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第1回定例会一般質問と答弁 2024.2.16 奥田雅子

「みどり豊かな住まいのみやこ」の実現に向けたみどり政策について

Q1 みどり基本計画を策定した1999年から今日に至るまで、杉並のみどりの状況はどのような変化をたどってきたのかを問う。

A1 土木担当部長)5年ごとに行っているみどりの実態調査結果での比較だが、1997年の緑被率は17.59%だった。2022年は21.99%となっていて4.4ポイント増加している。増加の主な要因としては新たに公園を整備したことなどによる樹木被覆率が468haから620haと約150ha増えたことによる。一方まとまったみどりである屋敷林や農地などの緑地は600haから570haと減少している。

Q2 杉並区みどりの条例では、みどりを「樹木その他の植物並びに動植物の生息または生育の基盤である土及び水等の要素と一体となって自然環境を形成している土地」と定義しているが、具体的にどういうことか。杉並区が捉える「みどり」に対する考えを伺う。

A2 土木担当部長)「みどり」とは人や生き物の命、暮らしを支えるものと認識している。具体的には樹木、草花、屋敷林などの樹林地、区民農園などの農地、公園や緑地、河川など、動植物の生育基盤となっているところと捉えている。杉並の原風景といえる屋敷林や農地を守りながら公有地、私有地を問わず新たなみどりを増やし育て、さらにはみどりが持つ機能を活用するグリーンインフラの取り組みを強化してみどり豊かな杉並区を実現していく。

Q3 現在3度目のみどりの基本計画改定検討が進められているが、区は計画づくりの段階から区民と共に策定していくと表明している。検討委員会には公募区民が2人入っているが区民意見を反映するには少ない。区民参加をどのように進めていくのか、スケジュール、体制、手法を含め確認する。

A3 土木担当部長)検討委員会について、公募の区民委員は2名であるが、その他に区民委員として保護樹林と農地の所有者、農業委員会の人、都立農芸高校の人がいる。実際に樹木の維持管理や農業に携わっている区民に委員になってもらうことで、様々な立場からの意見を反映できると考えている。また今回の改定では計画素案の策定段階から区民意見の反映に努めており、幅広く区民の声を聴取し区民と共に作る計画としたいと考えている。2月現在までに、小学生、高校生に対するアンケート、オープンハウスやWebアンケートによる意見聴取を7回行っている。また昨年12月に聴っくオフミーティングを開催し区民意見の聴取を行った。

スケジュールについては、現在実施しているWebアンケートの意見募集を3月まで行い、5回目の検討委員会を同じく3月に開催する。区民の意見を踏まえ、計画案の策定を進め、7月にはパブリックコメントによる意見聴取を行ったうえで必要な修正を行い、11月の策定をめざしている。

Q4 検討委員会の事務局が土木担当部長を筆頭にみどり施策担当課長、みどり公園課で、都市整備部だけで固められていることが気になる。「みどり」はあらゆる部門と関係する分野であり、環境や福祉、防災、教育、産業等分野横断的な議論が必要だと考える。区は基本構想に掲げた「みどり豊かな住まいのみやこ」の実現に向けてこのみどり基本計画がとても重要な計画だと述べているが、どのような庁内検討体制になっているのか。

A4 土木担当部長)検討委員会は土木担当部長をはじめとする都市整備部所管課長のほか、企画、産業振興センター、環境、温暖化対策担当、教育委員会の関係課長をメンバーとする幹事会を設置しており、産業、まちづくり、土木、環境、教育と幅広く分野横断的な体制をとっている。また、必要に応じて関係する職員を参加させ、柔軟な体制のもとで検討を進めている。

Q5 現在のみどりの基本計画は2010年に改定されたが、それから14年間で社会状況も気候変動もまちの風景も大きく様変わりしたのではないか。今回の改定は未来を担う子どもをはじめ、区民が主役となる計画にするとある。前回改定から14年が開いた理由を含め、この間の取り組みをどう総括し次につなげるのか区の考えを問う。

A5 区長)前回の改定から14年の間隔があいた理由の質問があった。計画では目標の中間年次2018年に検証を考えていたが、2018年以降、基本構想、総合計画、実行計画、まちづくり基本方針など上位計画の動きがあったこと、5年ごとに行っているみどりの実態調査を2022年に予定していたことなどを踏まえ今回の改定のタイミングとなった。

これまでの取り組みの総括だが、現行のみどりの基本計画ではみどりを守る、創る、育てるなどの基本方針を定め、保護指定や緑化助成、みどりの講座などの事業を展開してきた。しかし杉並の原風景といえる屋敷林や農地などのまとまったみどりは減少している。屋敷林や農地については近隣住民から落ち葉や日照、土ぼこりなどの苦情があったこと、所有者の維持管理における人的、経済的な負担が大きいことが要因だと考えている。みどり豊かな環境は世代を超えて多くの区民のよりどころであると強く感じており、屋敷林や農地の存亡を所有者のみに任せるのではなく、それらを守り新たなるみどりを創る当事者を増やすことが重要だと考える。ともすれば他人任せであったみどりに対する区民の意識の変容が重要であり、それこそが課題であると考える。

都市の課題解決の手段であるグリーンインフラとしてみどりの持つ生物の生息、生育の場の提供、気温上昇や雨水流失の抑制などの機能が注目されるようになり、みどりに対する区民の関心は高まってきている。このような背景のもと、行政の役割に加え区民が主役となり、みどりを守り、増やし、育てることを区民一人ひとりが自分事として実践できることに重きを置き、区民の声を聞きながら計画の改定に取り組む。

Q6 都立善福寺公園内にある区立遅野井川親水施設は、将来的に遅野井川の延伸を展望しつつ現在の課題である水質や水量の問題を解決することから着手することだと考える。グリーンインフラによって周辺環境がどう変化するのか、それを見える化することも必要であり、そのためには現在の状況把握をすることが重要である。区はグリーンインフラを進めるための検討を2024年度予算化した。その検討の中で善福寺公園上池周辺のグリーンインフラ整備によって上池の浄化と水量の確保について検証する取り組みを一つのモデルとして位置づけてはどうか。

A6 土木担当部長)2024度予算に計上した雨水流失抑制対策強化のうち、グリーンインフラに関する予算では、グリーンインフラの推進に必要な区民への周知や共に考える場を設けるとともに、そこで出たアイデアなどについて学識経験者の知見も取り入れながら検討を進め、具体的なグリーンインフラの取り組みにつなげていくための経費を計上した。

遅野井川の延伸の課題でもある善福寺公園上池の浄化や水量確保については指摘されたように上池周辺地域をモデルとして位置づけ、グリーンインフラ整備による検証も有効であると認識している。そのためには現状把握が必要であり、これまで実施してきた雨水流失抑制対策の実施箇所やみどりの分布状況など関連するデータを整理し、その情報を区民と共有することが重要であり次年度から取り組んでいく。

Q7 杉並区には遅野井川親水施設以外でも自然共生サイトになり得る場所があるのではないか。また、自然環境調査や河川生物調査などを継続的に行っているが、それらのデータがうまく活用されていないように感じている。オープンデータ化し、様々なところで活用されれば新たな発見や自然共生サイトも増えるのではないか。もっと積極的に杉並の良さを発信していくためのデータの活用について区の見解を問う。

A7 土木担当部長)自然共生サイトは国が認定する「民間の取り組みによって生物多様性の保全が図られている区域」のことで、改定中のみどりの基本計画でも自然共生サイトの拡充を目指し場所の選定を検討していく考えだ。区内において遅野井川以外でも自然共生サイトになり得る場所としては区立公園をはじめさまざま考えられる。

データの活用について、これまで蓄積された自然環境調査や河川生物調査の調査結果は公表しているが、調査結果のデータを加工、編集などの二次的利用可能な形式によりオープンデータ化していくことで有効活用が図られるよう検討していく。

Q8 今、善福寺川上流調整池整備で地域住民が揺れている。みどり豊かな生活環境が変わってしまうことの不安や口惜しさは理解できる。洪水対策がふぃようと思っている住民は一人もいないと思うが、その対策の中身についてはもっと地域住民の声が反映されるプロセスが必要だった。今年1月26日付で岸本区長から小池都知事あてに出された東京都都市計画河川第8善福寺川の変更についての都市計画案の回答に付した様々な要望については、引き続き東京都との調整に尽力してもらうことを強く希望するが区の見解を問う。

A8 土木担当部長)善福寺川上流調整池整備については、昨年8月に都が実施した都市計画変更素案の説明会以降、区民から様々な意見や要望が寄せられている。区としては住民からの声をしっかりと受け止め、昨年12月14日付で都に対して、地域住民への説明や情報の開示などを求める要望をした。その後1月20日に都主催の説明会が開催され、区も参加して住民への説明に努めた。

