要な介護者に対し、ケアラーズカフェなどの地域資源も含め、必要な情報を適切に提供していく。

Q6】 ケアラーは自分のことを後回しにしがちである。家族ケアラーの健康調査も必要ではないか。また、要介護者の支援に入る際に家族介護者の状況に目配りし、必要な支援につなげられる専門員の配置やアセスメントを検討するべきと考えるが、区の所見を伺う。

【A6】 高齢者担当部長】 健康状態については、杉並区高齢者実態調査において、経年的に把握しているところであり、「よい」「まあよい」を合わせた割合は徐々に増えている状況だが、今後も健康状態の把握を続けていく。

また、専門員の配置等についてだが、家族介護者の状況に目配りし、必要な支援につなげる役割は、ケアマネジャーが担うものであり、ケアプランは介護者への支援も含めて作成することが求められている。今後もケアマネジャーの家族支援の質の向上を図ることで対応していく。

Q7】 杉並区においてもヤングケアラーが存在していると考えるが、区のヤングケアラー問題の認識について伺う。

【A7 保健福祉部長】 これまでも、区の子ども家族支援センターや在宅医療・生活支援センター等における様々な相談を通して、子どもが自らの学習や生活よりも、保護者に対する介護や支援を優先せざるを得ない状況になっているケースを把握することがあった。

高齢化が進む中で、今後は、同様の相談が増えてくると予想される一方で、そのような状況にある子どもは周囲から見えにくい存在であることが多いとも言われている。

従って、区としては、各種相談部門の職員が、研修等を通して、「家族の中で介護を担う子ども」に関する理解を深めるとともに、家族の介護等の背景に同様な問題があり得ることを十分に意識して相談対応に当たるよう、努めていきたい。

【Q8】 ヤングケアラーは、遅刻や欠席、忘れ物が多い等、子どもの学校生活への影響が顕著となっている。学校では、このような子どもがいた場合、どのような対応をしているのか伺う。

子ども達に一番身近に接する小中学校の教職員やSSWに対して、ヤングケアラーの存在を前提にした内容を研修に盛り込むことも必要と考えるがいかがか。また、その上で実態把握に努めるべきと考えるが区の所見を伺う。

【A8 教育企画担当部長】 子どもたちの抱える課題は不登校やいじめなどの自分自身にかかわることや、暴力や虐待、生活困難などの家庭状況に起因することなど様々である。学校においては、子どもの行動や表情、服装や健康状態等の変化や子どもとの日常的なコミュニケーション等を通して、様々な視点から実態把握に努めている。こうした実態をもとに、学級担任だけでなく、管理職や養護教諭、スクールカウンセラー等で構成される校内委員会において対応方針を明確にし、家庭とも密に連携を図りながら対応している。特に、家庭環境が影響し、学校生活に様々な影響を及ぼしている場合には、スクールソーシャルワーカーや子ども家庭支援センター、福祉事務所等の関係諸機関につなげ、子どもが安心して学校生活を送ることができるよう支援している。

研修については、これまでも、子どもたちの実態を把握し、問題の早期発見、早期対応、保護者や関係機関等との迅速な連携等について実施してきている。今後は、これらの研修において、学校生活に顕著に影響を与える要因の一つに「家族のケア」があることを示し、各学校が、的確な実態把握のもと、保護者や関係機関と連携した対応ができるように支援していく。

Q9】 杉並区におけるダブルケアラーの実態をどう認識しているのか。在宅医療・生活支援センターで取り組んだ実績はあるのか。ある場合にはどのような対応をしたか伺う。

【A9 保健福祉部長】 先ず、区におけるダブルケアの実態であるが、委員ご指摘のとおり、晩婚化やそれに伴う女性の出産年齢の高齢化等の背景から、今後益々増えていくものと捉えている。このことから、区としては、まずは、子育てと介護の制度の縦割等による問題の解決を図るなどのダブルケア支援に総力あげて努めていかなければならないと認識している。

次に、ダブルケアの実績については、子ども分野、高齢者分野等の各窓口において、複数の相談を受け付けているが、より困難事例を所管する在宅医療・生活支援センターにおいて、1件となっている。

当該センターの対応についてであるが、子ども、障害、高齢者の各分野の相談機関等を一堂に集め、支援計画を作成するための会議を開催している。子育てと介護の各分野においては、作成された支援計画に基づき、適切な支援を進めているところである。

Q10】 京都府が「仕事と子育て―両立支援ガイドブック」を作成し、介護や子育てをしながら仕事を続けていくための必要な情報がまとめられている。区も分野を超えた情報を一元化した媒体を作成すべきと考えるが所見を伺う。

【A10保健福祉部長】 現在、高齢者、子育て、障害者担当の窓口では、その相談内容によって他の窓口への案内が必要なときには、他の分野とも連携し、丁寧に対応しているところである。

また、仕事と介護・育児の両立が必要な方に、必要な情報を伝えるための媒体の充実は、サービスの量や質の充実とともに大切な取り組みであると認識している。

ご指摘のあった介護や子育て等、分野を超えて一元化した媒体の作成については、区としても必要であると認識しており、他自治体の取組などを調査、研究し、工夫していく。

Q11】 区内にはケアラーズカフェ、子ども食堂、サロンなど多様な地域資源がある。このような活動・事業について把握しているか伺う。また、これらの地域資源と連携、支援しながらの地域づくりを進めることが重要と考えるが、区の見解を伺う。

これら区民発の居場所事業等への具体的支援策について区の所見を伺う。

【A11 高齢者担当部長】 区内サロン等の地域資源について、区は介護者団体やケア24、社会福祉協議会などを通じて随時、把握に努めているところである。また、ケア24ではサロンやカフェなどの運営団体と連携して支え合いの地域づくりを進めているところだが、今後の地域包括ケアシステムの深化・推進に向けて、こうした運営団体と区及びケア24が、地域の課題を共有し共に対応策を考える関係を築くことは、益々重要なものになると考えている。

次にサロン等の継続に向けた具体的な支援策についてだが、これまでも高齢者を支援する事業、活動等をまとめた「杉並区生活支援サービス・活動紹介BOOK」において、担い手を募集している団体を案内している。今後も、ケア24のたより等において、スタッフやボランティアの役割を紹介するなど、人材の確保のための支援の充実を図っていく。

第3回定例会一般質問 2018.9.13奥田雅子

いのち・平和クラブの一員として、ケアラ―支援の取組について質問いたします。

「ケアラー」というのは在宅で家族のケアを担当する人、すなわち介護を担っている人のことを言います。介護者というと一般的に高齢者介護のことを指す場合が多いのですが、家族介護を担う人の状況はさまざまです。家族が高齢である場合だけでなく、病気、障害、事故の後遺症、薬物やアルコール中毒、引きこもりなどの理由によりケアが必要となったとき、それを家族のだれかが担当することになります。育児も家族ケアのひとつと言えます。ふつう、高齢者は介護、障がい者は介助、傷病者は看病・看護という具合に呼称が違っていますが、私はこの間、ケアラー支援の活動に取り組む団体の勉強会に参加する中で、家族介護者全体に共通する問題があることに気づかされました。

介護の対象がどんな場合であれ、家庭という狭い世界の中で困難を抱えている家族介護者の問題を、基礎自治体は人の尊厳にかかわる問題としてとらえる必要があると考え、今回の質問にあたり「ケアラー」という言葉を意識的に使うことにしようと思います。

2000年の介護保険制度導入から18年が経過し、この間、高齢化の一層の進展により、介護保険制度は改定のたびに財政の見直しを迫られ、利用者負担の増大を余儀なくされてきました。介護の社会化をめざして始まった保険制度ですが、いま再び家族ケアラーの負担が大きくなっています。

しかし、世帯構造は大きく変化しており、厚労省の2016年調査によると65歳以上の「単独世帯」「夫婦のみ世帯」の割合は2016年には約6割にまで高まっています。さらに、「親と未婚の子のみ の世帯」の割合も2001年15.7%から2016年には20.7%と1.3倍になっています。

主たるケアラ―の7割以上が家族で、高齢化も進んでいます。2001年と2016年の比較では、65歳以上同士は40.8%から54.7%に、75歳以上同士は18.7%から30.2%になっており、ケアラー自身の体力も低下し十分な介護はできない状況です。

厚労省の「2015年度介護保険事業状況報告」および総務省の「2016年社会生活基本調査」によると、2016年の要介護者数は約620万人でこの15年間で約2.4倍。それに伴い家族ケアラーも2016年には約700万人と1.5倍に増加し、年代は30代以下が全体の約1割、40・50代が約4割、60代以上が約半数を占めており、男性のケアラーも約4割と増加傾向にあります。総務省の2012年調査では、介護離職も年間約10万人と言われています。

また、子育てと介護を同時に担ういわゆる「ダブルケア」の推計人口は2012年で約25万人(女性約17万人・男性約8万人)で、平均年齢は男女とも40歳前後と平均に比べ若く、女性の約半数が仕事をしていることが、内閣府の2016年の調査報告書で明らかにされています。また、ダブルケアには子育てと介護以外にも両親同時介護や障がい者と高齢者の介護など1つの家庭で複数の介護を担っている現状があります。