また、都の都市計画案に関する意見照会の回答についてはすでに区のホームページに公表しているが、本都市計画の計画にあたり、周知が十分でないとの住民意見に十分留意し都知事として判断してほしいこと、都市計画決定された場合には工事の影響を最小限にするよう検討を行うとともに、各地域の合意形成に努め地域住民に寄り添った対応を行うことなどを求めた。引き続き都との調整に取り組み、あわせて総合的な治水対策のひとつであるグリーンインフラの推進についても、都と連携、協力し地域住民の協力を得ながら進めていく。

羽毛製品の資源循環について

Q9 区は循環型社会を目指して資源化の推進をすすめているが、昨年10月から粗大ごみとして回収した羽毛ふとんをリサイクルする取り組みが行われている。羽毛ふとんをリサイクルすることになった経緯を伺う。

A9 環境部長)羽毛ふとんのリサイクルは実行計画に定める資源化事業の推進の一環として検討を開始した。昨年度末に先行実施している近隣区を視察し、羽毛が再利用可能な貴重な資源であることを確認、再商品化事業者の視察、粗大ごみ中継所運営委事業者との調整準備を進めた。昨年10月から試行として再資源化を開始し、本年1月末までに粗大ごみとして出された羽毛ふとん515枚を回収し入札で決定した再商品事業者に57万円余で売却した。売却先では自社工程で羽毛を取り出し、洗浄、精製して羽毛原料として再生するほか、羽毛ふとん等に再生、販売し国内で循環利用している。

今年度は試行として開始したところで、区民に新たな分別を求めるものではないことから広報は行っていないが、今後は本格実施として区民に理解、協力を得られるよう周知を進める。

Q10 国内の寝具メーカーやアパレルメーカーと共に羽毛資源の循環に取り組む一般社団法人Green  Down Project、地域内の企業や団体、チャリティショップや障がい者福祉施設等を回収拠点にして羽毛の回収を連携して行うハートステーションプロジェクトという仕組みがあるが、これらの情報を区は把握しているか。

A10 環境部長)民間連携による取り組みについては、羽毛を中心としたリサイクル活動を通じて、羽毛製品の回収や羽毛の取り出しを担う障がい者福祉施設、店頭回収に取り組む民間事業者、再商品化事業者が連携して地域における資源循環の仕組みを作り上げ、障がい者福祉施設の支援にも役立つなど優れた取り組みであると認識している。

Q11 ダウンジャケットなどの衣類は古布として出され、その後の行方がわからない。資源として生かしていくには別に回収する仕組みが必要であり、地域内回収拠点ができればダウン製品の回収も広げることができる。羽毛の回収対象を広げることも今後の検討課題としてほしいがいかがか。

ダウンは健康にも環境にも優しく、繰り返し使うことで未来にわたって持続可能な資源になる。またリサイクルの過程で障がい者の雇用を生み出したり、社協と連携して赤い羽根募金を生み出すUmouプロジェクト、Green Down Project、ハートステーションプロジェックなど参考となる取り組みがある。

区民や地域の事業者や団体を巻き込んで「みんなでダウンリサイクルに取り組もう」というムーブメントを区が仕掛けてはどうか。

A11 環境部長)羽毛ふとん以外の資源化については再商品事業者からは採算性の点で難しいと聞いているが、民間各団体の中には全国規模で連携を進め、区内にダウンジャケットや寝袋を含む回収拠点を持つ団体もある。今後回収拠点の拡充や区として支援できること等について団体と意見交換を行い、区の取り組みとあわせて羽毛資源化に関する周知を行い区民の関心を高めていきたい。

 

第1回定例会一般質問 2024.2.16 そね文子

私は区議会生活者ネットワークとして、共生社会をつくるためのインクルーシブ保育・教育について一般質問いたします。

日本は2014年に障害者権利条約を批准し、障がいがある人も無い人も互いを認め合い、それぞれがその持てる力を活かし、共に生きる共生社会を創ることを標ぼうしています。

しかし、2022年9月に障害者権利条約に照らして、国連の権利委員会から日本政府に出された勧告には、精神科病院での無期限の入院の禁止や施設から地域生活への移行を目指す法的な枠組みづくりの他、障がいのある子と無い子が共に学ぶインクルーシブ教育の確立のため、すべての障害のある生徒が個別支援を受けられるよう計画を立てるといった対応をとる必要があると指摘されています。権利委員会が「分離教育は分離した社会を生む」「インクルーシブ教育は共に生きる社会の礎である」としていることはもっともだと考えます。

すべての人が互いを認め合う共生社会は誰にとってもやさしく生きやすい社会です。そのような社会をつくるためには、子どものころから障害がある子も無い子も共に過ごすことが必要だと考え、インクルーシブな保育と教育について質問いたします。

まずは保育についてです。区立保育園や認可保育園では障害のある子どもを受け入れているところも多く、そのような環境がおおむね確保されていると認識しています。ここで取り上げたいのは、医療的ケア児を含む障害のある子もない子も、また不登校の子どもも受け入れる形で一時預かりを行っている認可外保育施設についてです。そこでは子どもの発達について学ぶ保護者向けの学習会も行っており、その考え方にもとづいて行う保育の現場と学習会を両方見せていただきました。木をふんだんに使い家庭的な保育が行えるよう特別に設計を依頼して建てられた施設は、子どもが入って落ち着くための押し入れのような隙間があったり、随所に工夫が凝らされていました。少し長くなりますが、そこで行われていた保育の様子と体験させてもらったことをお話したいと思います。

伺った日は医療的ケアが必要な子どもが来ていて、看護師と作業療法士2人が担当されていました。そのほかには一時預かりで2歳までの子どもが数人、その日は学校に行かずにここに来た小学生も一緒に、善福寺公園に行って過ごしました。医療的ケア児のA君はアリを捕まえたくて看護師さんが虫かごを持ち、作業療法士さんがAくんを抱っこして公園に行きました。私はA君にありを見つけてあげたくて探しましたが、見つからず、でも落ち葉を掻きわけてダンゴムシを見つけて、手のひらにのせてA君の目の前に持っていきました。しばらく見ていると丸まっていたダンゴムシが体を伸ばし、仰向けになってなんとかひっくり返ろうと足をバタバタし出しました。誰かが手のひらに一緒にのせてくれたミミズも急にねずみ花火のようにくるくる手の上で飛び跳ね始めました。言葉を話さないAくんが、それを食い入るように見ているので、「持って帰る?」と聞くと、虫かごを指さして意思を示してくれました。Aくんがすごい集中力でその場を楽しんでいることが私にも感じられ、言葉は無くても一緒にいれば気持ちが通じることを体験させてもらいました。でも、考えてみれば子育てでは、話ができない子どもの思いをくみとり、その子の考えていることがわかるというのは多くの方が経験していることだと思いました。ましてやAくんと一緒に過ごす、まだ言葉が発達していない子どもたちは、まるごとAくんを認め思いを感じ取っているのではないでしょうか。

Aくんを抱えて作業療法士さんが階段を下りているとき、階段の下で他の子どもがまるでAくんを下から支えるように手を広げて待っている場面が見られました。Aくんがいることが他の子どもの成長や優しさを引き出すこのような場面はインクルーシブな保育だからこそ出会えるものだとのお話に強く心を動かされました。

この保育施設が行うインクルーシブ保育についての説明には、心と体が育つ外遊びを中心としたプログラムが実施されていること、個々の発達段階にあわせ、遊びから生きる力である非認知能力を育むこと、多様性を大切に、自己肯定感を育むこと、体験や対話から学ぶことを大切にする保育が行われているとあります。

先にも述べましたが、この事業者は親支援にも力を入れていて、発達支援アドバイザーによる親向けの学習会も積極的に行っています。子どもの困った行動は発達の過程で必要なことであり、その意味を理解することで親の情緒が安定し、子どもは安心して遊びの中から成長していける、という保育の理念を保護者と共有し親も子も支援していることに深く共感しました。

またこの事業者は、善福寺プレーパークの事務局も担っていて、広く地域に貢献していることも、覚えておきたい点です。

杉並区の担当課長も何度もこの場所を訪れていると聞きましたが、まず初めに、ここをどのように評価しているでか、伺います。

この保育を体験された保護者、近隣の方たち、ここを訪れた行政職員や一般の人たち皆がここのすばらしさを理解されていくということですが、杉並区には認可外保育施設の一時預かりに補助が出る仕組みがなく、また他のところに行けば無料で支援が受けられる障害のある子どもたちも、ここには自費で通うしかない現状があります。先ほど述べたように、少人数であっても乳幼児には大人が十分つかなければ外遊びを大切にした丁寧な保育をすることはできません。経営的に大変厳しい状況にあることは想像に難くないと思います。

区の職員の方たちは、国の制度の児童発達支援事業所になれば補助金が出ることなどの助言をされているということですが、一時預かりを必要とするいろんな子どもたちがインクルーシブで育ちあうことに大きな意味があるのに、補助を受けるために障害がある子と障害のない子が行政の縦割りに合わせて分けられることになればせっかくの宝をなくすことになってしまいます。

ここで横浜市の事例を紹介したいと思います。あるNPO法人が運営する認可外保育施設では保護者の要請に応じて障害がある子もない子も一時預かりを行っており、その実績から地域に必要な事業であるとして市に要望を行い、補助金が出るようになった話を伺いました。このNPO法人が事業を始めたきっかけは杉並区のひととき保育を視察したことだったそうで、杉並区でもぜひ補助をつけてもらってと話してくれました。横浜市に問い合わせたところ、国の子ども子育て支援交付金を活用して補助を出しているということです。年間に延べ9万人が利用していて、預ける人の負担は1時間300円とのことでした。このような制度を杉並区でもつくることはできないでしょうか、伺います。

国の交付金を利用して一定程度は補助がでたとしても、医療的ケアが必要な子どもには作業療法士と看護師のような専門職が2人も付くことから、受け入れにはそれ以上の大きな経費がかかりますから、安定してこの形態で保育を行っていくにはさらなる援助が必要です。

国は「こども誰でも通園制度」をつくることを表明し、それに応じて区でも来年度から始めようとしています。この施設を来年度試行的に実施する予定である「こども誰でも通園制度」や東京都が新たに実施する「多様な他者とのかかわりの機会の創出事業」の実施対象に加えていただきたいと思いますが、区の見解をうかがいます。

共生社会を創っていこうという先駆的な取り組みを、区が決意をもって支援し、都や国にこのような事業者を支援する制度をつくるよう提案していくことが、日本にとっての利益につながることであり、それを強く求めたいと思いますが、区の見解をうかがいます。

次にインクルーシブな教育についてうかがいます。

杉並区基本構想の3つの基本理念の一つに、「認め合い 支え合う」と掲げ、その中では「様々な価値観を互いに認め合い、支え―支えられる地域社会をつくっていくことにより、地域で暮らす人たちが、誰一人として差別されず、取り残されない社会にしていきます。『人生100年時代』を見据え、すべての区民が自らの人生を豊かに生きていくことが出来る社会を築いていきます」とうたわれています。

そのような社会を築くためには地域で顔の見える関係をつくることが必須だと考えます。障がいのある子どもが安心して地域の学校に通い、区がその子に合った学びを保障することは、杉並区特別支援教育推進計画の中にも、「すべての区立学校が合理的配慮を必要な子どもへ提供できることを目指します」と明記されています。

障がいのある子どもが安心して地域の学校を選んでいいと思える仕組みが必要だと思います。国立市では就学通知書を原則、学区の学校で障害の有無にかかわらず全員に送付することになりましたが、杉並区でも同様の取り組みができないでしょうか。このことにより、障がいのある子も地域の学校に行けるというメッセージを区が示すことができると考えますが、区の考えをうかがいます。

知的障害のある子どもが通常学級に在籍する場合、学習権を保障するためには個別指導計画をつくり、それぞれの子どもにあった学びが提供されることが必要ですが、それはどのように行われているのでしょうか。うかがいます。

その学びを保障するためには学習支援教員や通常学級支援員、介助員ボランティアの方たちの研修を行い適切に指導ができるようにすることが必要だと考えます。また周りの子どもを、大人がいなくても障害のある子のことを自然に気にかけ、支えられるようにはぐくむことも必要です。子どもは同じ場所で共に育つことで、自然に障害のある子のことを理解し、配慮出来るようになる力を持っていて、それをじゃましない大人のあり方を学ぶ研修も必要だと考えますが、それがどのように行われているかうかがいます。

通常学級支援員や介助員ボランティアは障がいのある子どもの学校生活を支える大切な存在ですが、その方たちから子どもを支援するための校内の会議に参加していないと聞きました。会議は放課後4時以降に行われることが多いのですが、支援員の方たちの勤務時間は午後3時までとなっており、会議に参加したいときは無給になるそうです。子どもと直接せっしている支援員が会議にでることは必要ではないでしょうか、見解をうかがいます。

⑤これまでも作業療法士が教室に入り、じっとしていられない子の様子を見て、その子が落ちつく方法を先生に伝え、先生がその方法を取り入れることで、その子は教室にいやすくなるということを度々議会で取り上げてきました。杉並区では発達に課題がある子どものために、学校に来て子どもの環境を改善する手伝いをしてほしいと保護者が要請すれば、作業療法士ではないが、臨床心理士の方などが来てくれてケアの方法を先生に伝え、その費用は杉並区が払うという学齢期発達支援事業の学校連携という仕組みがあります。学校ではどのくらいこの仕組みが活用されているでしょうか。もし使われていない場合は、学校が保護者にこの仕組みを周知し、子どもの環境の改善を図ることも積極的に勧めていただきたいと思います。それがひいてはすべての子どもにとって居心地のいい教室づくりにつながると思いますが、区の考えをうかがいます。

「みんなの学校」というドキュメンタリー映画の上映会が杉並区でも頻繁に開催されていましたが、この映画の舞台となった大阪市にある公立小学校では、特別支援学級を解体し、障害のある子も通常学級に席を置き、教室に先生が複数体制で入ることで、障害のある子も地域の学校に通う、フルインクルーシブに近い環境をつくっています。このように杉並区でもすべての学校に特別支援学級を配置することにして教師を加配し、実際にはそこを解体して教師が複数で教室運営を行い、通常学級にいる障がいのある子の支援をするという形をとることが将来的に目指す形ではないかと考えますが、区の見解をうかがいます。

現在、特別支援学級がある学校では、どれぐらいの頻度で共同学習などを行っているかうかがいます。これも顔の見える関係を築くのに重要なことと考えます。

⑦先日、東京生活者ネットワークで、障害者権利条約における障害児者の権利の展開や日本におけるインクルーシブ教育実現に取り組んでいる東洋大学客員研究員の一木玲子さんを招き「フルインクルーシブ教育へのロードマップ」をテーマとした学習会を行いました。そこで一木さんが言っていたのは、大きな災害が起こって地域の体育館に避難をするとき、その回りに知り合いがいない障害者家族は子どもが声を出してしまったり、じっとしていられないことから避難所へ行くことをあきらめざるを得ない状況があることをうかがいました。一方地域の学校に通っていたから災害時に「歩けない○○ちゃんを助けに行こう」と皆が思い出したという話もしてくれました。学校で共に学び、子どもたちがその子を知っていれば、避難所にいけます。こういうことからも、インクルーシブ教育の必要性を認識したところですが、区教委の考えを伺います。

先日済美養護学校を視察させていただきました。そこでは一人一人に対応した学習が行われ、校舎の廊下のいたるところに大きな絵本が置かれていて、子どもたちが好きに手に取れるようになっていました。廊下の壁には子どもたちの作品が飾られ、楽しい雰囲気に満ちていました。「自他を認め、社会の中で生きる力と生きる喜びを育む」という教育目標をかかげ、毎日通いたくなる学校を目指しているという校長先生の話を伺い、それが実現されているところに感銘を受けました。不登校の子どもが900人もいる杉並区にあって、ここでの不登校はゼロで、子どもたちが楽しく学べる環境を作っていて、他の学校にもぜひそのノウハウを広げてほしいと思いました。済美養護学校は特別支援教育推進計画でもセンター校の役割を担っていることが示されていますが、どのような取り組みが行われ、どのようなノウハウが他の学校に提供され、研修などに生かされているのか、最後にうかがいます。

区議会の中でも、発達障害を持つ子どもの特別支援学級設置を求める保護者の声を受け、質疑が行われています。今の通常学級で、我が子の自己肯定感が低くなることを心配する保護者の方たちの気持ちは私も理解するところです。しかし、私が目指すべきと述べているインクルーシブ教育は、同じ教室の中にいながら、それぞれの特性に合わせた教育が行われること、互いの違いを認め合うことを目指すものです。私はインクルーシブ教育をもっとすすめるべきと考えていますがセイビ養護で行われている取り組みを否定するわけではありません。むしろこのような教育が全ての学校で実践されればどんなにいいか、そうすれば養護学校は必要なくなるのではと考えます。済美養護の教育がすべての学校にひろがるときは杉並でインクルーシブ教育が実現したときだと思います。それはすべての子どもにとって心地よい、不登校の子どもも発生しにくい、やさしい教室です。そのことを申し添え、私の一般質問を終わります。