他にも、8050問題や10~30代のヤングケアラー問題、介護離職後の再就職の問題など、ケアラーを取り巻く問題は多々あり、いずれも健康や経済状況の悪化、社会的孤立などを引き起こす原因となっています。個々のケアラーへの対応だけでは解決しきれず、ケアラー全体にかかわる社会の問題として捉えることが必要です。地域包括ケアシステムにケアラー支援は欠かせないものであり、区における現在の介護者支援事業がこれまでのままでよいのか、もっと掘り下げた検討が必要ではないかと考えます。

そこで、まず、杉並区の現状について伺います。

Q1. 杉並区の介護者支援事業には多様なメニューがありますが、具体的にどのようなものがあるのかお示しください。また、これらの導入目的についてお聞きします。

Q2. 個々の介護者支援事業について伺いますが、

緊急ショートステイについて、介護している家族が病気やけが、葬儀などの緊急時に使えるサービスだと認識しています。しかし、利用手続きとして事前に利用申請書や日常生活動作調査票、ケアプランなどを区の窓口に提出することが必須となっています。介護している家族が病気やけがの場合はわざわざ区の窓口にまで出向いて申請することは難しいと思いますが、そのような場合はどうしているのか。また、申請はたとえば近所の人のような家族以外の第3者でも可能なのか確認します。

Q3. 緊急ショートの利用者からは手続きについて改善の声は届いていないのか。緊急故にもっとスムーズに利用できることが必要だと考えますが、区の見解をお聞きします。

Q4. 次に認知症高齢者安らぎ支援について、認知症高齢者の介護をしている家族の休息のため、研修を受けた安らぎ支援員を派遣し、家族や認知症高齢者の話相手をするというものと認識しています。これは介護者の会などに行きたくてもいけないケアラ―支援という側面もあると思いますが、利用実績があまり多くないようです。杉並区でも家を空けられないケアラ―のお宅に、「ケア友」と称する介護者サポーターが複数で訪問するという、「ミニカフェ」をデリバリーする取組がケアラ―支援団体によって行われています。ケアラー側の負担にならないよう訪問する側が飲み物やお菓子を持参し、茶話会のような雰囲気の中で様々な話題に広がり、結果としてケアラ―のエンパワーメントにつながっていると聞きました。このような取り組みを区のしくみに取り入れてはどうか、区の見解をお聞きします。

Q5. 次に介護者心の相談ですが、臨床心理士と共に介護者が心の葛藤を整理・相談ができるメニューとして好評だと聞いていますが、決まった期間が終了した後のフォローができる場につなぐことが必要だと考えます。区内でケアラー支援に取り組むケアラーズカフェの運営事業者から、心の相談を担っている臨床心理士からケアラーズカフェに繋がってくる事例があるということを聞きました。相談者が地域とつながるという意味では重要な視点だと思いますが、どの臨床心理士も同じような対応がなされているのか、伺います。

Q6. 杉並区は早くから介護者支援に取り組んできたことを評価していますが、家族ケアラー支援の仕組みの中で課題はないのか。区の認識を伺います。

ケアラー支援団体が行ったインタビュー調査では、「介護に追われていても、社会・近隣とのつながりを維持したい」とか「学業・仕事・キャリア形成にも皆と同じように挑戦したい」「心と体が壊れる前に助けてほしい」「生活保護を受けずに暮らすため社会復帰の支援が欲しい」「介護される側だけでなく、する側にも社会的な権利を認めてほしい」など切実な声が寄せられています。そして、「気軽に休息がとれる機会」や「ケアラー自身が急病などの時の対応」さらには経済的支援策として「在宅介護手当」や「年金受給要件に介護期間を考慮する」と言った要望も高いようです。

Q7. 特にケアラーは自分のことはついつい後回しにしてしまいがちで、大事に至る前の予兆や緊急性をキャッチするために家族ケアラーの健康調査も必要ではないでしょうか。要介護者の支援に入る際にケアラーの状況にも目配りでき、必要な支援につなげられる家族ケアラー支援専門員のような人材の配置やアセスメントについて検討すべきと考えますが、いかがか、区の見解を伺います。

次に、昨今、関心が高まっている「ヤングケアラー」「ダブルケアラー」「介護離職」について考えていきます。

「ヤングケアラー」とは家族にケアを要する人がいて、家事や家族の世話などを行っている18歳未満の子どものことですが、ここでは30歳代くらいまでを含めた若者のケアラ―について考えます。慢性的な病気や障害、精神的な問題などのために、家族の誰かがケアを必要とし、そのケアを支える人がいない場合、未成年の子どもであっても大人が担うようなケア責任を引き受けざるを得ない状況が生じています。

成蹊大学准教授の渋谷智子(ともこ)さんの著書『ヤングケアラー』では、世界に先駆けてイギリスが1980年代末から実態調査やヤングケアラー支援を行なってきた事例が紹介されています。一方日本では、総務省が2012年に行った調査では15~29歳の介護者の数として17万7600人という数が挙げられていますが、子どもや若者が家族のケアを担うケースへの認識自体、まだ十分に広まっていないと述べています。2025年には団塊世代が75歳を迎え「大介護時代」が到来すると言われる日本社会で、施設は重度の高齢者を中心に受け入れ、基本的には在宅福祉を充実させる方向性のもと、家族ケアラーの負担が増大していき、世帯人数の縮小、共働きやひとり親世帯などであればなおさら、大人も余裕がなくなり、若者や子どもまで介護やケアに動員されるケースは今後ますます増えると指摘しています。

同書ではまた、2015年に南魚沼市、2016年に藤沢市が市の教育委員会の協力のもと、市内の公立小中学校・特別支援学校のすべての教職員を対象に行ったアンケート調査に触れています。両市とも6割の教職員から回答が寄せられ、南魚沼市では25.1%、藤沢市では48.6%の教職員が家族のケアをしているのではないかと感じた子どもがいたと回答しています。藤沢市の数字が高い背景には、アンケート調査に先立って市の学校関係者の間でヤングケアラーに関する情報がある程度共有されていたこと、また、外国に繋がりのある子どもが多くみられるこの地域において、先生たちが困りごとに直面している子どもにきめ細かに対応する「支援教育」の考え方が根付いていたためではないかと推測しています。いずれにしても、小中学生の中にも家族の介護を手伝いではなく主体的に関わっている子どもたちが少なからずいるということが明らかになりました。世田谷区においては高齢福祉課が2014年に区内の居宅介護支援事業所223ヶ所に対しヤングケアラー実態調査を実施しています。73.5%からの回答があり、36事業所からヤングケアラーの存在があるという回答がありました。その内、10代の介護者9名、20代の介護者51名の存在が明らかになりました。いずれの調査からもヤングケアラーの課題として、介護に対する情報不足や相談先がわからないことや就労支援や仕事と介護の両立ができる仕組みがないこと、介護技術や家事スキルがない、ヤングケアラー同士で情報交換や交流できる場が欲しいなどがあり、必要な支援がきちんと届いていない実態が浮き彫りとなりました。この問題は2016年の予算特別委員会でも生活者ネットワークの曽根文子がヤングケアラ―について取り上げていますが、改めて質問をいたします。

Q8. 近隣の世田谷区でもヤングケアラーの存在があることが分かりました。杉並区においても少なからずヤングケアラーは存在していると考えますが、区はこのヤングケアラー問題についてどのような認識をもっているか、お聞きします。、

Q9. ひとり親や精神疾患の親を持つ子どもの場合が多い傾向にありますが、ヤングケアラーは遅刻や早退、欠席、忘れ物、宿題をしてこない、衛生面や栄養面が思わしくない、部活などの課外活動ができないなど、子どもの学校生活への影響が顕著となっています。このような子どもがいた場合、学校はどのような対応をしているのか確認します。

ヤングケアラーはケアを担うことで、自分の学習、心身の健康、生活全般に影響がおよび、将来の選択が大きく変わってくることもあり、これは「子どもの人権」に係る問題です。ヤングケアラーが子どもとして普通に過ごせるための配慮は家庭や学校だけでなく、社会全体で早急に取り組むべき事柄だと考えます。

10代から20代後半まで祖母を介護した元ヤングケアラーは「僕は祖母の介護とひきかえに、友達、学業、仕事、そして時間を失った。本当は自分を理解してくれる人がほしかった。誰か助けてと叫びたかった。看取ったあと、周りからは「おばあちゃんは孫に介護してもらって幸せだったね」と言われたが、僕が本当に欲しかったのは、僕と祖母の幸せが両立できる生活だった」とインタビュー調査に応えています。周りの大人は何をしていたのかと怒りさえ覚えますが、こういう子どもをひとりもつくってはならないと思います。

Q10. 区でも子どもたちに一番身近に接する小中学校の教職員やSSWに対して、ヤングケアラーの存在を前提にした内容を研修に盛り込むことも必要と考えますがいかがか。また、その上で実態把握に努めるべきと考えるがいかがか、区の見解をお聞きします。