 

第4回定例会一般質問 奥田雅子 2023.11.20

取り上げるテーマは 1.高齢者施策推進計画について、2.香りの害と書く「香害」についてです。

超高齢社会の進展や家族のあり方の変化、多様化するライフスタイルなどによって、高齢者に関する分野でも従来の縦割り行政では解決しきれない課題が増えています。これまで保健福祉計画をはじめとする保健福祉分野の各個別計画をもとに施策が進められてきましたが、昨今の多様な課題に対応しきれない問題や全体像が見えにくいという課題から、昨年、これまでの保健福祉分野の計画の統合・再編がなされました。私もかねがね複雑で全体像がわかりにくいと感じておりましたので、保健福祉計画の体系が整理され、とても分かりやすくなったと評価しています。各分野別計画の期間は法令等で定められた計画における期間との整合から、昨年度には「地域福祉計画」「子ども家庭計画」「健康医療計画」が策定され、今年度は障害者分野および高齢者分野の計画が策定されているところです。

そこで、今日は高齢者分野の計画について伺っていきます。

①高齢者施策推進計画は計画期間を2024~2026年度とする「高齢者保健福祉計画」と「介護保険事業計画」、「認知症施策推進計画」の3つの計画からなっていると理解しました。「認知症施策推進計画」は今回、新たな計画として出てきたようですが、どのような経緯で策定されたのか確認します。

②今年2023年度第2回介護保険運営協議会に出された高齢者施策推進計画のたたき台を見ると、計画の体系として5タウの取組方針が掲げられています。すなわち、「活力ある高齢社会と地域共生のまちの実現」を目標に「元気高齢者の社会参加の支援と環境整備の充実」「高齢者の健康づくり・介護予防の推進」「支援が必要な高齢者に対する見守り・支援体制と家族介護者支援の充実」「地域包括ケアシステムの推進・強化と認知症施策の推進」「介護サービス (在宅・施設)基盤の整備・充実」です。その計画体系と指標のそれぞれの主な取組みを見ると分野をまたがるものもありますが、庁内連携はどのように図っていくのか。また、地域包括支援センターなどの現場の声もしっかり吸い上げて反映してほしいと考えますがいかがか伺います。

これまでの区の主な取組みと課題について1.介護予防・フレイル予防、2.地域の見守り体制の充実、3.地域包括ケアの推進の3つの視点から質問します。

③‐1 まず、介護予防・フレイル予防について、これらの事業を行うことにより介護が必要となる時期を遅らせることはできるでしょうが、最後まで介護保険のお世話にならずに済む、いわゆるピンピンコロリはたったの3%と言われています。65歳以上で介護保険の認定を受けている人は全体の2割強と認識しています。そのほかの8割弱の区民がどのような予防を行っているか区として把握はしているのでしょうか。一般的に後期高齢者といわれる75歳を境に、心身の機能が自然と低下し、これまで行ってきた予防活動ができず、閉じこもりになる高齢者が増加することが広く知られていますが、杉並区の現状はどうか。区民の声を聴くと、後期高齢者の介護予防の活動は、歩いて行ける範囲または送迎があることが望まれているようですが、区はどのように認識していますか。高齢期の介護予防・フレイル予防の必要性は周知のことであり、実行可能な計画となるよう取り組んでほしいと思います。

③‐2‐1 2つ目の高齢者の見守り体制の充実施策には安心おたっしゃ訪問や高齢者緊急通報システム、高齢者安心コール、徘徊高齢者探索システム、高齢者の虐待通報窓口等、様々に行われていますが、これらの利用者数について区はどのように認識をしているか伺います。

③‐2-2 先日、高齢者がキーホルダーのようなプレイトにナンバーと、裏にはケア24の電話番号が記載されているものをお持ちでした。これは何かと聴くと、東ブロックのケア24の地域で取り組まれており、様々な事業所も参画している活動と聞きました。区としても把握をしている活動か伺います。

先に質問した区独自の施策より気軽に見守りを受けられ、本人の負担や家族の不安を軽減するものだとキーホルダーを持っている区民から聞きました。

またケア24の認知度は年々区民の間で進んではいますが、まだ知らない人も多い現状となっています。このキーホルダーを活用して、65歳になったらケア24にそのキーフォルダープレートをもらいに行こう、地域包括支援センター・ケア24のことを知っておいてもらおうという区全体のしくみにしていってはどうかと考えますがいかがか見解を伺います。

③‐3‐1 3つ目の地域包括ケアの推進ということでは、ケア24の事業改善と質の向上のために、毎年、全国統一評価指標にプラスして杉並区評価指標による事業評価と実地指導を行っていると認識していますが、地域包括支援センターの役割についてどのような点に重きを置いて評価・点検しているのか伺います。

③‐3‐2 ケア24は常に評価される立場にありますが、日ごろの業務の中で感じている課題や区としての地域包括ケアシステムの向かう方向について両者がお互いに話し合うような場はより良い地域づくりをしていくという観点から重要だと考えますが、そういう場はあるのでしょうか、お聞きします。

③‐3‐3地域包括ケアの推進の項目での今後の課題では、2025年問題や2040 年問題も見据えつつ、引き続き、区内 20ヶ所のケア24 に配置した、地域包括ケア推進員を核として、地域ケア会議等を通じた在宅医療・介護の連携強化と地域の支え合いによる生活支援体制の充実等により、 地域包括ケアシステムの推進・強化を図る必要があると総括していますが、地域ケア会議と地域ケア推進会議、さらには生活支援体制整備事業の第2層協議体の関係および特筆すべき具体的な活動例を教えてください。

次に認知症施策推進計画について3点伺います。

④‐1認知症施策推進計画はこの高齢者施策推進計画の中にどのように位置付けられるのか伺います。

④‐2 今年第2定での私の一般質問の答弁では、認知症介護研究・研修東京センターとの協定により、高齢者施策推進計画の策定に専門的な助言を得るとのことでしたが、具体的にどのような助言を受けたのかお聞きします。

④‐3 認知症施策において、これまでと変わる部分はあるか。あるとすれば、それはどのようなことか伺います。

⑤ 次に介護保険事業計画について

2021年度~2023年度の第8期介護保険事業計画は、新型コロナウイルスに翻弄された期間と重なり、それまでとは違った対策がされてきたと思います。高齢者の外出控えや感染をきっかけとした機能低下などが顕著に表れているのではないかと推察しますが、第8期をどう総括し、計画達成状況に対する区の認識を以下のポイントに沿って伺っていきます。

⑤‐1 介護認定に至るまでに時間がかかっているとの指摘があります。介護保険法の規定では、申請に対する処分は当該申請のあった日から30日以内にしなければならない。ただし、特別な理由がある場合には当該申請のあった日から30日以内に処理見込み期間とその理由を通知し、延期ができるとされていますが、ただし書きの通知となっているのはどのくらいあるのか、認定結果が30日を超えるケースとその割合について伺うとともに、そのことによる影響を区はどのように考えているのかお聞きします。

⑤‐2 訪問介護、デイサービス、ショートステイ等、使いたいサービスが使えるだけの介護サービスが充足していたのか、ケアマネやヘルパー不足が叫ばれる 中、減り続けている原因をどう分析しているのか伺います。

⑤‐3コロナ禍での介護事業所への支援は十分だったか、訪問や通所介護

事業所の閉鎖・倒産数と新規開設数をお聞きします。要支援と要介護の賃金格差のために、大規模事業所は要支援を受けたがらず、小規模事業所に要支援の依頼が多くなっていて、小規模事業所の経営を圧迫しているということはないでしょうか。こうした賃金格差を生じさせている国の政策の方向が地域に根差した小規模事業者を閉鎖に追い込むことになっているとの指摘もありますが、区の認識を伺います。

⑤‐4 要支援1・2は軽い人と見られがちですが、80歳を超えると認知症とま ではいかずとも判断力や理解力が低下し、多くのサポートを必要とする人は珍しくありません。要支援の認定は、回復する可能性があることから自立支援を原則にしていますが、何年も続けて要支援認定が出ている場合はもはや要支援ではないのではないか。訪問・通所サービスでは実質要介護認定と変わらない支援を、総合事業として行っていることは課題だと考えますが、区の認識を伺います。

⑤‐5 区は特養の整備状況について、第8期の目標は達成しており、2026年度までは緊急性の高い待機者は発生しないという見込みを示していますが、特養の申し込み状況を見ると一定の数があり、その中で緊急性があるなしを誰がどのように判断しているのでしょうか、その分析の上での見込みとなっているのか確認します。また、スタッフを確保できず、稼働していないベッドがあるとの話を聞きますが、区内特養の入所率の状況についても確認します。

⑥最近、有料老人ホームの建設がとても増えていると感じています。有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「健康型」と3パターンがあると認識していますが、現在の区内の有料老人ホームの数と種類の割合はどのようになっているのか確認します。また、特定施設入居者生活介護の保険給付費のここ5年の傾向を伺います。

⑦介護従事者の処遇改善は相変わらず課題となったままであり、全産業平均との月額賃金の差は処遇改善加算によって縮まってきたとは言え、まだ、4万とも6万ともいわれています。11月10日に閣議決定した補正予算案に緊急対策として介護職等の賃金を月6千円相当引き上げる措置を盛り込んだとありましたが、根本の解決には程遠い状況です。区は介護従事者への処遇改善について、何らかの手立てを検討すべきではないでしょうか、見解を伺います。

⑧また、介護保険制度は個人加入の保険であるにも関わらず、特養のホテルコストは家族の資産が勘案されたり、同居家族がいると生活援助はなかなか認められません。介護の社会化はどこに行ってしまったのでしょうか。介護離職やヤングケアラー、ダブルケアを誘発する要因にもなります。2022年の就業構造基本調査では介護離職者は年間10万人を超え、有業者のケアラーは364.6万人であり、働いている人の18人に1人は介護している労働者となっている状況です。経産省では「介護する有業者の内、仕事を主にするもの」をビジネスケアラーと定義し、このビジネスケアラーが2030年には家族を介護する人の内4割に当たる318万人に達するとする試算を公表し、労働生産性の低下などに伴う経済損失額は9兆円に上るとしています。家族の状況を十分にアセスメントして生活援助の量も決めていくべきだと考えますが、区ではこのような同居家族がビジネスケアラーの場合、どのような対応がなされているのか伺います。

⑨介護保険制度にはこうだったらいいのにということが色々ありますが、例えば、通院介助の場合、介護保険でできるのは診察券を出すところまでとなっています。それ以降は病院側の対応だという整理なのでしょうが、必ずしも病院側に十分な対応ができない場合も多く、そのため自費でのサービスを使うことになり、病院通いの多い高齢者にとって負担になっています。渋谷区では院内介助も介護保険でやれるようにしたと聞きましたが、杉並区の見解を伺います。

⑩現在、国で進められている改定案は史上最悪と言う専門家もおり、明るいことは何もないと私も感じています。今年末までに結論を出すと言われている利用料負担2割の対象者拡大、福祉用具の一部をレンタルから買取にする、介護施設にロボット導入して職員減らし等が導入されたら、高齢者の暮らしにどのような変化をもたらすことになるのか区の見解をお聞きします。

⑪高額介護サービス費について、上限額を超えた分は申請により支給されると認識していますが、申請しそびれている高齢者も多々いるのではないかと懸念しています。杉並区の還付までの手続きはどのようになっているのか確認します。

⑫2022年度介護保険給付費準備基金が53億4349万余ありますが、この基金の目的と適正な額の考え方を確認します。

⑬超高齢社会は認知症社会だと言っても過言ではありません。2025年には730万人、高齢者に占める割合は20.6%になると言われており、今後どんどん右肩上がりで増えていくことは必至です。85歳以上になれば認知症でない人の方が少なくなります。しかし、介護保険制度は身体介護モデルのままで、認知症や独居に対応した制度になってないことが問題であり、抜本的な改革がない限り、私たちの暮らしが成り立たなくなることにとても不安を感じています。区としても相当の危機感をもって取り組んでいただきたいと考えますが見解を伺います。

⑭今後さらに進む超高齢化に伴い、保険料や利用料の区民の負担は増えますが、サービスは縮減され、介護従事者の処遇も十分ではなく人材不足と課題ばかりが目につきますが、どうすれば安心して暮らせる社会、安心して死ねる社会になるのか、区民と共に考えていかなくてはならないテーマだと思います。第9期では団塊の世代が皆さん75歳以上になる2025年を迎えることになりますが、様々な課題を次期計画にどう活かしていくのか、区の見解をお聞きします。

介護従事者がいなければ制度がどうあれ、人の受け皿はありません。エッセンシャルワーカーとして最前線で人の命と対峙する仕事に、この低賃金では新たな人材をどう増やしていけばよいのか。ケアワーカーの社会的評価を上げていくことに区としても主体的に取り組んでいただくことを最後に要望し、次のテーマに移ります。

次に、「香害」について質問します。

この問題は以前より何度か私や曽根文子が質問に取り上げてきたテーマであり、この間、区の消費者センターホームページの相談情報欄に配慮を呼びかけるメッセージが掲載され、ポスターのリンクを貼るなどしていただきました。しかし、相変わらず、香の害に悩まされているというご相談が寄せられてきます。

日本消費者連盟が事務局を務める香害をなくす連絡会の呼びかけにより、昨年8月10日に「香害をなくす議員の会」が発足し、全国の地方議員を中心に国会議員を含めて11月15日現在、118名が名前を連ねています。もちろん、私も曽根文子と共に、このネットワークに参加しています。

「香害」は昨日の朝日新聞に掲載されたように最近メディアでも取り上げられることが増えてきました。この問題がクローズアップされ出したのは日本消費者連盟が2017年に行った電話相談「香害110番」に多くの方から日常生活を送れないほどの苦しい症状を訴える声が寄せられたことや2019年12月から2020年3月31日まで「香害をなくす連絡会」が行った「香りの被害についてのアンケート」に9336人が回答し、その約8割が香り付き製品のニオイで頭痛や吐き気などの健康被害を受けているということがわかり、それらの取組を機に当事者や市民団体などが動き始めたことがきっかけで、社会問題化してきました。香害の本質は化学物質による被害、化学物質過敏症です。今や私たちの生活環境には様々な化学物質があふれかえり、それらを避けて暮らすことは不可能に近い状況です。最近の香り長持ちをウリにした商品はマイクロカプセルと言った目には見えないほどの微細な素材で香料を包み込み、洗濯によって服などに付着し、ちょっとした刺激や体温の上昇によって壊れてはじけるしくみになっています。繊維の奥まで入り込み、刺激がなければ何週間も何年も香りの粒が残ることから、香り長持ちと言われている所以です。この微細なマイクロカプセルは空気中にも漂い、私たちは知らず知らずのうちにそれを吸い込み肺に取り込んでしまっています。また、人体への影響のみならず、このマイクロカプセルは排水溝から川へ海へと流れ、マイクロプラスチックの海洋汚染の原因にもなっています。つまり化学物質とマイクロプラスチック、二重の問題がここにはあります。

また、最近では「無臭」を謳った商品や消臭・抗菌剤なども香りがないから問題ないかのような触れ込みもありますが、化学物質であることには変わりありません。化学物質過敏症は花粉症と同じように、これまで何でもなかった人が、その人のキャパを超えた化学物質に暴露することによって突然発症する病気です。一度発症すると、どんなに微量でも反応してしまうため、外出先で、公共交通機関で、職場や学校でと日常生活に多大な影響が出てくることで当事者は苦しんでいます。

これだけ香害の問題が顕在化してもなお、国の動きは鈍く、2021年に消費者庁、文科省、厚労省、経産省、環境省の5省庁連盟のポスターを作成したくらいです。しかし、ポスターを作成したということは、問題の存在を認めたことでもあり、その解決のためには化学物質の規制へと動いていくことが必要だと考えています。昨年の決特ではこのポスターによる周知・啓発をもとめ、保健所や保健センターでは掲示していただいたものと承知しています。しかし、もっと多くの区民の目に触れるところへの掲示も必要ですので改めて質問に取り上げた次第です。

①昨年の決特で質問した際には、化学物質過敏症含む「香害」の相談は消費者センターや区政相談課、環境課に寄せられており、保健センターでは香害の項目がないため相談数の把握をされていないとのことでした。その後の相談については同じ対応となっているのでしょうか確認します。

②2020年に曽根文子が学校現場への香りの害に対する認識や対策についてのアンケート結果をもとに一般質問をしました。実際に香害がもとで長時間教室にいられない生徒からの相談があったこともあり、困っている生徒がいることや使ってほしい製品情報を学校から保護者に提供し、協力を呼び掛ける対応もしていただいたこともありました。アンケート結果では他にも、困っていたという声もありました。その後、学校では香害や化学物質過敏症などの相談はありますか。また、あった場合はどのように対応されるのか伺います。

③保育園などでも子どもがまとってくる香りで保育士が体調を壊して保育に関われなくなったという事例も聞いています。保育現場でもそのような事例があちこちで起こっているのではないかと思いますが、区では把握しているでしょうか。