次に「ダブルケアラー」についてお聞きします。

晩婚化、晩産化、少子高齢社会、家庭の小規模化などが要因となり、異なるニーズを同時に満たすことを要求されることや、制度が縦割り故、複合化するケア課題にスピーディに対応できない、働き続けることが困難などの問題があります。

Q11. 杉並区におけるダブルケアの実態についてはどのような認識でしょうか。今年度、在宅医療・生活支援センターが開設し、そのような問題に取り組んだ実績はあるか。ある場合、どのような対応がなされたのかお聞きします。

Q12. 京都府の女性活躍・ワーク・ライフ・バランス推進担当が「仕事と子育て-両立支援ガイドブック」を作成し、ダブルケアをしながら仕事を続けていくために必要な情報が分野横断的にまとめられています。区においても分野を超えた情報を一元化した媒体が必要ではないかと考えますが、見解をお聞きします。

次に「介護離職」についてですが、2012年に民間のシンクタンクが行った「介護と仕事の両立支援に関する実態把握のための調査研究」によると、自分の意思で介護に専念したのは4割。無職の人の内、就業希望している人は40歳代で8割弱、50歳代で約5割、60歳代で約3割。本当はやめたくなかったという本音や仕事を辞めて介護に専念することで、かえって精神面、肉体面、経済面の負担が増したということが見えてきました。また、勤務先の「仕事と介護の両立支援制度」を利用していない人が5割前後もあり、勤務先に相談した人は約1割しかいません。

一方、企業の取組みでは介護をしている従業員を把握しているのは51.7%、両立支援制度の開始時に面談をしているのは32.6%、逆に両立支援制度を促すことなどを何もしていない、が30.1%、介護保険制度に関する情報を提供している、が18.8%、提供していない、が67.9%となっています。

ケアラーが望む職場の支援は残業をなくす・減らすこと、出社退社時刻を自分の都合で変えられることにあります。

働くケアラーの声を紹介すると「経済的に困窮することが介護者のもっとも恐れていること。欧米のようにケアラーへの給付がほしい。これだけ介護離職が続く原因は仕事との両立が無理だからである。看てもらっている人の人権はあるが、ケアラーの人権がないのが今の日本の介護制度である。また、介護が終わったケアラーへの社会復帰の道筋も制度としてつくるべき」と語っており、問題を端的に表しています。介護離職防止という視点での取組みについては、企業、自治体ともに遅れていると言わなければなりません。

2016年6月の閣議決定「ニッポン一億総活躍プラン」では介護離職ゼロの実現が掲げられ、第7期介護保険事業計画に向けた基本指針案では「介護に取り組む家族等への支援の充実」が新設されました。

また、「就労継続や負担軽減の必要性」「必要な介護サービスの確保、家族の柔軟な働き方の確保、相談・支援体制の強化」も示されました。

今年3月には厚労省から「家族介護者支援マニュアル」が発行され、これからの家族介護者支援施策のめざす方向性として、

家族介護者を「要介護者の家族介護力」として支援するだけでなく、「家族介護者の生活・人生」の質の向上に対しても支援する視点をもち、要介護者と共に家族介護者にも同等に相談支援の対象として関わり、共に自分らしい人生や安心した生活を送れるよう、地域包括支援センターの事業主体である市町村はもちろん、多機関専門職等と連携を図って、家族介護者にまで視野を広げ、相談支援活動に取り組むという視点を地域包括支援センターの事業に活かすこと求めています。

このように国も家族介護者支援を強化していく方向を打ち出しています。

Q13.この家族介護者支援マニュアルでは「介護者本人の人生の支援」というサブタイトルが入ったことは画期的です。区は、このマニュアルをどのように受け止め、活用していこうと考えているのか、お聞きします

最後に市民によるケアラー支援についてお聞きします。

地域の中ではケアラーズカフェや介護者の会などが少しずつ広がりを見せています。この杉並区において、介護保険制度導入後早い段階から孤立しがちな介護者を地域につなげるために、介護者サポーター養成が行われ、そのサポーターと家族ケアラーで介護者の会をつくってきました。また、ケアラーズカフェでは男性ケアラーやヤングケアラーなど同じ立場の者同士でつながり合う取り組みなども実施されています。ケアラーは信頼できるスタッフがいて困っていることを気軽に相談でき、新しい情報が手に入る場を求めています。一方、サロンやカフェに関わったスタッフは、様々な立場のケアラーの話を聞くことで、多様な暮らしへの理解が深まり、ケアラーへの支援が必要であることを地域や社会に発信できたこと、そして活動を通して新しい友人・知人が増えた、と感じています。今後、介護者サロンやカフェが地域で継続的に運営されていくために安定した開催場所の確保やスタッフの研修、広報活動などを行政や地域包括支援センターなどとも連携して作っていくことが必要です。

今後、困難を抱えるケアラーがますます増えると予想されますが、制度や行政サービスだけでは支え切れない部分には地域の力が必要です。身近な地域の中における拠点づくりは地域包括ケアシステムを定着していくための要になる取組みです。場と人、情報が交差し、お互いに支え合える地域づくりが重要であることを常々私は訴えてきました。今回はケアラー支援に焦点を当てて質問してきましたが、区内にはケアラー支援のほかにも子ども食堂や学習支援、緩やかな居場所・サロンなど様々な切り口での地域の拠点が存在しており、それぞれが連携し、重要な地域資源として役割を果たしていくための仕掛けが必要ではないかと考えています。

そこでお聞きします。

Q14.現在ある多様な区民主体の活動・事業について区はどの程度把握しているのか。どの相談窓口に行っても、多様な地域資源とつなぐという意識は重要です。区と共に地域づくりのパートナーとして連携、支援していくことに対する区の見解をお聞きします。

Q15.また、これらの区民発の活動・事業などが継続していくための支援も必要であり、具体的に区が行える支援方法にどのようなことがあるのかお聞きします。

ケアラ―の早期発見・早期支援・継続支援が重要なカギです。ケアラーを孤立させない、追い詰めない仕組みや制度をどう作るか、区の姿勢が問われています。ケアラー問題は社会的損失にもつながることでもあり、ケアラーを取り巻く問題を総合的にとらえ、対策を打って行くことが必要です。

要介護者にはケアプランがあるように、ケアラ―にはライフプランが必要です。ケアラーの心身の健康を守り、ケアラーと地域をつなぎ、情報を提供するツールとして開発された「ケアラー手帳」を取り入れていくことも一案かと思います。

ケアされる人の支援法は介護保険法、老人福祉法、高齢者虐待防止法、障がい者総合支援法などありますが、ケアする人の支援法はないのが現状です。今後、ケアラー支援を社会問題として解決するにはケアラー支援法や自治体独自の条例づくりも必要ではないかと考えるところです..

そこで、最後の質問です。

Q16.ケアラ―が健康でその人らしい生活が送れるように、ケアラ―支援のあり方を当事者も交えて分野横断的に議論していくことが求められていると思いますが、区の考えや今後の展望についてお聞きして、私の一般質問を終わります。

生活者ネットすぎなみ108号発行 2018.7.15

108号最終

最終ウラ

生活者ネットすぎなみ107号発行 2018.4.10

杉並生活者ニュース107p1

生活者すぎなみ107p2

生活者すぎなみ中面107p3

杉並生活者ニュース107号p4

 

第2定例会一般質問と答弁 2018.5.30奥田雅子

<待機児童ゼロの実現と今後の課題について>

【Q1】 今年の認可保育所の利用申し込み一次調整が終了した時点で、未内定者が1,067名いたと聞いているがその後の待機児童ゼロに至るまでの取り組みと経過を伺う。

【A1 子ども家庭担当部長】 本年4月の待機児童ゼロ実現に至るまでの第1次利用調整後の経過に関するご質問にお答えする。認可保育所入所申し込みのうち、第1次利用調整終了時点では未内定者は1,067名であった。この方々に対しては、区保育室及び区定期利用保育事業を含めて第2次利用調整を進めるとともに、認可外保育施設の利用を選択された方々の確認を行い、その結果、利用施設の決定に至っていない方が372名となった。その後この372名に対し個別に電話やアンケート調査により家庭の状況や意向の確認を行ったうえで、認可外保育施設などの利用可能な施設等をご案内するとともに、国の新定義に基づき、待機児童数から除外となる事由に該当するか否かの判断を慎重に行った結果、「待機児ゼロ」となった。

【Q2】  2010年度以降、区は認可保育所を核とした保育施設に取り組むように舵を切っているが、そうした政策転換をしたのはなぜか。

【A2 子ども家庭担当部長】 かねてから区長が言っているとおり、都市部における保育需要が増加し続け待機児童の解消が重要課題となる中で、区保育室や認証保育所等の西武といった緊急避難的な対応ではなく、保育を必要とする保護者のニーズを踏まえた認可保育所を核とした整備こそが、根本的な課題解決につながるとの確固たる考えに基づき、鋭意取り組んでいる。

【Q3】 認可保育所を開設するのに2年が必要といわれてきた理由を確認する。また、2016年度「すぎなみ保育緊急事態宣言」を発し、区有地などを使い確実にスピード感を持って整備を進める緊急対策に踏み切ったが、これによってどのような変化があったのか。