④この間の相談件数の推移としてはどのような傾向を示しているでしょうか。増えていますか。

⓹決特では他部署に渡る問題であり、実態を把握する意味でも相談窓口の連携及び取りまとめる部署を明確にするよう求めましたが、検討はされたのか確認します。

⑥現在、配慮を呼びかけるポスター掲示されている場所について伺います。

私は、子どもが乳幼児期から化学物質にさらされ続けることをとても懸念しています。そのため、特に保育園や幼稚園、学校、子ども・子育てプラザなどでの周知を徹底していただきたいです。中学生の化学物質過敏症当事者のデザインで日本消費者連盟が作成したかわいらしい熊のポスターなどを活用してもよいと思います。また、子ども関連施設以外でも多くの人が利用する区立施設などにもポスター掲示をするなどし、この問題を認識する人を広げていってほしいと思います。先ほど、ポスター掲示している場所をお聞きしましたが、5省庁連名のポスターは今年の夏に改定されています。当初、「その香り困っている人がいるかも?(クエスチョンマーク)」というキャッチだったものから「知ってください!!(ビックリマーク2つ)その香り困っている人もいます」と断定的な表現に変わり、当事者の気もちにより近づいたものになっています。消費者センターのHPのリンクは早速に差し替えていただきましたが、掲示していただいているところの貼替も含め、さらなる周知を最後に強く要望して、私の一般質問を終わります。

本天沼、天沼地域における施設再編についての意見 2023.6.20 そね文子

議案第37号杉並区立コミュニティふらっと条例の一部を改正する条例について、区議会生活者ネットワークの意見を申し述べます。

この条例は施設再編整備計画に基づき本天沼、天沼地域における区民集会所とゆうゆう館の機能を本天沼集会所とウェルファーム杉並の3階にある消費者センターの教室に移し、本天沼集会所をコミュニティふらっと本天沼に転換していくというものです。区民の集会施設が当初計画のスケジュールではゆうゆう館が全く使えない期間が発生することや活動場所の確保が難しくなるのではないかとの地域住民の不安や懸念はもっともなことだと思いました。

私たちは施設再編整備については、保育や学童保育需要の高まり、超少子高齢社会を迎え長期的に起こる税収減と社会保障費の増大などの財政的な課題から必要な計画だと理解しています。その上で、実行に当たっては個々の地域性も鑑みながら判断していくことが必要だとも考えています。今回の本天沼・天沼地域については、当初のままの計画であれば私どもも賛成しがたいと考えましたが、昨年の11月の説明会で出された住民意見を区は受け止め、一旦立ち止まり、計画の見直しを行い、設備の充実、スケジュールの変更等改善を図ってきたと認識しています。11月の説明会の段階で示されたウェルファーム杉並の3階の消費者センターの教室を一般区民が利用できるようにしたことに加え、その後、町会などの公共性のある活動には4階の区の会議室の利用ができるようにしたこと、スケジュールを後ろ倒しにしたことで、ゆうゆう館の空白期間が解消されたことやコミュニティふらっとに防音設備が整った部屋を整備すること等の具体的な改善策が示されました。

今回の計画は様々な要素が絡んだものであるため、もし、条例案が否決された場合に児相の開設や就学前の障がい児の相談場所の確保などに支障をきたすことになります。また、移転を前提にパピーナ保育園を選んだ利用者にとっては、すでに移転時期が1年先延ばしになった上に、さらにそれ以上の約束をたがえることは避けるべきだとも考えます。

但し、残る懸念はコミュニティふらっと本天沼のラウンジの位置が区民の方からも指摘されている通り、事務所から死角になっているということです。多世代が交流できるスペースとして運営スタッフが目配りや働きかけがしやすい形になるよう、設計についての再検討を求めます。

私たちは、市民が活動する場所の確保を区立施設にのみ求めるのではなく、民間の地域資源を活用することもあってよいのではと考えます。これから設計・建設に入るパピーナ保育園の新園舎に地域住民も使えるスペースを設けられないか、区もその交渉にあたってほしいと考えます。また、特別養護老人ホームフェニックス杉並の地域交流スペースが一般に開放されていることを知らない区民も多いため、その周知を行うことも求めます。また都営住宅のような公的な建物では、その中にある集会所を地域に開放することを、区が働きかけることも検討いただだきたいと思います。今後、コミュニティふらっと本天沼の運営について継続的な意見交換の場として地域懇談会が設置されましたので、最初から100%ではなくても、少しずつ前に進めながら対話を重ねて改善につなげ、区民がより満足できる形をつくりあげていただくことを要望し、議案には賛成いたします。

第3回定例会一般質問 2021.9.13 そね文子

杉並区のプラスチック削減とゼロカーボンを同時に目指す取り組みについて

いのち・平和クラブの一員として、杉並区のプラスチック削減とゼロカーボンを同時に目指す取り組みについて一般質問いたします。

国内では今年もまた7月8月と立て続けに記録的な大雨によって全国で土砂災害など大きな被害が出ました。世界に目を向けると、カナダ西部で49度以上を記録し、もともと涼しい国でエアコンがないため4日間で233人が亡くなったとのこと、ヨーロッパでの豪雨や山火事、アメリカでもカリフォルニアの山火事やニューヨークでの大水害など気候危機がもたらす被害の件数は増加の一途をたどっています。国連の気候変動に関する政府間パネルIPCCは今年8月の報告で、人間活動の温暖化への影響は疑う余地がないと断定しました。

菅首相が掲げた2050年にカーボンゼロを目指すためには、プラスチック削減も同時に目指さなければならないと考えます。なぜなら、石油から生成されるプラスチックは生産、消費、廃棄に伴い大量のCO2を排出するからです。日本は一人当たりの容器包装プラスチックの廃棄量がアメリカに次いで世界第2位であることから国際的な責任も問われています。

一方で世界的にこの問題に取り組まなければならない大きな理由となったのは、プラスチックによる海洋汚染問題です。世界経済フォーラムは2050年には海を漂うプラスチックが重量換算で海の魚の量を上回ると予測しました。漁業の網にからまって命を落とす生物たち、ストローが鼻に突き刺さった亀、大量のプラスチックを飲み込んで命を落としたクジラや海鳥の映像を多くの人が目にしていると思います。またプラスチックにはさまざまな化学物質が添加されており、それを飲み込んだ生物への影響、その魚を食べる人間への影響も懸念されています。

このような背景があり、日本は2019年6月に開催されたG20大阪サミットで、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加の汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルーオーシャンビジョン」を提案し、21年現在は87の国と地域がこれを共有しています。日本でもプラスチック資源循環戦略に基づき、ようやく2020年7月からレジ袋が有料化されました。

そして、今年2021年6月、プラスチックに係る資源循環促進等に関する法律(以下、プラスチック資源循環促進法)が成立しました。プラスチックを減らすための決意を示すこととして、またプラスチック製品の設計から廃棄物処理まで、ライフサイクル全般を対象とした法律ができたことを歓迎したいと思います。しかし、重要かつ押さえておかなくてはならないポイントはプラスチックの抜本的な発生抑制やリユースの推進による総量の大幅削減をどう具体化するかです。

昨年1月私は杉並区の容器包装プラスチックが処理されている中間処理施設とマテリアルリサイクルされている千葉県富津市の工場を見学させていただきました。その工場は無人でプラスチックの素材を光により選別できる最新の機械が導入されていて、24時間フル稼働で処理が行われていました。そして工場の外の敷地には中間処理・圧縮され運び込まれたプラスチックの塊が大量に山積みにされ、長い期間が経過しているのが見てとれました。工場の方の話でも中国への輸出ができなくなり国内の処理が追いつかないこと、これ以上の受け入れは難しいということでした。ここで材料に再生されるプラスチックは強度が弱いため、純度の高いバージンプラスチックと混ぜられ、工場などで荷物を載せるのに使うパレットが作られていました。それ以外はペレットにして、道路のタイルや公園で使われる擬木などに加工される原料として販売しているということでしたが、このような製品のニーズはそれほど多くはありません。プラスチックのリサイクルは限界にあることを実感した視察となりました。

今年度、杉並区では新基本構想が策定され、環境基本計画の改定もあります。国の法整備と並行し、区でも大きな動きがある中で、今後の取り組みを、決意を持って進めていただきたいという思いから、以下質問いたします。