【A3 子ども家庭担当部長】 区が認可保育所を整備するに当たっては一定規模以上の面積を有するなど様々な条件を満たす用地を確保してから、施設の設計や建築確認とうの手続きを経て工事を行うこととなるが、一般的にはこれらを通して約2年の期間が必要になる。

一方「「すぎなみ保育緊急事態宣言」を踏まえて実施した、平成28年度の「待機児童解消緊急対策」では、既存の区誘致を有効活用して民間事業者が施設整備を行うという、これまでに例のない手法を用いることで、当該年度内に整備を完了することができた。

こうした「緊急事態宣言」後の変化としては町内に置いては、区長を本部長とする「待機児童解消緊急対策本部」を設置して、組織横断的な役割分担のもと、職員一丸となり緊急対策に取り組んだことが挙げられる。また区民をはじめ、多くの保育事業者に、本区が「待機児ゼロの実現に向けて全力で取り組む自治体」であることの理解が広がったことも大きな変化の一つと考える。

【Q4】 2010年度以降、認可保育所数、定員数ともに倍増しているが、認可保育所整備率及び入所内定率はどのように改善されたのか。

【A4 子ども家庭担当部長】 認可保育所整備率は、2010年4月に24.7%であったものが、本年4月には42.4%と、この8年間で約18ポイント増加している。認可保育所等入所内定率については、2010年4月が62.7%、本年4月が74%と同じく8年間で約11ポイント増加している。

【Q5】 認可保育所に入所できなかった方は、認証保育所等の認可外保育施設を利用してきたと思うが、この間の認可外保育施設の入所状況の推移を伺う。

 認可外保育施設の中には、家庭福祉員やグループ保育などその特性を見極めながら残していく保育施設として支援する必要があると思うが、区の見解を伺う。

【A5 子ども家庭担当部長】  認可外保育施設の入所者数は、「すぎなみ保育緊急事態」を宣言した平成28年4月時点で1,130名でしたが、認可保育所に整備を一層加速化したことで、翌年4月が866名、本年4月が363名と大きく減少している。このことから認可保育所入所見未定者の受け皿としての認可外保育施設の役割は薄れてきている実態にあると受け止めている。

こうした状況を踏まえ、この間区では各認可外保育施設の意向や個別事情に応じた認可化移行を支援するほか、家庭福祉員やグループ保育を含め、各施設がより一層その特長をいかして利用者に選択される施設運営を行っていくために相談や地用案内等の支援を行っている。今後とも、各認可外保育施設に寄り添った適切な支援等に努めていく。

【A 区長の追加答弁】 待機児問題でいろいろご指摘いただいた。

認可外施設に入所している隠れ待機児童と言われる子どもたちについてだが、杉並区は23区の中でも認可外保育施設を多く抱えている。なぜそうなったかと言えば、後手に回ったと言えるが、その時々の保育需要が増え認可が足りない時に、一人でも預け先を確保するという緊急対策をやってきた結果として、認可外施設を多く抱えることになった。その時々の状況の中でできる限りの救済をやっていくという姿勢のもとで、保育室や認証保育所が増えてきた。2,500人以上の認可外施設があったと記憶している。区長就任前1,000人、就任後1,500人の割合。窮状にあえぐ人を何とか救うためのベストの策としてやってきた。ただ、認可外施設の補助金のあり方については国でも議論になっており、国の検討会の座長を増田寛也顧問が務めていることもあり、たびたび意見交換している。

 

救済措置は自治体の政策判断で行ったことだ。最終的には首長判断で行ったことであるから、自らの自治体の政策判断でやったことについては自ら責任を取ることが自治自立の考え方だと思っている。したがって、それにどう対応していくかと言えば、自分たちで行った緊急対策が長引けば長引くほど財政の負荷がかかってくる構造となっているため、不足している認可保育所の整備をより加速化させて、住民ニーズに応えるのは必要なこと。緊急対策という政策の、きちっとした出口戦略というか後のフォローとして、今後も必要だと思っている。

 

もう一つ、関連して認可外施設をどうしていくかと言えば、認可の整備が促進していけば「認可に入れないから認可外」というニーズは減っていく。認可保育園の入園希望者の全員希望が叶う環境が整えば、「認可に入れないから認可外」というニーズは確実に減る。その時に現在認可外に行っている補助制度をどうしていくのか、大義名分と共に見直す必要が出てくるだろう。

 

一方で、認可では手が届かないサービス提供を求める区民ニーズもあるだろう。そういう意味で、認可外の事業者が「認可に入れないから受け入れる」という状況から独自のサービスを開拓していく、潜在的ニーズをどうくみ取っていくのかという努力も求められる。そういう中で、行政として、そういうサービスに対する補助金の大義名分があると認められればその時にはそういうこともあるだろう。刻々と変化する状況をとらえて戦略性をもって進めていくことが保育行政には必要となる。

 

<居住を支援する取り組みについて>

【Q1】 居住支援協議会のこれまでの具体的取り組み内容や成果、課題を伺う。

居住支援協議会は住宅確保要配慮者のための住いのあっせんだけでなく、入居前後の支援や空き家等を利活用する場合の問題点に解決なども検討すべきと考えるが、区の見解は。

居住支援協議会は住宅確保要配慮者の居住以外に抱えている複合的な課題を包括的に解決するために、福祉事務所やくらしのサポートステーションなどの関係部署との連携を構築することが不可欠と考えるが区の見解を問う。

今後の住宅用配慮者に対する居住支援に関する区の展望を伺う。

【A1 区長】 良好な「住宅都市」の形成をめざす杉並区において、誰もが安心して住み続けられる住環境を実現するために、居住支援協議会で行っている住宅確保要配慮者に対する支援は大変重要であると考える。昨年、住宅確保要配慮者へのアパートあっせんを行う不動産関係団体や、家賃債務保証を行う会社を増やし、支援体制の拡充を図った。また、空家等利活用モデル事業にも取り組み、子育て世代向けの賃貸住宅を1棟整備した。

課題としては入居前後の支援や空き家等を利活用する問題点の解決や、区の福祉分野等、関係部署との連携を強化することだととらえている。協議会の構成員から多くの意見があり、議論を深めながら具体的な方策について検討していく。

今後の展望については、これまでの取り組みに加え、障がい者専門部会を新たに発足させ、障がい者の住いのあり方について重点的に検討する。公民連携を強め、知恵を出し合いながら効果的な居住支援策に取り組んでいく。

【Q2】 住宅確保要配慮者の入居を拒まないアパートあっせん事業に協力する店舗数は現在どこまで進んでいるのか伺う。

【A2 都市整備部長】 アパートあっせん事業に協力する店舗数は、不動産関係団体が増えたことで、400件が530件に増えた。この中で特にこの事業の内容に賛同して積極的に情報提供に協力する不動産業者は26社から46社になっている。引き続き積極邸に協力してもらえる会社を増やすよう支援していく。

【Q3】 昨年度行った空家等利活用モデル事業の内容や完成状況について伺う。また、今年度もモデル事業を募集していくのか問う。

【A3 都市整備部長】 昨年、子育て世代を対象に支援しているNPO法人を事業者として選定し、子育て世帯向けの賃貸住宅2戸を整備し3月下旬に完成した。この事業者は入居者の状況に応じた就労や就学等のオーダーメイドの支援を行っていくと聞いている。現在入居者を募集中である。今後については居住支援協議会で再度実施する方向で検討している。

【Q4】 特に住宅確保要配慮者や空き家の所有者、空き家を活用したい事業者への周知を意識しつつ、区民全体への居住支援協議会の周知について伺う。

【A4 都市整備部長】 昨年度末、居住支援協議会の更なる周知のため、案内パンフレットをサイズや字を大きくしわかりやすく作り直した。今後、効果的な配布方法について検討し、支援の必要な方の目に確実に触れるよう努力する。

現在居住支援協議会のホームページはないが、協議会の構成員である民間団体のノウハウ等を活かし、情報を必要とする区民にわかりやすい、充実したホームページの開設に向けて支援していく。

第2回定例会一般質問 2018.5.30奥田雅子

いのち・平和クラブの一員として、通告に基づき

1.待機児童ゼロの実現と今後の課題について

2.居住を支援する取り組みについて 質問いたします。

まず、最初に待機児童ゼロの実現と今後の課題について質問してまいります。

杉並区では2016年4月に保育園待機児童が前年の42人を大きく超える136人までに激増しました。このままでは2017年4月には500人を超える待機児童が発生すると予測されたため「すぎなみ保育緊急事態宣言」を発出し、以来この2年間で認可保育所37園、3325名の定員の拡充が図られました。昨年度は29人が待機児童となってしまいましたが、今年は待機児童ゼロを達成できたことについては評価する声を多くの区民から聞いています。そこで、この間の杉並区の保育行政を振り返り、改めて、待機児童ゼロに至った経緯と今後の課題について伺ってまいります。

Q1.今年春の入所希望者は4,080人で、1月の一次選考では1,067人が決まら 

なかったと聞いています。その後の待機児童ゼロに至るまでの担当課職員 

の取り組みと経過について説明ください。

一般的に待機児童問題は、1990年代バブル崩壊後に両親ともに働く世帯が急増したことから顕在化して来たと言われています。杉並区では前区長時代に少子化に向かう背景からこの問題を一時的な傾向ととらえて対応してきたと思われます。認証保育所や区独自の保育室などの認可外保育所で対応し、認可保育所の整備をあまり積極的に取り組んでこなかったと認識しています。

Q2.2010年度以降、区は認可保育所を核とした保育施設整備に取り組むように

  舵を切っていますが、そうした政策転換をしたのはなぜか。その背景につ

  いてお聞きします。

2010年度に認可保育所の整備に舵を切った当初は、その増設のカーブは緩やかなものでした。一方で待機児童数の推移をみると2013年に285人となり、その翌年には7園508人の定員増を確保したものの2014年も116人の待機児童を発生させています。その後も認可保育所を増やし続けてきましたが、事業者からの提案による整備が計画通りできなかったこともあり待機児童はゼロになることはありませんでした。そこで、2016年の「すぎなみ保育緊急事態宣言」について改めて伺いますが、

Q3.認可保育所を開設するのに2年は必要と言われて来た理由について確認します。また、2016年度「すぎなみ保育緊急事態宣言」を発し、用地を事業者が確保する持ち込み型から、区有地などを使い確実にスピード感をもって保育所整備をすすめる緊急対策に踏み切ったわけですが、これによってこれまでの進め方と何がどのように変わったのか、お聞きします。

また、

Q4.2010年度以降、認可保育所整備を進めてきた結果、認可保育所数、定員数ともに倍増していますが、認可保育所整備率および入所内定率はどのように改善されたのかお聞きします。 

緊急事態宣言に基づき対策に取り組んできたことによって認可保育所の整備が一気に進んだ訳ですが、そのプロセスにおいては課題も生じました。活用した区有地の中には公園も含まれており、とりわけ、東原公園については子どもたちの遊び場の代替地確保を我が会派としても強く求めてきました。しかし、いまだ恒久的な代替地が整備されていない状況であり、一日も早く対応がなされることを改めて求めておきます。

さて、区では第一次選考で入所できなかった方々一人ひとりの事情を聞き取り、入所可能な保育園を紹介するなど、丁寧な対応ですすめてきたことは聞いています。しかし、認可保育所を希望しても全員が認可保育所に入れない現実は依然として存在しています。区も待機児童ゼロが継続できるよう保育の質も十分に確保しながら、引き続き必要な施設整備に取り組んでいくと明言しています。そこで確認ですが、

Q5.区では認可保育所に入れなかった子どもを実際には区の保育室や認証保育所などの認可外保育所で受け入れてきていますが、一部でそれを「隠れ待機児童」と称して「待機児童ゼロが実態と異なる」という主張がされています。区の認可外保育所への入所実態とここ数年の推移をお示しください。

認可保育所が充足していくにつれて、認可外の定員割れが起こり始めていることは、先の予算特別委員会などでも議論になっていました。今後もその傾向はさらにすすんでいくと推察します。認可外では施設種別によって違いがあるため一概には言えませんが、区の財政負担が増える仕組みになっています。認証保育所の認可化や100%区の持ち出しとなっている保育室の縮小はすすめるべきと考えます。しかし、認可外については、認証保育所や区の保育室とともにこれまで待機児童対策に重要な役割を果たしてきた家庭福祉員や家庭福祉員グループ、グループ保育室など多様な保育形態もふくまれます。これらの小規模な保育の良さをわかってあえて選択する方々もいます。保護者の多様なニーズに応え、選べることも重要だと考えます。

Q6.こうした考えのもと、認可外保育所をひとくくりで考えるのではなく、それぞれの特性を見極めながら残していく保育所として支援していくことが必要だと考えますが、区の見解をお聞きします。

先程の他の議員への区長答弁でも、区は今回の待機児童ゼロは通過点であり、ゴールではない、保育の質の確保と車の両輪として進めていくとありました。本来、親が働いていてもいなくても、子どもの最善の利益のために必要なら保育所にいつでも入れる状況が望ましいあり方だと思います。いつでもどこでも希望通りに入園でき、保護者が指数行政に振り回されなくて済む状況を早くつくっていただきたいと願うところです。

今年度は第1希望がかなったという声をあちこちで聞き、働きながら子育てする家庭の負担軽減に着実につながっていることは大変喜ばしいことです。

同時に保育の質の確保に向けては不断の努力が必要です。区も様々な手法や工夫をもって質の向上に取り組んでおられることと思いますが、改めて、子ども一人ひとりの豊かな育ちを応援する保育の質の確保にはこだわりすぎるほどこだわっていただきたいと思います。子どもの育ちも子育て家庭も応援し、安全安心な保育行政にこれからも取り組んでいただくよう要望し、次の質問に移ります。

 

2つ目の項目として

居住を支援する取り組みについて質問してまいります。

2007年に制定された「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」いわゆる「住宅セーフティネット法」は、その目的を高齢者や障がい者、子育て世帯、低額所得者などの住宅の確保に特に配慮を要する「住宅確保要配慮者」の住まいの安定確保を図ることでした。その後、住宅セーフティネット機能のさらなる強化が求められ、一方で空き家等の有効活用が課題となっていることを背景に2017年に大幅な法改正がされました。その背景には何があるのか。国交省によれば、高齢単身者の増加や若年層の収入減少、家が狭いことを理由に若年夫婦が理想の子ども数を持たないこと、ひとり親世帯の収入が夫婦子どものいる世帯の半分以下となっていること、家賃滞納や孤独死、子どもの事故・騒音等への不安から家主による入居拒否がおきていること、などの課題があるとしています。そして、“民間の空家や空き室を活用して住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度”や“登録住宅の改修や入居者への経済的支援”、そして“住宅確保要配慮者の居住支援”から成り立つ「新たな住宅セーフティネット制度」が創設されました。このような国の動きの中、杉並区においても「住宅確保要配慮者」に必要な支援を協議・実施する組織としてセーフティネット法に位置付けられている居住支援協議会が2016年11月に設立され、1年半が経過しました。当区における居住支援協議会の目的は3つの柱が掲げられています。ひとつには“民間賃貸住宅への円滑な入居支援策の検討と拡充”、2つ目に“空き家等の利活用によるモデル事業の実施”、3つ目に“セミナーの開催”です。

人口減少社会のもと新たな公営住宅を建設していくことは困難な状況にあります。それに代わるものとして既にあるストックの活用や空き家問題の出口策として「住宅確保要配慮者」の住まいの安定確保につなげていく仕組みが法改正により国や東京都にできたことから、杉並区においてもその推進役を担う居住支援協議会に期待するところです。空家の問題や住宅確保要配慮者の課題などについてはこれまでも議会で何度か取り上げておりますが、この間の成果や課題を明らかにし、もっと良いものにしてほしい立場から質問してまいります。

まず、最初に

Q1.居住支援協議会が設立されて1年半となりますが、これまでの具体的取組み内容や成果、課題についてお示しください。

住宅は市場を通じて整備・質の向上が図られることを基本としつつ、少子高齢社会、格差社会が進行する中、市場からこぼれ落ちてしまう者へのセーフティネットの整備を福祉政策との連携によって拡充していくことが必要となっています。そのため、市場ストックの情報を多く持つ宅建業界や不動産業界との連携は欠かせません。住宅確保要配慮者が物件探しをする際に、まちの不動産屋さんに行っても、区の相談窓口に行っても同様の福祉的情報が得られることが重要だと考えます。そこで確認ですが、

Q2.住宅確保要配慮者の入居を拒まないアパートあっせん事業に協力する店舗数を拡充していくことを区は今年度の方針に掲げていますが現時点でどこまで進んでいるのかお聞きします。

次に、空家等の利活用によるモデル事業についてですが、2017年度モデル事業では2件の応募に対し、審査会では1件が採択されたということでした。

Q3.そこで改めて、昨年度採用されたモデル事業で行った事業内容や完成状況について伺います。また、今年度もモデル事業を募集していくのか確認します。

今回のモデル事業への入居者募集の案内情報のあり方については、2つの課題があると考えています。1つは入居を希望する人に届いたのかということ。もう1つはモデル事業の取組みを通して居住支援協議会のことを広く区民に知ってもらうチャンスとして活かせたかということです。前者で言えば、モデル事業完成から区のホームページに掲載されるまでに2か月近くの時間を要し、かつ掲載の表示や募集ニュースにたどり着くまでのわかりにくさは課題だと感じました。