  • 先ずはプラスチック資源循環促進法についてです。この法律によって、今までは可燃ごみとして出されていた製品プラスチックをリサイクルに回す大きな意義は、プラスチックを燃やしてCO2を出さないことだと考えます。プラスチックを燃やして燃料にし、発電を行うなどのサーマルリサイクルは、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルに比べてCO2削減効果は1/3以下です。そもそもサーマルリサイクルは海外ではリサイクルとは認められていません。区でもプラスチックは燃やさない、サーマルリサイクルはリサイクルではないという意思を示していただきたいと思いますが、区はこの法律の意義をどのようにとらえているかうかがいます。
  • この新法には容器包装プラスチックに加えて、バケツやクリアファイルなどの製品プラスチックも自治体で回収しリサイクルをするとあります。しかし製品プラスチックは、例えばはさみやボールペンなどのように金属や他の素材と一体化しているものが多く、リサイクルが難しくなります。区はこの一括リサイクルにどのように取り組んでいこうとしているのか、考えを伺います。
  • 先に述べたプラスチックの国内処理には工場の限界、使う先がそれほどないこと、燃料として燃やされていることなど、多くの問題をはらんでいます。リサイクルする総量を減らすことが一番重要であり急務と考えますが、区の見解をうかがいます。ここで東京都と民間企業のLoop Japanが取り組んだ一つの事例を紹介したいと思います。それは東京都の丸の内エリアや六本木エリアの特定オフィスの社員限定でリユース可能な弁当容器で弁当を販売し、空き容器を回収洗浄した後再利用するというものです。これは毎日大量に消費されている弁当容器を劇的に減らす画期的なアイディアであり、この費用は事業者と消費者が分担することになり、税金を投入することがありません。現在区役所内で販売している弁当で同様の取り組みができないかと思います。このLoop Japanに問い合わせたところ、前向きに検討できればと言っていました。今後このような検討も進めていただけるよう要望いたします。
  • 現在23区で容リプラのリサイクルを行っているのは12区で、11区が可燃ごみとして燃やしている現状があります。また日本全国を見てもリサイクルを行っている自治体の数は7割程度と言われています。この新法によって、すべての自治体が容器包装プラスチックをリサイクルし、さらに製品プラスチックの一括回収が進むのでしょうか、うかがいます。日本が2050年のカーボンニュートラルを目指すのであれば、すべての自治体がこれに取り組むことが必要です。
  • これまで、溶リプラのリサイクルの役割分担は、自治体が収集、選別、圧縮、保管、生産者が再商品化を担い、経費の負担は自治体が約8割、生産者が約2割という、公的負担に極端に偏った現状がありました。この新法によって負担割合に変化があるのかうかがいます。また、区も私たち市民団体も長年主張してきた、生産者が責任を持って収集運搬選別保管、再商品化までを行い、その価格は商品に含めることによって受益者である生産者と消費者が負担する拡大生産者責任が進むのかどうかもうかがいます。
  • 自治体が容リプラと合わせて製品プラを回収することになれば、容器包装とはまったく形態の違う製品プラを中間処理する工場の設備投資は避けてと通れません。このような工場への設備投資のための国からの補助はどのようになっているのかうかがいます。
  • 新法には製造事業者や小売事業者が自主回収しリサイクルすることを可能とする措置が盛り込まれました。これは拡大生産者責任の上からも、また上質な高度リサイクルができる点からも歓迎されるべきことですが、具体的にはどのように進められるのでしょうか。うかがいます。

8. 次に区の計画へプラスチック削減の取り組みについてどのように記載するかについて質問します。

今、まさに新たな基本構想の答申が区長に提出される段階に来ています。この基本構想策定を受けて、区の環境基本計画の改定が行われる予定です。基本構想審議会に委員として参加させていただきましたが、環境分野では気候危機を回避するための温暖化防止対策が大きく打ち出されていました。プラスチックの問題も気候危機同様に世界的に大きな課題であり、CO2削減のためにも取り組まなければならないことです。東京都のゼロエミッション東京戦略では温暖化対策にはエネルギーと資源の脱炭素化の両方が必要と明記され、プラスチック削減プログラムが示されています。杉並区の環境基本計画の中にも温暖化対策と連動してプラスチック削減の計画を示すことが必要だと考えますが、区の見解をうかがいます。

9. 東京都のゼロエミッション東京戦略と都内自治体との連携についても伺います。都が行おうとしているプラスチックの削減には、区市町村の取り組みと連動して行う必要があると思うのですが、現在どのような協力体制があるのかうかがいます。

10.次に具体的にプラスチックを減らす取り組みについて伺いたいと思います。これについては何度も質問に取り上げて、ご答弁もいただいているところですので、その進捗状況について伺いたいと思います。直近で2019年9月にプラスチック削減によって海洋汚染を防ぐ取り組みについて質問しました。

そこで区の関係で行われる会議でペットボトル飲料の配布を行わないでほしいと求めたところ、各所管に代替えの方法を求めていくということでした。この取り組みがどの程度進んだのでしょうか、うかがいます。今はプラスチックを減らすことに取り組まなければならないことは多くの区民が認識しているので、会議参加者の理解は非常に得やすいと思います。会議の案内に「プラスチック削減のため、飲み物が必要な方はご持参ください」と一言入れれば、理解協力が得られると思いますので、ぜひ検討をお願いします。

11.既存の冷水器の横に、マイボトルへ給水くださいという案内を設置していただきたいと申し上げ、まずは、冷水器の横にマイボトルへの給水が可能である旨の表示を含め、より多くの区民にご利用いただけるよう工夫するとお答えいただいていますが、その取り組みがどのように進められたのかうかがいます。

12.マイボトルへ給水できる機器の設置については、ウェルファーム杉並や西永福にできた複合施設に設置され、対応がとられていることに感謝いたしますが、まだ設置個所は少ない状況です。今後も新しい施設建設等の際には設置を進めていただきたいと考えますが、区の見解をうかがいます。

13.次に区立施設に入っている事業者に使い捨てのストローやその他の製品を出さないように働きかける点についても前向きな答弁をいただいていたところですが、どのような話し合いが行われ、どのような成果があったのか伺います。新法ではスプーンなどの使い捨てプラスチック製品12品目を多量に提供する企業に削減対策を義務付ける方針です。区の施設に入っている事業者は義務の対象にはならないと思いますが、プラスチック削減への理解は得やすいと思いますので、さらなる助言や働きかけをしていただくようお願いいたします。

14.区役所本庁舎や区立施設に設置されている自動販売機の中にペットボトルを入れない自治体や民間施設の取り組みもクローズアップされています。区でも検討いただきたいと思いますが、見解をうかがいます。

15.これが最後の質問です。プラスチック問題について、区でも情報紙「ごみパックン」などで分かりやすく取り上げてこられたと承知しています。しかし、これを目にする区民が少ないことが残念です。今区報では人の特集を組まれていますが、折を見て環境関係の特集を取り入れ、プラスチック問題についても取り上げていただければと思いますがいかがでしょうか、うかがいます。

区が旗振り役になって、プラスチックの削減に取り組みましょうと表明することが区民の活動を後押しし、力強い支援になります。これまでも提案した講師の講演会などを開催していただき感謝しています。環境問題に無関係でいられる人は一人もいません。より多くの人々に理解や関心を広げるための区の役割は大きいと思います。プラスチック削減の必要性を知れば、協力の輪は広がると思います。区内には情熱を持ってプラスチック削減、気候危機対策などの環境問題に取り組む多くの区民がいます。この危機を乗り越えるためには区民参加が不可欠ですから、多くの区民と協力し活動を広げていただきたいと思います。私も一緒に取り組むことを申しあげ一般質問を終わります。

第4回定例会一般質問 2019.11.21 奥田雅子

いのち・平和クラブの一員として子どもの放課後の居場所について一般質問します。

児童館については、杉並区は全国に誇る「一小学校区一児童館」の体制づくりに力を入れ、職員体制も一定時期までは児童館などの児童厚生施設において子どもの遊びを指導する児童厚生員という福祉の専門職を配置し、学童クラブを設置するなど大変充実した施策をすすめてきました。しかし建物の多くが更新時期を迎えた今日、これまで児童館で行われてきた個々の事業に対するニーズの高まりもあり、これまでと同じ形態では事業を継続させることが難しくなってきたことから、それぞれの機能を分けて拡充させていくことは必要なことと理解しています。そして今、再編したのちの新しい施設を子どもたちの豊かな育ちに資するような施設にしていくため、ハード・ソフト面から検証していくことが必要だと考えます。

これまでの実績を評価し、新しい施設再編計画の下で、如何に子どもの成長にとって貴重な遊びの場や地域での子どもの成長を応援するしくみをつくっていけるかが問われているものと考えます。その立場から子どもたちの居場所の現状を確認し、今後の取組みに生かしていっていただきたく質問してまいります。