初めてのモデル事業の成果事例でもあり、もっとアピールしてもよいことだと思いますので、ぜひ、今からでも情報発信していただくよう要望しておきます。

このように広報活動について、全般的に居住支援協議会に関する情報発信の仕方に改善の余地があると感じています。例えば、ホームページやパンフレットなどの活用をはじめ、セミナーなどの開催、関係する機関とのネットワークなど様々な切り口から発信していくことが有効だと考えています。現在、区のホームページには居住支援協議会について説明するページはあるものの、その活動状況がリアルタイムで発信されていません。居住支援協議会は区の付属機関ではなく任意団体として発足しているため、独自のホームページ開設の検討が必要ではないでしょうか。また、居住支援協議会パンフレットや事業内容のチラシ類などのツールの活用についても関連する様々な区の相談窓口やまちの不動産屋さん、地域でサロン活動をしている拠点などで配布するなど、効果的な活用方法の検討も必要です。セミナーの開催についても対象や内容を明確にしながら区民にわかりやすく、参加しやすい工夫も必要です。居住支援協議会の機能を広く区民に知ってもらうことは、困っている人に情報を届けることだけでなく、いざという時に頼りになる仕組みがあるよということを知ってもらうことであり、それが区民の安心につながることだと考えます。そのため情報発信はとても重要なことだと思っています。そこで、広報全般に関してお聞きします。

Q4.特に住宅確保要配慮者や空き家の所有者、空き家を活用したい事業者にどうしたら伝わるかを意識しつつ、区民全体に居住支援協議会のことを周知していくことについて区の見解を伺います。

次に、居住支援協議会のあり方についてお聞きします。

杉並区の居住支援協議会は学識経験者や東京都宅地建物取引業協会・杉並支部、全日本不動産協会中野・杉並支部、東京都不動産鑑定士協会、杉並区社会福祉協議会、NPO法人、そして区の保健福祉部局および都市整備部局で構成されており、区が事務局を担っています。そこで伺います。

Q5.居住支援は住まいさえ斡旋できればよいものではないと考えています。特に住宅確保要配慮者にとっては入居前後の支援が必要であり、既に居住支援の実績を持つ居住支援法人などとの連携が鍵になると思います。また、空き家等の利活用においては互助・共助を工夫した多様な安心居住などの事例研究や法制上の問題点の解決なども踏まえ、検討することが大切だと考えますが、区の見解を伺います。また、

Q6.住宅確保要配慮者は居住以外にも複合的な課題を抱えているケースが多く、これらの課題を包括的に解決するためには福祉事務所やくらしのサポートステーション、在宅医療・生活支援センター、ケア24、男女平等推進センターなどの関係部署との連携を構築することが不可欠と考えますが、区の見解を伺います。

居住支援協議会は住まいにかかわる人たちが分野を超えて一堂に会する場とし

て重要な役割を担いうるしくみであり、大きな意味があると感じています。今後、より良いしくみにしていくために、運営や事務局のあり方、構成メンバーなどの見直しも柔軟に検討していくことも必要ではないかと考えています。暮らしの現場に関わり、多様な視点を持つメンバーの存在は重要だと考えます。協議会での議論を通して新たな発見や発想が生まれ、それぞれが持ち合わせる専門性を共有しながら、多様な住まい方が提案されていくことに期待しています。高齢独居になっても、ひとり親になっても、障がいをもっても住まいに困らない地域づくりをすすめ、ハード・ソフトの両面からの支援策の拡充が求められています。

居住は衣食住の1つであり生活そのもので人権にも関わることです。だからこそ自力でできない人のために支援するのは行政の重要課題であると考えています。

Q7.最後に今後の居住支援に関する区の展望について伺って私の質問を終わります。

第1回定例会 予算特別委員会意見開陳 2018.3.14 そね 文子

いのち・平和クラブを代表して、議案第29号2018年度杉並区一般会計予算並びに各特別会計予算及び関連諸議案について意見を述べます。

2017年12月、厚生労働省は国内で生まれた日本人の赤ちゃんは94万1千人で、100万人を2年連続で下回り過去最少、また死亡数は戦後最多の134万4千人に上り、出生数が死亡数を下回る「自然減」は初めて40万人を超えそうだと発表しました。超少子高齢社会が加速しています。医療や介護の費用は増大する一方で、国保料の大幅値上げ、介護サービスの切り下げが止まりません。景気のゆるやかな回復と雇用の拡大が言われていますが、非正規雇用の拡大で、格差はさらに広がっています。賃金の上昇は大手企業の正規職員や公務員に止まり、非正規雇用が多数を占める若者に恩恵は行き渡っていません。不安定な雇用環境が子どもの貧困や若者、子育て世代の貧困問題を生み出しています。十分な社会保障がなされない中、政府予算では防衛費が6年連続最高額を更新し約5兆2千億円となっています。

東日本大震災から7年を迎えた現在でも、ふるさとに帰れない避難者は7万人を超える中、政府は原発再稼働を進め、この3月で原発事故に伴う賠償は打ち切られます。沖縄ではオスプレイをはじめ米軍大型ヘリの墜落・不時着事故、機材の落下事故が頻発し、県民の不安と怒りは頂点に達しています。県民の反対の声を押し切って高江・辺野古の米軍新基地建設を強行し沖縄の自治を奪い、沖縄の海と自然を破壊し続けています。
大多数の国民の関心は安心して老後を迎えられること、日々の暮らしが平穏におくれることであるにも関わらず、安倍政権は国民の多くが反対する9条改憲に固執し、今年度中の発議を目指すとしています。3月12日、財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書の書き換えを認め、安倍政権のあり方が大きく問われる事態となっています。

人の尊厳や命を軽んじる国の政策が進む中、住民に一番身近な地方自治体の役割が問われています。私どもいのち・平和クラブは、区民の命と平和な暮らしを第一に考え、加速を続ける超少子高齢社会に中長期的な視野を持って、いかに区民が安心して暮らし続けられるか、子どもたちが将来に希望をもてる方向になっているか、緊急を要する課題に応える予算となっているかを検討いたしました。以下、予算特別委員会での質疑の内容を踏まえ、主な賛成理由、評価する点と、要望を付して意見を述べます。

第1は財政運営の姿勢についてです。一般会計予算は前年度比1.1%増の1,799億円で過去最大となりました。投資的経費が減り、区債発行は抑えられましたが保育園待機児童対策などで規定事業の経費が増えたことが予算増加の一因となっています。区長は、「自治体の役割は福祉の増進にあり、財政健全化の指標や数字の達成が目的ではない」と答弁しています。その立場から、区債と基金のバランスをとり、必要な待機児童対策や特養建設など区民の喫緊のニーズに対応する予算となっていることを評価します。今後もふるさと納税による税の流出や恒常的な福祉関連経費の伸びに対し、引き続き財政運営の堅実な取り組みを求めておきます。

第2は認可保育所の整備をさらに加速し、引き続き待機児童ゼロを継続しいていく姿勢です。委員会審議で、今年4月の保育園入園をめざす保護者のアンケート調査結果を示し、1次の申し込みをした保護者の反応では、認可保育所の1次選考結果からも改善がみられると評価され、2次選考の結果ではさらに改善されていることを確認しました。2017年4月に続いて2018年4月待機児童ゼロ達成を目指したことは、保活に苦労してきた保護者には評価されていることがわかりました。保育所の地域偏在は、かなり改善されたと評価されています。質疑の中で3歳の壁について、拡充をはかる区の姿勢も確認できました。育休取得のポイントにはおおむね評価を得ていますが、1歳で入れる保証が必要であり、0歳児を減らして1歳児の募集を増やしてほしいという声に応える区の方向性も確認できました。新年度も引き続き認可保育所の増設と地域偏在の解消を目指す方向が打ち出され、保育の質の確保をめざす巡回指導などもさらに拡充されており、一連の取り組みを高く評価します。

第3は特養ホームの待機者解消対策についてです。

この間区は、特養待機者の解消をめざし、国公有地や学校統廃合で利用できる区有地などを活用し特養整備に力を注ぎ、待機者を年々減らしてきました。しかし未だ緊急を要するAランクの方が600名を超えており、土地の高い区内での整備だけでは厳しい現状の中、南伊豆町と静岡県との連携による区域外特養「エクレシア南伊豆」の開設は画期的なものです。今後は比較的区に近く地価の低い東京西部・多摩地域での区域外特養の整備にも道を開きました。またウェルファーム杉並に特養200床を開設する事業者も決まり、目標の1000床確保に着実な見通しができました。新年度も引き続き特養整備の計画が盛り込まれていることを評価し、利用者の尊厳を守り自立を促進する運営事業者を選定し、利用者や家族が安心できる特養整備を求めます。

第4は今年4月に開設されるウェルファーム杉並の複合施設棟の整備です。区民の福祉と暮らしを支える様々な機能が集約され、さらに高齢者,障害者、子育てなどのそれぞれの分野が連携し調整を行う在宅医療・生活支援センターができることで、地域共生社会の実現に向けた拠点ができました。昨今の複合化・複雑化した区民の生活課題に対応するため、制度ごとの相談機関の分野を超えた包括的支援体制が構築されることを期待します。このことにより、区民福祉の向上が図られ、住み慣れた地域で暮らし続けられるための支援体制が整備されたことを評価します。

第5に子どもの居場所についてです。荻窪北児童館の児童館機能は、1年間は保健センターに移ることになります。その後放課後の居場所事業や学童クラブは改築後の桃2小学校内に移りますが、乳幼児親子の居場所は保健センター内で継続されることを確認しました。荻窪北児童館でゆうキッズ事業に関わってきたグループが継続して関わること、天沼の子ども子育てプラザからもアウトリーチでプログラムを行うことなど、荻窪駅南側にも乳幼児親子の居場所が引き続き確保されました。荻窪4丁目公園を整備し、さらに子どもの居場所を増やしたことも評価します。

第6に不登校の子どもへの支援についてです。教育機会確保法が施行され民間の役割の重要性が認められました。不登校の子どもの教育の責任は区が負っていることが明確に示されました。区内の子どもが通う民間のフリースクールと区が意見交換を行うと答えたことも重要です。今後、民間への具体的な支援のあり方や協力体制をつくっていくこと、保護者の意見を聞いて親の会の支援を行っていくことを改めて要望します。

第7に防災・減災への取り組みを継続、強化している点です。区民の防災・減災意識の向上は重要であり、17年度に作成された地震被害シミュレーションの結果を、スマートフォン向けアプリを利用して広く区民に知らせる取り組みを評価します。またそのシミュレーションの結果をもとに、耐震診断・耐震改修の助成制度を拡充すること、感震ブレーカー設置支援地域を拡大することも評価できます。わが会派では防災の観点から液体ミルクの備蓄品への導入を求めてきましたが、このほど厚生労働省が液体ミルクの国内製造が可能となる検討を始めたことを受け、区としても積極的にとりいれるよう要望します。

第8に環境への取り組みを継続、発展させていく姿勢を評価します。食品ロス削減に向けた「杉並もったいない運動」の展開、中でもフードドライブの常設窓口を設置することには大いに期待します。区民への周知をしっかりと行い、区内の子ども食堂や福祉施設への食品提供をより充実させていただきたいと思います。

第9にこれまで区が2012年から原発電気ではない新電力の購入に取り組んできた姿勢を評価します。2015年から2017年の3年間の額は東京電力を使用した場合に比べ、約2億④千万円の削減効果をもたらしたことを確認しました。区は昨年の電力の全面自由化を受けて、2018年度はさらに、低圧電気を使用する自転車駐車場5施設にも拡大する方針を示しました。先日開催された第6回3・11を忘れない杉並区のイベントの講演者である南相馬市職員の藤田幸一さんは原発で受けた被害から「原発はいらない」と明言されました。世界的規模で再生可能エネルギーへの転換が図られている今、原発に頼らない電力購入と再生可能エネルギーの拡大に一層取り組むよう期待するものです。

第10に、区長が子どもたちの夢をかなえるべく要望を受け止め、事業化された「遅野井川浸水施設」の実現です。善福寺川やその周辺の清掃活動などを行ってきた小学生が考えた善福寺公園内の「みんなの夢水路」整備にあたっては、そのプロセスにおいて基本設計や植栽、整備後の管理など小学生や地域住民と区がともに進めてきたことは多くの区民に親しまれる憩いの場となっていくものと評価します。

以上、主な賛成理由について述べました。
加えて、今後の区政運営について特に留意していただきたい点について、以下つけ加えます。

第1に区立保育園民営化についてです。

2017年9月に今後の区立保育園の役割と民営化の方針が出されました。民間の保育施設が急増するとともに認可外も含めた多様な保育形態が存在している中、区立保育園は区内すべての保育所のリーダー的役割を果たすことにより、杉並区の保育の質の全体の底上げを図っていく考え方は支持します。しかし、一方2024年度には区立保育園を27園にするとの方向性が示されましたが、その計画ありきではなく、区立保育園を存続するよう要望します。

また、家庭福祉員などの認可外保育所へのニーズは一定数あり、それぞれの良さを生かした多様な保育サービスが選択できる環境が維持されることを確認できました。今後も認可外保育施設への支援を求めます。

第2に富士見丘小中学校の今後の在り方についてです。

この間区は、「富士見丘小中学校の今後の在り方は施設一体型ありきではなく、改築検討懇談会で住民の意見を聞きながら検討していく」と述べてきました。2014年の富士見丘小学校教育環境懇談会と2015年の富士見丘地域における教育環境懇談会は、中学に隣接する小学校改築用地の条件から、施設一体型が前提であるかのような議論がされてきた経過がありました。一方、高井戸小学校との連携の問題や、小学校6年、中学校3年という一つの節目を大事にしてほしいとの意見も保護者からは出されていました。
富士見丘小学校は、単学級化した学区の小学校2校と中学校を統合した和泉学園や高円寺とは、条件が異なることを区も認識されています。隣接する高井戸公園の校庭利用が認められた今、小・中をそれぞれ残し整備することも可能になりました。4月から始まる改築検討懇談会には、富士見丘小・中だけでなく、富士見丘中学校区の高井戸小、高井戸第2小、久我山小のPTA含む学校関係者、地域の町会商店会関係者も入って、小・中施設一体型だけでなく、小・中が隣接した一貫教育の方向も示し検討することを確認しました。教職員組合代表も懇談会に入れるよう求めておきます。

第3に職員の労働環境についてです。

業務量の増大に、過労死ラインを超える超過勤務の実態があります。長期病欠や長期休業も依然として心療系に多く、保育園など福祉系職場の整形外科系が続いて多くなっています。過重労働とならないよう必要に応じた職員配置が不可欠と考えます。当該年度の区政経営計画書の行財政改革では職員10人の削減見込み数が示されており、数値目標を達成するための削減とならないよう、求めておきます。

第4に非正規雇用と「会計年度任用職員」制度についてです。

地方公務員法、地方自治法の改定に伴い再来年4月は区正規職員の半数におよぶパート・嘱託員が会計年度任用職員制度に変わることになりました。一時金が義務付けられる一方で、非常勤が今後その希望にそって雇用の継続になるかどうかが重要な課題となっています。とりわけ杉並区の6年で雇止めにする雇用年限制度の撤廃もあわせて求めるものです。

第5に就学援助制度についてです。生活保護の生活扶助費の削減が行われる中、児童生徒の就学援助はその影響を受ける制度の一つとなります。この間、区は生活保護削減の状況の中で、セイフティネットとなるべく教材の無償化や修学旅行費の一部助成を行い、入学準備金の前倒し支給に踏み出したことは評価をするところです。親の収入の多寡によって、教育に格差が生じることがあってはなりません。国の保護費削減方針により、就学援助の対象から外ずれる児童生徒への対策が課題となっています。入学準備金の増額など就学援助の拡充を求めておきます。

以上、意見、要望を述べてまいりました。
私ども会派の予算要望並びに予算特別委員会における質疑を通して述べてきたことを、今後の区政運営に活かしていただくよう、改めて要望いたします。

自治体の責務は福祉の向上にあるとする区長の姿勢を今後も堅持し、区民の声を聞きながら、だれもが安心して住み続けられる杉並区をつくっていくよう期待します。

以上の理由から、議案第29号杉並区一般会計予算、議案第30号杉並区国民健康保険事業会計予算、議案第31号杉並区用地会計予算、議案第32号杉並区介護保険事業会計予算、議案第33号杉並区後期高齢者医療事業会計予算に賛成といたします。

議案第8号職員給料表の改定について、職員給与に関する条例については区職労、都区連がすでに合意をしています。23区の中でも杉並区は受験率が最も低く、係長級人事の確保は喫緊の課題であるとも察しました。ただし、慢性的な人手不足がある職場があることも課題であり定数の増を求めたところです。また女性職員には子育てなど様々な状況も生起することから、柔軟な対応も求められています。この点では区の認識と姿勢も確認しましたので賛成とします。

議案第9号公益財団への職員派遣について、東京オリンピック・パラリンピック開催にむけて当該年度はオリンピック組織委員会に職員を4名派遣することになります。オリンピックには意見もありますが、派遣は23区共通に要請されたものであることを確認しました。日常的な職員不足の中でさらに派遣により人員が割かれることには課題があります。一方で新規採用職員が当該年度はこれまでの最高の170人となることもわかりました。必要な人員の採用に今後も務めるよう求めておきます。区職労との合意も成立していることから、賛成とします。

 

議案21号財産交換の議決事項についての一部変更について、質疑を通じて、2016年3月16日の議会の議決により決定した財産交換を実施するにあたり、直近の周辺取引の実勢価格と、あんさんぶるの現状から、交換評価の適正なことを判断しました。今回鑑定に2社を使った理由、その内から不動産研究所(不動研)の鑑定結果を採用した理由も再確認し、今回の不動研の鑑定に示された区に利のある結果からも納得できました。ウェルファーム杉並の建設については賛成理由で評価を述べましたが、これは財産交換という手法により、はじめて6300㎡もの広大な国有地を獲得できた成果です。これからのウェルファーム杉並の役割に期待し議案第21号に賛成します。

議案第16号介護保険の一部改定について、3年毎の保険料の見直しによって今回基準額で500円の値上げ案となりました。滞納繰越金が10,360人と年々増加傾向にあり、その理由の一つに生活困窮が挙げられています。後期高齢者医療保険料の引き上げも重なり、高齢者世帯の厳しさを憂慮するものです。保険料負担の割合の改定など国に対する区長会からの意見提出を強く求めておきます。