これまでの児童館の利用対象者は0歳~18歳、つまり乳幼児親子から高校生までであり、小学生保護者や地域住民も児童館ボランティアなどの活動を担い子どもの育ちを支えてきました。その内の乳幼児親子を対象とする事業については、新たな形態として子ども・子育てプラザが既に4か所で開設され、1日中自由に使える居場所として多くの乳幼児親子の利用で賑わっています。また、中高生については、ゆう杉並に加えて、2か所において新たな居場所が計画されています。特に今回、取り上げたいのは、一番の遊び盛りの小学いということを前提にしつつ、これまでの児童館に替わる一般児童の行き先という点では、多くの場合「放課後等居場所事業」となります。

放課後等居場所事業」は区の児童館機能の一部である小学生の一般来館の機能を継承するものとして、小学校施設を活用した小学生の放課後の居場所づくりを行うものであり、これまでに4校で実施されています。この間、先行して始まった和泉学園や杉並第二小学校においては、それまでの児童館の利用者数を上回る実績を確認してきたところですが、最初に和泉学園で導入されて2年半が経過し、単なる利用者数の増加だけでなく、もう一歩踏み込んだ内容における成果や課題についても見えて来る頃から「放課後等居場所事業」について確認をしていきます。そこで、まず、

1-1.児童館の施設再編をすすめるにあたっては、これまでの長きにわたって培われてきた児童館の取組みをどのように評価し、何を残し、何を変えたのか確認します。

先日、杉並和泉学園や桃井第二小学校の様子を見学してきました。放課後等居場所事業は学校のランチルームや多目的室を活用しているため、運営事業者は用具の出し入れや保管などの不便さもあるのではないかと感じました。そこで、学校との関係について伺います

1-2.放課後等居場所事業は小学校施設の放課後使用しないスペースを活用して行われており、基本的に専用の場所がありません。専用のスペースにしなかった経緯について確認します。また、今後も専用スペースを設ける考えはないのか伺います。

1-3.この事業の機能は学校の中に入ることで教育分野と福祉分野が共に手を携えて、子どもの遊びを通して健全な育ちを応援することが重要だと考えますが、実際、学校との連携はどのようになされているのか。人的体制や連携内容を具体的にお聞きします。また、現時点での課題があればお示しください。

1-4.学校内に設置した以上そのメリットを追及すべきと考えます。学校内に設置したことで安全面のメリットは確保されたと言われていますが、子どもの成長の糧に貢献するような視点で、得られたメリットはあるかお聞きします。

1-5.子ども家庭部子どもの居場所づくり担当課長が教育委員会の子どもの居場所づくり担当副参事を兼務していますが、学校との連携においてどのような役割を果たしているのか伺います。

次に委託事業者について伺います。

1-6.既存の放課後等居場所事業の委託事業者についてはこれまでも多くの学童クラブを受託してきた法人が担っていると認識しています。同じ小学校内に学童クラブと放課後等居場所事業が併設されることから、一つの事業者に一体的に委託しています。学童クラブについては「杉並区学童クラブの民間委託ガイドライン」が策定されていますが、放課後等居場所事業についてはそのようなものはあるのか伺います。

 また、2020年4月に開設される高円寺学園、杉並第九小学校では委託先として初の株式会社が採用されました。これまで株式会社を参入の対象としてこなかった理由は何か。また、今回、株式会社にも門戸を広げた経緯について確認します。

1-72014年度5月に国は学校施設の徹底活用や放課後子供教室と放課後児童クラブを一体型ですすめることを柱とした「放課後子ども総合プラン」を発表しました。それを受けて、学童クラブと放課後子供教室を一体的に行う自治体もあります。杉並区はそうはせず、学童クラブと放課後等居場所事業を、それぞれを別の事業として取り組んでいるのはなぜか、区の見解をお聞きします。

1-8.視察の際の説明で、学童クラブ登録者は放課後等居場所事業にも登録することはできるが、1日の間に両方を行ったり来たりして過ごすことはないと伺いました。学年が上になるほど、両方に登録する子どもが増えるようで、子どもも上手く使い分けているようでした。学童クラブと放課後等居場所事業は子どもの放課後の時間を見守るという点では同じですが、それぞれの事業に対して区が委託先に求める内容、例えば、委託条件、職員の資格、職員の配置基準などに違いはあるのか確認します。

1-9.事業の内容の質をより良いものにしていくには、スタッフのスキルアップのための定期的な研修講座も必要です。研修の義務付けなど仕様書に明記すべきと考えますが、実態はどのようになっているか。また、目的に照らして事業の到達度を確認していく場が必要と考えますが、区の考えをお聞きします。

次に子どもの利用の様子について伺います。

1-10.既存4校の放課後等居場所事業の直近の登録人数は何人か。また、一日の利用数は平均どのような状況か。再編前の児童館と比べ、和泉学園では約2.2倍、杉二小では約1.4倍に増加していると聞いていますが、今もその傾向は続いているか、合わせてお聞きします。

1-11.参加する子どもが増えたことは、そのような場が求められていたとも受け止めていますが、子どもが放課後の自由な時間を思い思いに過ごすことができることが重要だと考えます。スタッフはどのような点を重視して子どもたちに接しているのか伺います。

1-12.機能として、困難を抱える子どもや家庭などを支援することや問題の未然防止や早期対応を図るためには、虐待やいじめなどを見逃さないスタッフの感度も重要だと考えます。例えば、障がい児等の利用はどのように対応しているのかお聞きします。また、学校になじめない子は、学校内で行われる放課後等居場所事業の利用が厳しいため、子ども・子育てプラザにおいて受け入れることが出来ることをこの間も確認してきましたが、そのような子の受け入れ実態はあるのか伺います。

配慮が必要な子どもへの対応には時には専門的な知見が必要なこともあります。作業療法士などの専門的職員の配置あるいは巡回指導のような取り組みをぜひ検討していただくよう要望しておきます。

1-13.私立や国立学校に通う児童も対象となっていると思いますが利用実態はあるか。あれば、その登録人数も伺います。

次に地域・住民との関係についてお聞きします。

1-14.居場所の機能として地域の多様な大人の積極的な参画を得て、学校を核とした子どもの育ちと子育てを支える地域社会をつくることは重要です。保護者との関係づくりやボランティア参加、地域の子育て支援団体等の協力などはどのような状況か伺います。

今回は小学校内にこれまでの児童館機能が移行した放課後等居場所事業について質問してきました。冒頭述べたように、子どもは地域の様々な社会資源を活用して多様な人やものとの関わりの中で放課後を過ごすことが望ましく、地域の大人も一緒にどんな子どもの居場所をつくるのかを、子どもの側に立って考えることが必要ではないかと考えています。居場所事業の質の問題にも直結することから、これまで活動してきた保護者も含む児童館関係者の中に、児童館再編は地域との丁寧な話し合いの場を持ってほしいという声があり、それはもっともだと思います。子どもたちの意見を聴く場も不可欠です。

1-15.今後の児童館再編により放課後等居場所事業をすすめていく際には計画を出す前にどのような居場所にしていくのか、運営等について児童館利用者等の地域との話し合いをもち、一緒になって考えていく場が必要だと考えますが、区の見解をお聞きします。

1-16.子どもは、家庭・学校・地域で育ちます。保護者の安全志向の中にあって、一日のほとんどを学校内で過ごすことになり、子どもの育つ環境として不自然さを感じるところではありますが、その制約の中でその場なりのメリットを知恵と工夫で最大化することはできるのではないかと思います。先日、区も後援した冒険遊びの会の連続講座に参加した際に、この十数年で子どもの育ちに関する国内外での学術的な研究がすすみ、新しい価値観が生まれているということを知りました。その一つに「プレイワーク」という専門分野があり、子どもの遊びの環境設定や子どもとの関わり、危険管理、地域との関係調整等を整理したものだということです。子どもの主体的な意欲がより育まれるためには、それぞれの子どもが自らやりたいことをして遊べる環境を整えることが必要だという考え方であり、その結果として、子どもは創造性に富み、身体や知性、情緒、社会性を自ら育てていくようになるというものです。私もこの考え方に共感します。大人の指導の下で、大人が決めた方向やゴールへと子どもを向かわせるのでなく、地域での遊びや学び、子ども同士や大人もふくめての交流を通して子ども自らが自分のやりたいことを見つけ、自立に向けて進んで行けるように、その子らしい育ちが保障されるように、親以外の大人が支え、応援する、そのような環境づくりが、新しい居場所事業には求められているのだと思います。区においては、今後、放課後等居場所事業の実施に当たって、その視点を持ちながら進めていただきたいと考えますが、区のお考えをお聞きして、質問を終わります。