議案第37号 国民健康保険の一部改定について、国民健康保険制度の東京都を運営責任とする広域化が4月から始まります。国保財政は、自営業者や農林水産業者、失業者など低所得者層が多く加入し、区の責任において法定外繰り入れを行ってきたところです。国保財政の運営責任が都になることで、保険料が青天井で上がっていくことに危機感を募らせてきました。今回、23区で統一保険料は20区であり、中野区や江戸川区などが状況に合わせた保険料率を独自に設定することもわかりました。負担の公平化を名目にした低所得者層の保険料アップにより低所得世帯の暮らしの圧迫と、滞納者の増加を懸念します。国保制度の持続のためには、国の抜本的な財政支援が求められています。

介護保険の一部改定及び国民健康保険の一部改定については、会派の中に反対意見があること言い添え、議案第16号及び議案第37号について、会派としては賛成といたします。

議案第10号杉並区印鑑条例及び杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例について、自動交付機での交付が36万4000件になるのに対し、コンビニ交付1万2000件と実績に大きな差があることがわかりました。マイナンバーカード取得率14.8%という現状では、自動交付機の廃止が窓口の混雑をさらに助長することを危惧します。

私ども会派は、なりすましなどマイナンバー制度のリスクを度々取り上げてきましたが、自動交付機の廃止がカード普及につながることも懸念するものであり、議案第10号には反対いたします。

なお議案第8号、議案第9号、議案第11号、議案第12号、議案第13号、議案第14号、議案第15号、議案第17号、議案第18号、議案第21号、議案第36号、議案第38号については賛成といたします。
最後に、予算特別委員会の審議に当たり、御答弁いただきました区長初め理事者の皆様、資料作成に御尽力いただいた職員の皆様、公正公平な委員会運営に努められた正副委員長に感謝を申し上げ、いのち・平和クラブの意見開陳を終わります。
ありがとうございました。

第1回定例会質問と答弁 2018.2.15そね文子

<教育機会確保法と不登校の子どもへの支援について>

【Q1】〇教育機会確保法の意義について、教育委員会の見解を伺う。

〇同法及び国の基本方針に基づく取組をどのように進めてきたのか伺う。

【A1:教育長】 昨年2月に施行された教育機会確保法は、全ての児童生徒が学校で安心して教育を受けられる環境の確保を前提としつつ、不登校児童生徒が学校以外の場において行う多様で適切な学習環境の重要性とともに、無理な通学はかえって状況を悪化させる懸念があるため、不登校児童生徒の休養の必要性が明記されたことに、大きな意義があるものと考える。

こうした同法の施行等を踏まえ、教育委員会としては、平成29年度に、不登校問題をはじめとした教育相談体制を充実・強化するため、学校や保護者、関係機関と連携した支援の要となるスクールソーシャルワーカーを増員するほか、適応指導教室に通う児童生徒の社会的自立等を助長するため、新たに宿泊体験事業を実施するなどの取組を行い、一定の成果を挙げている。また、いじめ等を許さない学校づくりに関しても、各学校のいじめ防止対策を一層推進するため、教育委員会の付属機関として「いじめ問題対策委員会」を新設したところである。

今後とも、各学校と十分連携と図りながら、同法及び同法に基づいて国が定めた基本指針等の趣旨を踏まえた取組を着実に進め、不登校児童生徒及びその保護者に対するきめ細やかな支援に努めてまいりたい。

【Q2】〇教職員や不登校児童生徒とその保護者に「不登校は悪いことではない」との考え方を伝える必要があるが、見解を伺う。こうした考え方は支援に関わる民生委員・児童委員や子ども家庭支援センター職員等とも共有すべきと考えるがいかがか。

〇これらの不登校支援に関わる教職員や関係者に対して、研修を行うことも有効であると考えるがいかがか。

【A2:教育次長】まず、教育機会確保法に関わる教員研修については、同法施行前の平成28年12月から施行後の昨年6月にかけて、校長や生活指導主任等の教員を対象に、文部科学省のフリースクール等担当官や特別支援教育課で組織する不登校相談支援チームの専門職員を講師とする研修を行い、ご指摘の「不登校は悪いことではない」という考え方を含め、理解と共有を図っており、引き続き取り組んでまいる考えである。

こうした理解と共有を一層広げ、深めることの必要性を十分認識しており、今後、機会を捉えて民生委員・児童委員や関係機関等への働きかけ等を進めてまいりたい。なお、各学校及び教育委員会では、これまでも「不登校は悪いことではない」という姿勢を明らかにしながら、不登校児童生徒とその保護者への支援に当たっているところである。

【Q3】〇適応指導教室の名称について、国の考え方を踏まえて「教育支援センター」としてはと考えるがいかがか。

〇適応指導教室の設置目的について、国の基本指針を参考に見直すことが望ましいがいかがか。

〇適応指導教室に登録している児童生徒数を伺う。

〇適応指導教室に希望者が入室できないことがあると聞くが状況を伺う。新たな教室の整備が必要と考えるがいかがか。

【A3:教育次長】まず、適応指導教室の名称については、「杉並区適応指導教室運営要網」において、「さざんかステップアップ教室」と位置づけており、パンフレット等でもその名称をメインに記載するなど、一定の定着が図られているものと考える。従って、直ちに国が示す「教育支援センター」とする考えはない。

一方で、同要網に規定する適応指導教室の設置目的については、ご指摘のとおり、国が定めた基本指針の考え方と一致していない部分もあるので必要な見直しを検討していく。

次に、適応指導教室に登録している児童生徒数だが、小学生対象の1教室は、平成28年度が23人、平成29年度が1月末現在で20人。中学生対象の3教室は、合計で平成28年度が64人、平成29年度が同じく66人であり、この2年間は全体としては同規模で推移している。こうした中で、教室によっては、入室希望に対して受け入れが難しくなってきている状況もあるので、今後の需要動向に応じて、新たな教室整備を含めた必要な対応を検討してまいりたい。

【Q4】〇区立小中学校の児童生徒が不登校に至った要因をどのように分析しているのか伺う。

〇不登校児童生徒が登校した際に、安心して過ごせるよう、保健室や相談室、学校図書館等を活用すべきと考えるが、現状について伺う。

【A4:教育企画担当部長】  区立小中学校の児童生徒が不登校に至る主な要因は、家庭環境や友人関係等であり、情緒不安定などの本人に起因する要因が複雑に絡み合っているケースも増えてきている。

これらの不登校児童生徒が自主的に登校した際の対応については、各学校において、学級担任が核となり、養護教諭やスクールカウンセラー等と相談・連携しながら、ご指摘の保健室や教育相談室、学校図書館などを活用して、当該児童生徒が安心して過ごすことのできる居場所を提供しているところであり、今後ともこうした適切な対応が図られるよう、各学校に働きかけてまいりたい。

【Q5】〇不登校児童生徒に対する組織的・計画的な支援に資するため、国の基本指針に示された「児童生徒理解・教育支援シート」を作成すべきと考えるがいかがか。

【A5:教育次長】 現在、区立中学校においては、不登校児童生徒一人ひとりに対する適切な支援を図るため、個別のシートを作成し、活用を図っている。

今後、国が示すシートの内容等と現在使用しているシートを比較分析の上、取り入れるべきものがあれば様式を改善し、更なる支援の充実につなげてまいりたい。

【Q6】 〇不登校児童生徒の親の会に対する支援も行ってもらいたいがいかがか。また、不登校児童生徒の保護者に、親の会を周知してほしいがいかがか。

【A6:教育次長】 ご指摘の親の会については、特別支援教育課が事務局となり、保護者同士の情報交換や交流、事務局からの不登校関連情報の提供などを行うため、済美教育センターの会議室で定期的に開催している。

この間、親の会から特段の意見・要望は聞いていないが、ご指摘のような講演会の開催や、子供が義務教育を終了した親同士が自主的に集まっている組織との連携等を含め、改めて、関係者に今後の活動のあり方等に関する考えを伺った上で、必要な対応を図っていく。

また、親の会の周知は、教育相談やスクール・ソーシャル・ワーカーを通じて適宜行っているところである。

【Q7】 子どもが不登校という職員がいると思うが、このような事情を抱えた職員には、何らかの支援はあるのか。また、実際行った支援の具体的な事例について教えてほしい。

【A7:総務部長】 職員一人ひとりが活き活きと働くことができるよう、区においては、平成28年4月に策定した「子育て支援・女性活躍推進行動計画」に基づいて出産や育児、介護等の支援を行う環境づくりに取り組んでいるところである。

特に、ご指摘のような事情を抱える職員については、状況に応じて、超過勤務が生じないような配慮や人事異動といった対応を図るほか、人事課内に、子育て相談員を配置しながら、様々な相談に応じる等の支援を行っているところである。

さらに、子のための看護休暇や介護休暇制度については、国等との均衡を図りつつ、柔軟な運用に努め、働きやすい環境づくりを進めている。

お尋ねの具体的な事例については、子どもが不登校で、常時、介護が必要な職員に、1年間の介護休暇を認めたケースもあった。z

区においては、引き続き、職員だれもが、仕事と家庭の両立ができる働きやすい職場づくりに努めていく。